山本優さんが砥部にやってきた!
3月の3連休はソフトボール漬けの3日間でした。
本当は4日間の予定が、金曜日のナイター練習は雨天中止。
土曜日は松前公園での練習のため、朝から砥部小に道具を取りに行き、その足で宮内小に寄り砥部クラブジュニアの練習を覗いてきました。
午後からはスワローの練習で、昼間なのでいつものナイターよりも長い3時間半の練習で
しっかり筋肉痛です。
おばちゃん始め補佐してくれる人が不在の練習は体に堪えます・・・
ボールを入れる籠を乗せるキャリーみたいなやつが欲しいです。
久しぶりに練習に参加できた子もいたので、時折雨が降る中最後まで出来てひと安心。
そして、翌日3月20日は、私が最も尊敬するソフトボーラーであり指導者、山本優さんがいよいよ砥部町に来てくださる日です。
心配していた雨予報も杞憂に終わり、コロナに振り回され二転三転したグランドも何とか確保でき、無事にこの日を迎えることができました。
準備に奔走していただいた小林さんはじめ、会場設営等々ご協力いただいた皆様、本当ありがとうございました。
何をやろうにも誰かの協力なくしては不可能で、それぞれの立場で手伝ってくれた方々のおかげで、このイベントを成功させることができました。
開催まで色々とメールのやり取りをしてくださった柳原さん、丁寧にご対応ありがとうございました。
関わってくれた全ての人に感謝しかありません。
そして何より、北海道より遠路お越し下さった講師山本さん!
夢の時間をありがとうございました。
技術指導はもちろんもこと、テレビ越し、スタンド越しから見ていた人柄の100倍素敵な方で、それはもう大大大満足の1日となりました。
子供の初級編・子供の基礎編・大人編の3部制、朝から夕方までの長時間、7歳から80歳までを相手にする大変な1日だったと思いますが、どんな質問にも真摯に、丁寧に、わかりやすく、優しく教えて頂き、子供の質問に関しては突然だったにも関わらず全員の質問にコメントを頂きました。
これは世界に一つしかない、子供たち一人一人の宝物になります。
質問の中から2、3個抜粋して・・・と想定していたので、想定外過ぎてびっくりするとともに嬉しい想定外の出来事でした。
山本さん実演のティバッティングでは、ボールがバットに当たった瞬間の破裂するような音、弾き返された球が自分の横を通過する瞬間のシューっというスピード感溢れる音、その飛距離を体感し圧倒されました。
子供たちはもう一ファンの顔です。これは大人も大興奮!
トスしている自分が不思議な感覚に陥るわ浮足立つわでボールが散らばって申し訳ございませんでした。
守備では一緒にノックに入っていただき、そのグラブ捌きや速すぎる足捌きを間近で見せて頂き、ステップは目が追い付かないくらいでした。
ファーストで送球を受ける大人も凄い経験です。
もちろん打つ自分も凄い経験でした。
我々がショートバウンドで取る球を、バウンドする手前で取ってしまう程の球まで入る素早さと、取ってから投げる態勢に入るステップの速さに、それはもう誰もが見惚れます。
みなさん緊張してガチガチながらも、指導を受けているときは真剣に!
