クシム現経営陣とのやり取りの解説・補足1

クシム現経営陣との書面のやり取り特設サイト上で掲載しておりますが、今回はその書面のやり取りについて概要を解説・補足させていただきたいと思います。
今回は第一弾として11/25~28までのやり取りについて取り上げます。

1.11月上旬の「意見交換会」

事の発端は、私が、11月上旬に、A氏(クシム11月25日付IR「本日当社公表資料に関する当社見解について」記載)=渡邉氏を、シークエッジグループの白井氏に紹介したことでした。
私は、常々中川氏・伊藤氏から、香港オフィスの家賃くらいは香港事業で稼いでくれなくては困るとプレッシャーをかけられており、香港オフィスには事業基盤がなく人員も一人しかいないことに困惑しつつ、香港系企業関係者とのつながりを持とうと営業をかけていました。その過程で知り合ったのが渡邉氏です。
渡邉氏と話すうちに、先輩経営者として非常に勉強になる話を聞かせてもらい、親交を深めていました。
私が白井氏と面識があることに話が及び、渡邉氏も一度中国企業に対し積極的に投資をしていることで知られている白井氏にぜひお会いしたいという話になりました。そこで私は渡邉氏を白井氏に紹介するために食事の機会を設けました。
しかし、直前に白井氏だけではなく中川氏が同席することになるとの連絡を受け、驚いたのと同時にクシムの中川会長は白井氏の右腕であるとの思いを新たにしました。

2.11月12日 クシムへ個別株主通知

私は、以前から、クシムのガバナンス不全に疑問を感じ、クシムが自浄作用を発揮して、シークエッジグループの実質支配を脱し、真に株主利益の実現をめざす正しい経営をすべきであると進言してきましたが、私の意見が受け入れられることはありませんでした。
私は、クシムがシークエッジグループの実質的支配から脱するには、クシムの経営陣を刷新するしかないと決意し、株主提案権行使のため、個別株主通知をクシムに提出しました。この個別株主通知によってクシムは、私が株主提案権を行使するつもりであることを察したものと考えられます。
この直後、伊藤社長から、香港にいた私に、11月22日に打ち合わせをしたいので帰国するよう連絡がありました(これが、クシムが11月25日付IR「本日付当社公表資料に関する当社見解について」記載の「事前調査」です)。

3.11月22日 シークエッジ関連会社の取締役を務める弁護士からの聴き取り

11月22日、私が発送した株主提案権行使書面がクシムに届いたようです(クシム11月25日付IR「株主提案に関する書面受領のお知らせ」)。
同日、私は、シークエッジ関連会社の取締役であるK弁護士、白井氏やシークエッジの金融コンサルティングを行っている元証券マンT氏から、会議室で1時間半にわたり事情聴取を受けました(実際には、この会議室自体はカイカデジタルが賃借している物件だと思われます)。

この聴き取りは、私の株主提案を受けたものだと思われ、その内容は専ら、株主提案への質問や、株主名簿に載っていると思われる人物の名前を挙げ、「取引推奨をしたか?」等の確認でしたが、私は、きっぱりと「したことはない、するはずもない」と否定しました。
おそらく、私の株主提案の真意を確認したかったのと、インサイダー取引を疑っていた(インサイダー取引を理由に株主提案権の行使を妨害したかった)白井氏・中川氏が、どうにかして私がインサイダー取引を行った証拠を掴みたかったのだと思います。
私がインサイダー取引を行ったことはなく、全くのでっち上げであるため、私は、きっぱりと「(インサイダー取引を)したことはない、するはずもない」と否定しました。

4.11月25日の取締役会

私は、その後も11月25日のクシムの取締役会において、なお私の株主提案権行使について真摯に話し合いが行われ、取締役会及び監査等委員会の自浄作用が発揮されることを期待していました。
しかし、クシム現経営陣は、私がインサイダー取引に関与したとの話を捏造し、取締役辞任勧告決議をした上で、執拗に意味不明な書類への署名及び私物のPC・スマホの提出を強要し、私が辛くも逃れると、私を尾行していたシークエッジグループ関係者が車の中から「今から君の家に車で向かうから来い。」などと自宅を捜索し、PC等の私物を取り上げることを示唆しました。クシム現経営陣は、根拠なく、私がインサイダー取引をしたと決めつけ、何としてもその証拠を見つけ出そうとしたのだと思います。
また、私の株主提案を潰すべく、私が提案した新役員人事案の取締役候補者らに対し、「辞任しなければ社内調査委員会の調査の対象となる」等と言って執拗に脅し辞退を迫るなどの妨害行為を行いました。

