いざ、山口へ!
今日はブログというよりもお手紙を書くつもりで。
とべスワローの選手たちへ
もうすぐ全国大会ですね。
いよいよ明日が出発日です。
一昨年は一気にメンバーが入れ替わり、ごっそり抜けた中堅は私一人になりました。
先輩たちが何十年も繋げてきてくれたこのチーム、同世代で分業していたチーム運営を一人ですることになり、更には監督も不在となり監督業も私の仕事となりました。
新しく入ったみんなとは、コロナのせいもあり、世代の違いや生活リズム、それぞれの優先順位も異なり、思うようにコミュニケーションが取れませんでした。
みんなと初めて思いを伝え合い、心の内を知ることができたのは、1年前の全国大会の敗退後のミーティングでしたね。
あの時、初めてチームになったなって思うことができました。
練習参加人数も減り、試合を組んでも人員確保に毎度苦慮し、配車や道具運搬の苦労もありました。
幾度となく心は折れましたが、変わらずに頑張って来てくれる子たち、全力でサポートしてくれるばーばたちに背中を押され救われてきました。
それに加えて昨年の全国前は、コロナコロナで活動自粛、試合の中止、新しいチームの船出はこれでもか!と出鼻をくじかれ、我がチームの輪郭も戦略も何も描けないままに全国大会に挑みました。
今のチームには、大学ソフトボール経験者も、実業団ソフトボール経験者もいません。
正真正銘の草ソフトボールチームです。
チーム力無くして強豪と渡り合うことは不可能です。
なのに、お互いをよく知らないまま行くしかなかった全国大会。
心のどこかで過去の栄光にすがったり、比べたり、求めたりする自分がいました。
今思えばめちゃくちゃ選手に失礼ですよね。
昨年の全国大会では、不安が一瞬で吹き飛ぶほどの試合をしてくれて、みんなが本当に逞しく見えました。
全国大会は、参加するだけでチームを強くしてくれるところです。
インターハイや甲子園を見ていても思います。
勝ち上がるチームは、試合をこなす度に強さ、まとまりが増大していて、チーム自体がゾーンに入っている感覚があります。
負けてしまっても、日頃知ることのできない全国各地の強いチームのソフトボールを体感し、目指すべきものを知ることができます。
収穫しかありません。
昨年の全国大会後のミーティングで、開口一番、みんなのことを少し舐めていました、すみませんと伝えました。
みんなからも、悔しさやモチベーションの難しさ、反省点、今とべスワローにいることで感じる思いの数々、来年に向けた思い、たくさん聞かせてもらいました。
所詮生涯スポーツは趣味の世界。
そう言ってしまえばそれまでですが、されど趣味。譲れない物があるのです。
過去の栄光を経験したことで、あの景色を今のメンバーで見たいです。
あの時とは違う戦い方で。
紗央里、綾乃、美咲、綾花。
君たち4人は19歳でとべスワローに来てくれましたね。
4人が入部してくれてからは、トントン拍子にチームが強くなっていきました。
怖い物なんて何もない、イケイケのパワー全開のソフトボール。
先輩たちがいるから、自分の事だけを考えてプレーしていただろう時に全国3位と2位を経験、翌年には素晴らしい投手を前に手も足も出ず初戦敗退も経験しましたね。
そんな君たちも、体力、スピード、パワーが徐々に衰えを感じるお年頃となりました。
もう少し時が経てば、それらを受け入れて経験を武器に戦う術を身につけ、いぶし銀のプレーを楽しむことができます。
しかし、そこまで行くにはまだ若い。
だけど若い時と同じようには体が動かない。
1番もどかしい年代。
おそらくスタメンに30代40代がいれは考えなかったであろうことを、若手が増える度にたくさんたくさん考え悩み、落ち込むこともあったでしょう。
だけどね、その苦しみも人生経験だし、ここで気持ちが切れてしまったら、その向こうの違う楽しみ方を知ることができません。
何より私の心の支えの4本柱。
酸いも甘いも共に経験してきた月日があるから、さほど話さなくても意識の共有ができ、信頼して任せられる4人。
君たちが今、チームを引っ張る立場で頑張ってくれていることが本当に心強く頼もしい。
それぞれのキャラで、それぞれのやり方で。
「いつか櫛部さんを胴上げしたい」
人伝に聞いたあやてぃんの言葉が、嬉しくて嬉しくて泣けてくる。
ちょっと重たいから、全国前は毎年頑張ってダイエットしとかんとね。
美咲、急遽初日に参加できなくなったけど、みんなが勝利の報告をしてくれるはずです。
しっかり遠征の準備してから仕事に行ってよ!