手取り足取りの指導を受けて突然できるようになる子供たちの姿に、この子たちの可能性とともに、改めて指導する者の責任を感じました。
低学年には低学年に応じた、高学年には高学年に応じた、中学生には中学生に応じた、大人には大人に応じた指導をしていただきました。
子供を指導する大人も指導内容を真剣に勉強し、疑問点を確認しながら、間違って教えていたことは子供に謝り修正していく。
今回教わったことを改めて復習して生かしていくのも指導者の仕事です。
自分の中の常識が覆る内容も多々あり、本当に勉強になりました。
新設チーム、砥部クラブジュニアの指導者の皆様も熱心に勉強していました。
大人は自分で吸収してもらえばいいですが、子供にはしつこく気長に指導ですね。
まだまだやっとソフトボールらしくなってきたレベルの子供たち。
自分は月1回ペースで1年ちょっと見てきましたが、初めてみた時の衝撃的な姿からは想像できないくらいみんな上手になっています。
最初は基礎練習と思って教えますが、とにかくすぐ飽きる。
すぐ遊び始める、泣く、子供同士でキャッチボールにならない子も多いので、とにかく何事もてんやわんや。
試合がしたいというので、試合形式の中でルールを覚えてもらおうと、ランナーの子供について引っ張りまわすように一緒に走ったり、野手の横について一緒に走り回って追いかけろとか、あそこに投げろとか、スワローの子にあちこちへばり付いてもらって練習していました。
フォースの意味が分からない、タッチアップの意味が分からない、守備位置の名前もわからない。3つのアウトで交代もわからない。
とにかくルールというルールがわからない尽くし。
スポンジボールのスローピッチしかやっていないので、さらに課題は山積。
これをほぼ1人で面倒みていたとか、まさえ恐るべし。
ノーアウトランナー1塁の場面でセンターゴロを取った子に、急いで2塁ベース踏んで!と声を掛けたところ、取ったボールを捨てて自分だけ2塁ベースを踏んだJ君は一生忘れません。
大人に言われたことは守っていますからね。
説明が悪い。ということです。ボールをもってベースを踏んでと言うべきでした。
話が逸れましたが、今回の山本さんの指導をいい思い出や記念で終わらせてはいけません。
主催者としては子供たちの興奮した顔、うれしそうな顔が見られて純粋に嬉しかったです。
それとともに、次回はもっとうまくなって、次のステップを学んでもらいたいと思いました。
走塁やランナーをおいての守備練習なども見てもらえるよう、進化した姿でまた次回指導をお願いしたいと考えております。
中学生については、すったもんだで2名しか参加できませんでしたが、この2人は2人だけでも知らない人たちに混ざって参加したその学びたい気持ちが、すでにひとつ成長だと思います。
私はあまり話す時間がありませんでしたが、みんなから好評でしたよ!
きっともっとうまくなれるから、時間と親の許可が下りたらぜひスワローの練習にも参加してみてほしいですね。
そしてみんなのアイドル?永木さんちの長男坊もバッティング指導を受けました。
現在野球部所属ながらも高校ではやりたくないとグダグダ言っていたそうですが、この日の晩突然、高校で男子ソフトボール部に入る!と宣言したそうです。
山本さんからのアドバイスをもらって突然未来が開けたようで、中学2年の1人の男の子が進路希望を決めるきっかけとなるとは、一人の人生をも替えてしまう影響力にただただ感服です。
また、大人の指導の時には練習メニューそのものというより、選手一人一人が試合で何をすべきか役割を考え、その為には何をできるようになるべきかを考え、その為にどんな練習をするべきかを考える大切さを改めて感じました。
ただなんとなくメニューをこなす子と、目的意識をもって練習をしている子では同じ練習をしていてもどんどん差がつきます。
バッティング練習で投げてほしいコースがあれば頑張って投げますし、流してみようとか、引っ張ってみようとか、フライ打ってみようとか、叩いてみようとか、エンドランだと思って何が来ても打つとか、挙げればキリがないほどひとつの練習でもやれることはたくさんあります。
実際の試合ではみんなが気持ちよく打つだけなんて試合はないですからね。
試合において場面を考え、自分の役割を考え、ランナーがどこにいるのか、そのランナーの能力によってやるべきことは変わるし、アウトカウント、ボールカウントによっても変わります。次の打者によっても変わります。
同じ場面は2度と現れないけれど似たような場面はあるので、その時にランナーはどう考えるか、バッターはどう考えるか、ベンチは何を考えるか。
各々がいつも考えてプレーすることで、話し合うことで同じ方向を見ていく必要があります。