5.クシム11月25日付IR

このような状況のもと、11月25日、クシムは、
「株主提案に関する書面受領のお知らせ」
「取締役1名に対する辞任勧告の決議および社内調査委員会設置に関するお知らせ」
「本日付当社公表資料に関する当社見解について」
の3本のIRを発表しました。

6. 11/25 田原=>クシム社への抗議

クシムに対して株主提案に対して真摯に向き合うよう要請するとともに、同社の不適切な行為に対して抗議いたしました。

株主提案を握りつぶすことを目的としたインサイダーの捏造

クシムは11/22に株主提案を受け取っており、その直後に証拠がないにもかかわらずインサイダーの「疑いがある」として11/25に取締役の解任勧告および開示を行いました。
実際にはインサイダーに関する発言も取引もない中で、事実関係の確認を一切せずにこのような行為に及ぶことは、田原個人に対してマイナスイメージを植え付け、株主提案を握りつぶすことのみを目的とした捏造であり、この点について抗議いたしました。

取り調べという名目における脅し

クシムは11/25の取締役会の後、適切な手続きを行っていないにも関わらず田原の私物のPC・スマートフォンの提出を強請しました。
それを断りオフィスを出ると、シークエッジ関連の人物から尾行されたのち「今から車で君の家に行くから来い。」と強制的に連行しようとしました。
上記の行動はガバナンスの改善を訴える株主提案への対応として上場企業ではあり得ない強引な対応であるとして、厳重に抗議しました。

7. 11/26田原=>クシム社への抗議2

11/25にクシム社はインサイダーの「疑いがある」としてその経緯などをまとめた開示文書を公開しました。
こうした行為に対して改めて私の方から抗議書を送付しました。

事実と異なる開示文書

上記の開示文書について実際のやり取りや事実とは異なる記載が多く見られました。ここでは事実と異なる点について触れます。

  1. 「事前調査」の内容について
    クシム側はインサイダーについて調査するためとの名目で事前調査として弁護士のヒアリングを行ったと主張しております。
    しかし実際の内容は株主提案への質問や株主名簿に載っていると思われる人物に関する質問などおおよそインサイダーとは関係ない話でした。
    また、事前調査に参加した人物もシークエッジ関連会社の取締役を行っているK弁護士と白井氏やシークエッジの金融コンサルティングを行っている元証券マンT氏という事前調査として適正とは到底言えない人選でした。

  2. インサイダー取引に関与しているとの主張
    11/5の会食の際に「重要事実が情報共有されていると確定できる発言」があったとしていますがそのような発言は一切ありません。
    発言の内容や書面でA氏とされている渡邉氏の反応について大きく事実と異なった書かれ方がされています。

  3. ウルフパック戦術がされているとの主張
    「東京証券取引所プライム市場上場会社の代表者の実名出ており、上記提案への関与を疑わせる発言もあった」と述べていますが、株主提案とは全く異なる世間話の文脈で先方出席者との共通の知人として名前が挙がったのみであり、株主提案に関連しているとの発言は一切ありません。
    これをもってウルフパック戦術を行っているとするのは、誇大妄想も甚だしく、全く事実とは異なります。

  4. 中国資本について
    こちらでもご説明しました通り、中国からお金を入れたいと言っているのは白井氏やクシム現経営陣であって全く事実とは異なります。

取締役候補者に対する辞退の強要

取締役候補者である田中氏・大島氏・榎並氏の三名に対して「取締役候補者を辞退しないとインサイダー調査対象にする」として辞退することを強請しました。
この強請は強要罪(刑法223条)を構成しうる違法・不当なものとして抗議いたしました。また、この強請は公正な株主総会の運営を阻害するものでもあります。

8.クシムサイドからの反論

その後Bに対するクシムからの反論が出てきております。
かなりふわっとした内容ですが概要を記載します。

  1. 田原との対話の場を持ちたかったが田原が対話に参加しなかった

  2. 田原の発信に事実と異なる内容があった
    ただし、具体的にどれが事実と反しているかについては言及がなく、特に対応はできない状態です。

9. 8に関する田原からの反論

8に対して田原から反論しました。

  1. 8-1について田原との対話の場を持ちたかったとあるが、取締役会で中川会長が私からの説明を遮っておりむしろ中川会長が対話に消極的な姿勢を示している

  2. 6で記載している脅しや7で記載している「事前調査」や取締役候補者への辞退の強要について合理的な説明が一切ない



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