2023年全国大会⑤
宴会のスタートは、ばーばたちのお話から。
みんなそれぞれに好き放題しゃべる中、町田さんはいつも通り丁寧で感謝に溢れた挨拶だった。
最後には、44歳の私の健康を心配してくださった。
72歳に心配掛けないように健康に気をつけます。
私は仕事の関係で、1週間のうち3日を大阪で過ごし、週末にソフトボールの為に愛媛に帰る生活を送っている。
もう何年目だろう。
調べてみたら、2015年9月23日からこの二重生活をスタートさせていた。
もう丸8年。
気付けば白髪も増えたし、血圧高くなったし、体重も増えたし、老眼も出現してきた。
だけど、ソフトボールを億劫に感じたことは一度もない。
大変でも楽しいから。
年に一回の全国大会を味わう楽しみの為に一年頑張れる。
ばーばたちの話のあとは、参加してくれた親御さんたちに話をしていただいた。
小嶋パパから、過去のチームの上を行く予感がするという力強い宣言。
小嶋ママは、いつも元気をもらってます!
と、嬉しいお言葉。
ハラハラドキドキの試合にまた娘の試合観戦に火が付いた淺木パパ。
大人になってからは見にいくの控えてらしい。
またこっちゃん連れて来てくださいね!
妹のこっちゃん、お姉ちゃんの試合見て突然ソフトボールやりたい!ってなって、今は砥部クラブジュニアに入部。
そういう子供を増やしていきたいなぁ。
高校で辞めるはずだったソフトボールをスワローでやることになり、再び娘の試合を見る緊張感を味わったゆみパパ。
ゆみパパのお父さんには、私自身が中学生時代大変お世話になっていて不思議な縁を感じる。
同じくピッチャーの親は気が休まらないだろう歩美ママは、パパの分も応援したって話に突然泣く綾乃さん。
歩美パパはソフトボール大好きだから、たぶん空から見てたと思う。
お母さんゴーゴーの歳らしい。
来年は56歳、娘の背番号だし、発声練習してより一層の応援よろしくお願いします。
他にもゆみママ、淺木ママ、なつみママが食事会に来てくれた。
詩音ファミリーにななみんファミリー、右田両親は食事会には来れなかったけど、熱い声援は本当に力になった。
応援に駆けつけてくれた皆様、愛媛から声援を送ってくれた皆様に本当に本当に感謝。
乾杯の発声は副キャプテン詩音。
「これからもレベルアップして、レベルアップして、更にレベルアップして」って何回も言うもんだから、何回レベルアップするんとおもわずツッコミ入れてしまった。
宴会がスタートし、料理は好きなの頼んでいいよって言ったのに、遠慮してテッサではなくフグ皮を食べてる人、注文した覚えのない瓦そばがたくさん出てきたり、刺身の盛り合わせのでっかいお碗みたいな器を抱えて刺身を平らげる人がいたり、ハッシュタグポーズを小嶋パパに伝授したのかされたのか、盛り上がる時間はあっという間。
バスの運転手さんのともくんも、いつものように馴染んでた。
締めの挨拶はキャプテン紗央里。
人前で話すのは苦手なのに、自分の言葉で、涙に詰まりながらも話してくれた。
我が子を見守るように声をかけてくれる小嶋夫妻。
高校から見てるからこそ、今目の前にいる成長した姿が嬉しかったのだと思う。
また来年も、この最高な時間を過ごしましょう!の締めの挨拶。
その後、詩音が若手を連れてカラオケに行ったらしい。
飲み足りない私は、あやてぃんを誘って飲み屋さん探し。
綾乃、紗央里、運転手のともくんの5人でスナックで飲んで語った。
翌日の観光の打ち合わせのはずが、もう適当にって感じでまとまる。
翌朝、少しゆっくりの朝食。
まず向かうのは、国宝の五重塔がある瑠璃光寺。
と言いたいところ、バスが出発してしばらくすると、「大会Tシャツ買いたーい」の声、急遽大会メイン会場へ向かうことにした。
すると今度は、「ホテルに忘れ物しましたー」の声。
大型バスをタクシーのように扱う若者、それに応えてくれる運転手さん、その節は本当に申し訳ございませんでした。
結局ホテルを出発して、またホテルに戻って、大会メイン会場へ行って、やっと瑠璃光寺へ。
残念ながら五重塔は令和の大改修で足場に囲われ見えず。
私は軽く二日酔いでそそくさとトイレへ駆け込む。
ざっくり見る人、じっくり見る人、鑑賞時間の差が激しかった。
あとから知って激しく後悔したこと。
ここにあった枕流亭の建物は、薩長連合に向け、木戸孝允、西郷隆盛、大久保利通らが密談 を行った場所だったこと。
『1階部分には西郷、大久保、木戸、伊藤ら関係人物や建物についてなどの紹介パネルが展示されている。そして、密談の場となった2階は当時の雰囲気がそのまま残され、外に広がる景色は当時と違えども、その身をもって、志士たちが緊迫の謀議を重ねた空間を体感できる。』
と書いてある。
知ってたら、二日酔いでも頑張って見に行ったのに。
お参りだけさっと済ませてバスでぐったりしていた自分を恨む。
続いて向かうのは防府天満宮。
ここではお参りと参道の店を散策。
鳥居の前で、綾乃、綾花、紗央里で鳥居ポーズ選手権。
結果はもちろん安定感抜群のあやてぃんに軍配。
とにかく暑くて、お参りもそこそこにソフトクリームやかき氷で涼む。
そこからは下松サービスエリアで昼食とお土産購入タイムを取り、一路広島県の宮島へ。
港に着くなり大勢の観光客でごった返す。
みんなでフェリーに乗り込んで約10分、ひとときの船旅気分を味わう。
宮島といえばなんといっても世界遺産の厳島神社!
