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第25回九州オールレディース大会①

久留米つつじ杯、第25回九州オールレディースソフトボール大会
中堅が居なくなってからは車も運転手も不足しているので、全国大会でお世話になっている十季観光さんに小型バスをお願いしている。

金曜日の夜、それぞれ仕事や学校を終わらせ、砥部町文化会館の駐車場に22時45分集合。
今回遠征に参加できないななみんと竹ぴが差入れをもってお見送りに来てくれた。
バスに目一杯の荷物を積み込む。黙々と道具を運び入れる働き者のななみん。

バスが出発すると、ななみんはどこまでもバスを追いかけてくるのではと思うほど、ねっとりとお見送りをしてくれた。

バスは八幡浜港へと向かい、1:15発の大分県臼杵港へ行くフェリーに乗り込む。
3:40着で、ここからは陸路を走る。
狭い車内で横にもなれず、眠りについたと思えば起こされるタイミングでなかなか寝付けず、ゆみちゃん、綾乃バッテリーはほぼ寝ないまま久留米に到着したようだ。

自家用車で行っていた頃は、松山観光港を21:55発のフェリーに乗って、5:00に福岡県の小倉港へ到着し、そこから陸路を走っていた。
何度説明してもわかってくれない人がいるので敢えてここに書き残しておく。

さて、バスは前日の監督会議を代理で出席してもらったあやてぃんを拾いにホテルへと向かう。1人で前乗りさせて申し訳ないがとても助かった。
そのホテルから10分もかからずグランドへ到着。

久留米市リバーサイドパーク東櫛原。
今年で6度目、このグランドに来るとワクワクする自分がいる。
たっくさんの思い出が詰まったこのグランドが大好きだ。

荷物を運び、先ずは入念なストレッチからスタート。
アップを始めようにも良い場所がないので、遊歩道と川の僅かな隙間でアップを始める。
誰か川に転落しないか冷や冷やしながらその光景を眺めた。

キャッチボールやバッティング練習は、デコボコした草むらの中でやるから、今度は誰か足を捻りはしないか心配した。
朝露でボールがビショビショになるのも、このグランドならではの思い出だ。

ひと通りアップを終え、開会式会場へ移動する。
チーム旗をなびかせながら歩くこの感じが、いよいよ始まるという気分が高まる。

開会式では、つつじ杯を冠するだけあって毎年つつじの苗木をいただく。
これは今年も宇都宮家で育てていただくことになった。

こういう場での主催者や来賓の挨拶というのは、得てして退屈なものが多い。
しかしこの大会はいつも言葉が暖かく、話がスッと入ってくる。
久留米地区協会会長も、久留米市長さんも、筑後川が毎年のように氾濫し壊滅的になったこのグランドを、その度に相当な熱意をもって復旧にご尽力してくださっている。
昨年の被害も甚大だったようで、なんとか急ピッチでこの日に間に合わせてくれたことを知った。

朝は朝露で滑るし、ワカメみたいな海藻で滑るし、土もボコボコで石がたくさん転がっている。決して綺麗なグランドではないが、多くの関係者の熱意のこもったこのグランドは最高に美しい。
景色もいいし、全チーム揃って同じ会場で試合ができるのもいいし、何より大会運営の方々の人柄が素晴らしく歓迎ムードがとても嬉しい。

今年で開催25年目。
25年を掛けて育ててこられたこの大会は、数々の強豪チームを育ててきた。
この大会でしのぎを削ったチームが、全国大会で優勝したり上位に食い込む成績を残してきた。
我々とべスワローも、この地で大きくしてもらったと言っても過言ではない。
私にとってはとても思い出深い大会であり、大好きな大会であり、大好きなグランドなのだ。
この大会参加チームから、再び全国の頂点に立つチームが現れて欲しいと願ってやまない。

さて、開会式では感傷に浸ってしまったが、いよいよ試合が始まる。
投手のあゆみんと竹ぴ、セカンドのななんみんを欠いてどうなることやら。
こういう悩みも九州あるあるで懐かしい。それでもミラクルを起こしてきた楽しい大会。
ピッチャーはゆみちゃんを頼る一択。念のためと紗央里にもアップをお願いしておいた。

初戦の相手は大分県の日吉クラブさん。後攻で試合が始まる。

1回表、
ショートゴロと2つの三振で三者凡退の上々の滑り出し。
苦手な初戦の初回をスムーズに乗り切った。

1回裏、
1番紗央里がヒットで出塁し、盗塁にも成功。
2番詩音は四球で出塁して、ノーアウトランナー1.2塁。

3番ゆみちゃんには、体力温存のために送りバントをお願いした。
犠打は成功、その後紗央里が相手の隙を突いた走塁で、早々に先取点をもぎ取った。
しっかり詩音も付いてきて、ワンアウトランナー3塁。
紗央里の走塁が本当にチームに勢いを付けてくれる。
まあ、3塁ランコーの私は止めたんですけどね。あっさり無視されましたよ。
その後ろで必ず抜かりなく走る詩音もとても成長したね。