山口で待ってます。
そして詩音。
1人で入部してきたあなたは、天真爛漫なソフトボール大好きっ子。
同期が居ないと続かないかもという心配をよそに、今ではなくてはならない各世代を繋ぐパイプ役。
何も考えてなさそうに見せかけて、みんなの事、後輩の事、たっくさん考えてアンテナ張って動いてくれてありがとう。
そしてチーム活動に積極的に協力してくれるから、いつも本当に助かる。
練習の時は誰よりも監督とバトルするけどね。
詩音にも、全国大会最終日の景色を見て欲しいのよ。
詩音が入ってから、一度もベスト8に進めてないから、一緒にあの空気を感じたい。
そりゃもう最高よ。
競技スポーツにも負けない熱さがあるから。
歩美、もえ、輝歩。
君たちが入部した年はコロナで全国大会が中止になりましたね。
岩手楽しみにしてたのにね。
組み合わせも決まって、飛行機も宿もバスも予約して、あとは行くだけだったのに。
グランドも使用禁止、練習試合も禁止、大会も中止、何もかもがコロナで中止になるから、このまま楽しくないと思って辞めちゃったらどうしようかと不安な日々でした。
何もかも楽しみを奪われた世代になにか派手なイベントを!
そう思って、日本代表の4番、山本優さんを招いての講習会を開催しました。
金メダルよりもオーラ溢れる山本さんに緊張してたね。
歩美パパもサインもらって写真撮ってもらってめちゃくちゃ嬉しそうだったよね。
その年の全国大会。
チームを救うバッティング、ランナーを背負いながらも粘り強いピッチング、堅い守りで3人が主力として躍動してくれました。
やっとのことでこの子たちと行けた全国大会は、やっと立てたスタート地点。
緊張しただろうし、浮き足立ったとも思うけど、同時にとても楽しめたとも思う。
あんなに熱い気持ちでグランドに立ったあの日、悔しくてたまらなかったあの日のリベンジを、君たちが主導で果たさなければいけませんよ。
優実、ななみ、なっちゃん。
この世代は、若手が9人を切るピンチを救ってくれた救世主。
なっちゃんは今年が全国初参加。
突然のお願いでレフトに入ってもらうことになったけど、出来なくて当たり前の精神で吹っ切った気持ちで守備についてもらいたい。
バッティングは、もう好きなように暴れてくださいね。
ななみん、優実ちゃんは本当に精神が大人。
冷静なプレーはベンチに幾度となく安心感を与えてくれました。
その広い視野で、チームにとって今何を為すべきか考えるプレーと、自分が決めてやる!っていう思い切ったプレーを共に楽しみにしています。
1球の後悔もないように、目の前を全力で行きましょう!
まだ若いからあとは何とかなる!はず。
かのん、あなたはまだ日ソの登録ができていないから試合には出られない。
なのにお金を払って遠征に帯同してくれる。
本当にありがとうね。
先輩たちの姿、大会の空気、色々なことを感じることでしょう。
来年は自分がこの舞台に立つんだというイメージをしながら、たくさん学んで欲しいと思います。
今年はたくさんの親御さんが応援に駆けつけてくれる予定です。
応援を力に、まずは初戦突破を目標に!
トーナメントでは、初戦が1番難しいです。
初戦突破の為には、とにかく先制点が欲しいです。
各々が自分の仕事を考え、やるべきことを果たしさえすれば不可能ではないはず!
以前、ラグビーワールドカップに感銘を受けた時に書きましたが、みんなで「同じ絵」を見ましょう。
得点するイメージを共有しましょう。
前日の男子バスケットボールワールドカップも大いに楽しませてもらいましたが、彼らが強かったのは、若手の技術とスピードと図太い精神力、ベテランの底力、チームの為に献身的に仕事をこなした中堅、そして日替わりで現れるヒーローだと思いました。
短期決戦では、ヒーローが日替わりに出るチームは強い!
今年のスワローのヒロインは誰かな?
あとはとにかくみんなが健康で、元気にグランドに立てる事を祈るばかり。
最後に、きっとこれを読んでくれているだろう宮内前監督!
いつもスワローを気にかけて下さりありがとうございます。
楽しい試合報告ができるように、選手たちと、ばーばたちと頑張ってきますね。
選手のみんなは、関わってくださる全ての人に感謝の気持ちを持ち、そしてそれを伝えましょう。
1番感謝しないといけないのは、ボール拾いをいつも頑張ってくれてるばーばたちですね。
8年前の写真見てたら、ばーばも若かった!
年取ったな〜
山口県、良い思い出の地にしてきます!!