だけど若者みんな興味ないみたいで、鹿さんと触れ合ったり、最近修繕を完了した大鳥居の周りで撮影大会。
それからは牡蠣を求めて散策。
「牡蠣好きな人!」って聞いたらほぼ全員手を挙げた。
あまりに暑くて食べ歩きなんてしたくない。
その名も「牡蠣屋」というオシャレな店を見つけて、ジャージ軍団で押しかけた。
涼しさが快適で幸せな気分になる。
焼きガキに牡蠣グラタン、牡蠣フライ、粒のでっかい牡蠣をあっと言う間に平らげる集団。
あまり牡蠣好きではない私でも、本当に美味しくいただいた。
広島といえばレモン。
生レモンたっぷりレモンソーダもめちゃうま。
系列店にカップを持ち込めば200円でおかわり出来ると聞いて、みんなで次なるお店探し。
2杯目も美味しく頂いたあとは各々でお土産探しに向かう。
そうこうしてる間に集合時間も近づいてきたので、港へと向かうと、遠くからばーばの集団が見えた。
そういえば観光中一度も会わなかったな。
狭いエリアでも活動内容が違う。
そして、歩美ママとなつみママに遭遇。
びっくりしたけど、みんな観光に寄るとこは一緒。
びっくりついでに監督にってプレゼントを頂いた。
宮島だからしゃもじだな。
必勝しゃもじでも買ってくれたのかなって言いながら袋を開けてびっくり。
しゃもじだけど、昨日撮ったスワローの集合写真がプリントされてる!!
宮島のしゃもじ、敵を召し取る(飯取る)勝運、幸運を招く縁起物といわれている。
これで来年もっと頑張れる!
とっても嬉しいサプライズプレゼントだった。
その後フェリーで復路をゆく。
少し夕暮れが近づき、風も出てきた。
あとは電車組を宮島口駅で降ろしたら愛媛へ帰るだけ。
綾乃とあやてぃんに見送られながらバスが出発する。
遠征が終わったんだなと寂しく感じる瞬間。
帰路はまだまだ続く。
夕食は来島海峡サービスエリアで摂ることにした。
そしたら今度は淺木ファミリーに遭遇。
なんとも凄いタイミング。
砥部町は雨模様。
役場に到着すると、ひとまず雨宿りできる所に一気に荷物を下ろす。
運転手さんへお礼の挨拶でバスと別れを告げ、ソフトボール用具を積み込む。
簡単なミーティングをした。
敗戦直後の悔しさや熱い思いは、なかなか一年継続することは難しい。
だから、せめて半年前にでも思い出して頑張りましょうと言った。
半年であっても、みんながエンジン全開で同じ熱量で準備できたら、全国で十分闘えると思う。
そりゃ理想は負けた瞬間から来年の大会まで集中できたらいいけど。
最初から飛ばしてると息切れしちゃうから。
そして、とにかく武者修行へ行きましょう。
その時は万障繰り合わせて参加してくださいねとお願いした。
試合経験を積むこと、強いチームを知ること、良いピッチャーと出会うことが何より今のスワローに必要なこと。
解散して車に乗り込むも、行きより増えた荷物で車内はパンパン。
みんな無事に帰り着いただろうか気にしながらも、きっと自分が1番最後の帰宅。
洗濯物を放り出して、風呂に入ってからはぐったり。
片付けしきれずに寝てしまった。
翌日の月曜日は仕事を休みにしていたが、負けて帰ってきた。
仕事行こうか迷っていたが、眠りにつく瞬間に諦めた。
何がそんなに疲れたかわからないくらい、翌日は昼まで寝た。
来年こそは、日曜日も、月曜日も試合したい。
大会結果は気になるけど悔しさも込み上げる。
レディースのレベルは間違いなく上がっていると思う。
ただ、バットにかすりもしないピッチャーに出くわさない限り、勝つチャンスはどのチームにもある。
どのチームもフルメンバーで参加できるとも限らないのが生涯カテゴリー。
今回は、コロナで1チーム棄権があった。
予選を勝ち抜き、遠征段取りもしたであろう、その悔しさはいかばかりか。
男子は実年が台風で大会が中止になったり、壮年は雨天で2回戦までという不運が続いている。
実年は代替場所、代替日程を検討となっているが、時期と場所が変わればメンバーも揃うかわからないし、遠征段取りもやり直し。これは大変。
だけど、2回戦で大会を終えた壮年は消化不良も甚だしい。
一年に一回の楽しみ。
この日の為に仕事も頑張ってやっている。
予選を勝ち抜き、個々にかなりの費用負担を掛けて、あちこちお願いして寄付金を集めて、頑張って休暇をもらって、家族の理解があって、やっと大会に参加できる。
それを雨に奪われるなんて悲しすぎる。
コロナ中止が続いていたときも、悔しくて悲しくて、何の為に一年ソフトボールを頑張るのか、目標が無いのは辛い。
また来年も無事全国大会が開催され、そこで各チームが鎬を削り、新たな歴史を作っていくことを願ってやまない。
話が逸れたが、これにて2023年全日本レディースの思い出整理完了。
全国大会から帰って早々の週末は、気持ちを切り替えて愛媛県秋季レディース大会に臨んだ。
全国で得た課題の克服に向けたチャレンジの場。
あとはリフレッシュと経験値を重ねる目的で、打順を若い人順で回してみることにした。
これが案外ハマって面白かったので、また改めて書きたいと思う。