4番もえぴの打球は相手の悪送球を誘い2点目が入る。
ノーアウト2塁。
ここで3盗を試みるも、5番あやてぃんバントと勘違い。ファウルとなって仕切り直し。
ワイルドピッチで結果オーライのワンアウトランナー3塁。
今度はスクイズで3点目を取り、幸先のいいスタートが切れた

2回表
ファーストゴロと2三振で抑える絶好調のゆみちゃん。

2回裏、
ワンアウトから9番宇都宮さん、御年69歳が四球で出塁。8球も粘ってくれる大仕事。
1番紗央里がセンター前にヒットで繋ぐも、ここは2塁で刺されツーアウトランナー1塁となる。こればかりは仕方ない。
2番詩音もヒットで繋いだが、この回は無得点で3対0

3回表、
2三振とセカンドライナーでまたも三者凡退。ゆみちゃん寝てない割に調子がよさそう。

3回裏、
こちらも三者凡退で抑えられる。

4回表、
トップバッターにツーベースヒットを許し、いきなりノーアウトランナー2塁とされた。
ここで相手のサインミスなのだと思うが、綾乃・もえぴコンビが3盗を阻止し、ワンアウトランナー無しとなる。ラッキーも重なったが、これで一気に流れを断ち、ショートゴロでツーアウト。
次にセンター前にヒットの当たりが飛ぶも、紗央里の好送球でセンターゴロとなりチェンジ。
このセンターゴロも何度見せてもらったか。当たり前のようにヒットをアウトにしてくれるから、見ているこっちも麻痺してくる。

4回裏、
そろそろ追加点が欲しいところ。
この回トップのもえぴが2塁打で出塁し、先ほどの場面の逆パターン。
ここは綾乃に送りバントをお願いして、ひとまずワンアウト3塁を作る。
チャンスでバッターは9番宇都宮さん、またもフルカウントまで粘るも惜しくも三振。
しかし、粘る間にパスボールで1点が入る、これまた大仕事をしてくれた。
1番紗央里はこの日大当たりの3本目のヒットで出塁し、早々に盗塁を決める。
2番詩音も四球で出塁。
ツーアウトランナー1.2塁から、3番ゆみちゃんの打球はセンターフライとなりチェンジ。
この回終わって0対4、中押しの1点は重要だ。

5回表、
ヒット1本を許すも打たせて取るピッチングで無失点に抑える。

5回裏、
この回トップバッターのもえぴが四球で出塁すると、パスボールで進塁、続くあやてぃんはエラーを誘って、ノーアウトランナー1.3塁。
6番なっちゃんのタイムリーでまず1点で、尚もランナー1.2塁。
7番かのんが進塁打で繋ぎ、ワンアウトランナー2.3塁のチャンスで8番綾乃のセカンドゴロが悪送球を誘って5点目が入る。
転がしたら何かが起きるのはレディースソフトあるある。
9番宇都宮さん、またもチャンスで巡ってくる。
ワンアウトランナー2.3塁。
ここは初球をバント。野手が投げる間に、3塁ランナーなっちゃんがホームに帰れたらいいなと思っていたところ、ホームはアウトになるも1塁セーフ、悪送球も重なって2塁ランナー綾乃のテンポラリーランナーかのんがホームを踏んだ。
これでこの回3点目。ラッキーが重なったが結果オーライ。

と、ここでゲームセット。
5回7点差コールドゲームとなった。

終わってみれば被安打2、四死球ゼロ、奪三振6のナイスピッチング!
いきなり週末からの気温上昇に寝不足。
ピッチャーは1人しかいない。熱中症になりはしないか心配していたが、自ら省エネピッチングで初戦突破に貢献してくれた。
途中交代も考えていた紗央里の方が顔を真っ赤にしていたので、とてもじゃないがピッチャーはお願いできなかった。
なんてったって熱中症の前科者なので。

そして想像以上の暑さでどんどんなくなるお茶と氷。
2試合目には底を突き、なんとばーばが段取り良く運転手さんに買い出しをお願いしていた。
もはやマネージャーともくん、その節はコキ使って申し訳ございませんでした。そしてありがとうございました。おかげで選手みんなが倒れることなく試合ができました。

試合はそのまま同じグランド、同じベンチで20分後に2回戦が始まる。
相手は宮崎県のSparkleさん。この試合も後攻を取った。

1回表、
ピッチャー前バント、ピッチャーゴロ、ピッチャーフライの三者凡退。
ゆみちゃん1人でチェンジという素晴らしさ。

1回裏、
ワンアウトから詩音が四球で出塁すると、続く3番もえぴが右中間へ3塁打でいきなり1点が入る。
4番あやてぃんは死球で出塁し、ワンアウトランナー1.3塁。
5番なっちゃんのタイムリーヒットで追加点が入り、この試合も上々の滑り出し。