前にラグビー選手が言っていた「同じ絵を見る」ということが、本当に大切なことです。
その為に必要なことが、まずは個々ができることを増やすこと、そしてできることをより研ぎ澄ませることだと思います。
ゴロが欲しい時にゴロが打てない、送って欲しいのにバントが確実にできない、バントは失敗したし進塁打も打てない。
では、ソフトボールの試合は成立しません。
それが出来る前提で、今いるメンバーでどんな攻撃パターンを作っていけるかを考えて行くのが次の段階の話です。
守備でも何を意識してノックを受けるか、ぼんやりと来た球を取るだけでは勿体ない時間ですよね。
試合のための練習であることを忘れてはいけません。
練習を回すことに必死になってしまいがちなので、もっと冷静になるべきと反省するとともに、選手たちにも自主性をもっともっと求めて行きたいと思います。
大会も練習試合も全然ない中で難しいですが、何でも準備が重要です。
仕事は段取りが8分、取りかかる下準備が完全にできていれば、仕事の8割は終わったようなもの。
ソフトボールも準備が8分!といったところでしょうか。
私は山本さんのソフトボール観が大好きで、noteの記事に書いてあることをチームの子には是非読んで勉強してもらいたいです。
SNSのプロフィールの特技が走塁→守備→バッティングの順に書いているのが、山本さんらしいなと勝手に思っています。
自分ならどうするか考えながら試合を見るのは、考えてプレーする練習になります。
そして実践あるのみ!やってみて失敗してみないと、自分のレベルがわからないままです。
相手の肩と自分の足を照らし合わせ、どれくらいなら走れる、どれくらいの離塁ができる、
スタートはどれくらいなら離塁アウトにならないか等々、自分の能力を把握していないと基準がありません。
基準がなければ行き当たりばったりになり、失敗の修正ができず成長がありません。
そもそもアウトになるのが怖くてチャレンジしなくなっては、もっと成長がありません。
走塁はソフトボールで点を取るために一番確立の高いプレーです。
ヒットを打つ確率は3割良くて4割、それよりも走塁で一つ先に進むことのほうが成功確率は高いです。
そしてヒットを打つだけが出塁する手段ではありません。
ヒットを打つだけがランナーを返す手段ではありません。
練習試合が組める日が来たら、ぜひどんどんチャレンジしましょう!
選手同士で勝手にやるのは大いに結構。
ソフトボール漬け3日目は、広島県尾道市に全国高校選抜大会の大会3日目を見に行ってきました。
名古屋にいた時の先輩の娘さんが、千葉経済大付属の1年生でベンチ入りしているので懐かしい先輩に会いに、娘さんのユニフォーム姿を見に、そして以前からファンを公言している創志学園の試合が見たくて行きました。
相も変わらず選手主導の機動的な試合は見ていてワクワクさせてくれました。
外から見ているとゲームの流れがよく見えます。
みんながゲームの流れを考え、自然と声を掛け合ったり、タイムを取ったり、何をするべきか、どう行動するべきかを考えているのが見ていてわかるのです。
守備側がタイムを取るなど、隙があればランナー、コーチャー、バッターの選手同士で集まって何やら打ち合わせをしていました。
そしてここぞのタイミングで出てくる監督さんの姿は、自分にとって理想の監督です。
どことは言いませんが、未だにベンチでふんぞり返って怒り狂っている指導者を見ると、見ているだけで不快です。グランドに漂うどんよりとした空気が痛々しい。
指導すべきところは他にあると思うのですが、試合中に選手を委縮させて誰が得するでしょうかね。
しかし高校生ピッチャーの球が速い!
そして十人十色のピッチングフォーム。
ジュニアチームではピッチャーがストライクを取れず試合が作れないのが、大量失点コールドゲームの原因になりがちです。
自分も小学生の時は、試合になるとストライクが投げられないメンタル激弱のピッチャーでした。
ピッチャーを作るというのは本当に難しいですね。みんなどうやってこんな凄い球を投げられるようになっていったのでしょうか。教えてもらいたいものです。
なんだか長くなりましたが、とにもかくにも山本さんが与えてくれた影響は今後波及していくものと期待していますし、またお願いすれば来てくださると快くお返事下さり、もう今から次が楽しみです。
子供が嬉しそうでと散々書きましたが、自分が尊敬してやまない人が想定を超えた素晴らしい人柄で、自分が一番感動したと思います。
うちの若い子たちも相当嬉しそうでしたけど、次回はもっと聞きたいこと、教えてほしいことを事前準備して臨みましょうね。
最後にもう一回、このイベントに関わった全ての方に心より感謝を申し上げ、ブログを締めたいと思います。