2回表、
相手クリーンナップを全員三振で抑える素晴らしピッチング。
もちろん綾乃のリードも素晴らしいですよ。

2回裏、
ワンアウトからこの試合スタメンの72歳町田さん、四球で出塁。
手首の腱鞘炎で打つのが辛いと自己申告で9番に回ったゆみちゃんが送りバントでランナーを進めるも、この回は得点ならず。ここまで0対2

3回表、
この回トップバッターがセフティバント。
サード詩音が軽快に捌くも、珍しく悪送球をしてしまった。ま、こんな時もある。
続いて送りバントがまたもサードへ転がる。
今度はしっかり1塁でアウトを取り、ワンアウトランナー2塁。
ここで悔しくも三盗を決められ、ワンアウトランナー3塁。
嫌な雰囲気にはまると抜け出せない我がチーム、次はショートゴロを野選で1点を取られてしまった。

最初のエラーや四死球のランナーは必ずと言っていいほど失点につながる。
この統計を早く無くしてほしい。切実に!ノーヒットの1失点ほど重いものはない。
尚もワンアウト1塁、内野安打で1.2塁とチャンスを広げられる嫌な雰囲気。
ここをショートフライと三振で抑え、最少失点で切り抜けてくれるピッチャーがありがたい。これで1対2と詰め寄られる。

3回裏、
取られた直後の攻撃は大事。最低でも取られた分は取り返しておきたいところ。
トップバッターの詩音が相手のエラーで出塁し、3番もえぴのセンター前ヒットで一気に3塁へ進む。ナイスラン!
4番あやてぃん四球でワンアウト満塁のチャンス、迎えるバッターはパワフルなっちゃん。
これを期待に応える2点タイムリーで、失点直後の大事な回に取られた以上に得点してくれた。

ノーアウトランナー1.2塁から6番かのんもヒットで続き、またもランナー満塁。
7番綾乃は押し出し四球で1打点!
8番町田さんはセカンドゴロを転がし、これが進塁打となって1打点!
何年もレディースの試合出てなくても、こうして普通にバットにボールを当てられることが本当に凄い。

ツーアウト2.3塁から1番紗央里の2点タイムリーでまたも点が入る。
この回一挙6得点。
打った本人は2塁を大きく回ったところで送球が帰ってきて挟まれる事態に。
この暑さでこの得点ならもう顔真っ赤にして走らなくてもいいよと伝えるも、本人は必死で挟まれる。本能なのでしょうかね。
ここまでで1対8

4回表、
二つのフライでツーアウト。
次にショートゴロが難しいバウンドで転がる、これをもえぴが上手く捌いた。
残念ながらそのあと悪送球でエラーが付いてしまったが、このゴロ処理は上手かったよ!
次にサード後方へ難しいファウルフライを、今度は詩音がうまく体を捻って捕球した。
ナイスサード!詩音も上手!
この回を無失点で切り抜ける。

4回裏、
なぜかうちもフライ3つの三者凡退でチェンジ。
暑い中、得点差コールドで体力温存しておきたいところ。1点欲しかった。

5回表、
ここを無失点で終わらせたいところ。
最後のマウンドももちろんゆみちゃん。
三振、ショートゴロ、セカンドゴロと三人で終わらせてくれた。

これで2回戦突破。
翌日へ駒を進めることができてひと安心。

この日1球もライトに打たせなかったゆみ綾乃バッテリーはばーば孝行。
球数も53球と65球、2試合で118球の省エネピッチング。

しかし暑くて眠くてお腹空いてもうみなさんぐったり。時間はもう14時過ぎ。
すぐにホテルへ行く元気もなく、しばらくのんびりグランドの隅でかなり遅いお昼タイムとした。
我々のコートは第1試合から第3試合まで全てコールドゲームだったため、他の試合を見る余裕もできた。

溶けた氷でビショビショになったコンビニおにぎりを食べると海苔を残してお米が全部ばらばらと落ち、私の空腹は満たされず仕舞い。
15時前にそろそろホテルへ向かうことにした。

夕食までの時間、私はせっせと洗濯を。時間が早いおかげでホテル内のコインランドリーが空いていて助かった。
選手のみんなはほとんどがお昼寝していたもよう。みんなよく頑張った!ばーば2人もありがとう!

今年は全国大会の北海道へ向けて九州は倹約生活。
いつもなら外へ食べに出るところ、ホテルのバイキングで飲み放題にした。
食事メニューは寂しいものの、この値段なら充分よねって言いながら、北海道ではうまいもん食べるぞと今回は我慢。

これが案外楽しかったみたいで、ばーばも若者もビールサーバーと格闘しながらワイワイガヤガヤ。
案の定うるさくて注意を受ける始末。
詩音と綾乃コンビはいつも注意を受けるイメージが付いた。

食後はコンビニへ買い物に出かけ、部屋に戻ってからはいつ寝たかもわからないくらいに早々に眠りについた。

昨年は1日目で姿を消し、夜はボーリング、翌日は湯布院・別府観光をしたが、やはり翌日試合がある夜がいい。
勝ち上がって迎える朝がとても気持ちがいいことを知っているから。