2024年全国大会①
お盆真っ只中の8月15日(木)、早朝3時半に起床。
この日は全国大会に向けての出発日。
選手たちを拾いながら松山空港へと向かう。
早朝にも関わらずお見送りに出てきてくれるあゆみママとなつみママ。
お守りまで準備してくださり、その想いに感謝の気持ちでいっぱいになる。今年は遠方過ぎて応援に来てもらうのが無理ですからね。
寝坊助が多いので、道中で起床確認のLINEをしてもらって全員送れず集合できるかを確認した。順番に乗り込む度に大量の荷物で車がパンパンになる。初めての飛行機での遠征、初めての4泊5日、引率係の私は試合もさることながら無事遠征を終えることに気を揉む。航空券の手配も日程変更やら色々あって、ちゃんと全員分間違いなくとれているか事前に何度も確認し、紛失や忘れに備え予備として全員分のQRコードを印刷して持参しておいた。
空港には少し早く到着し、入口近辺で開錠を待つ。すると、どこからともなく今回参加出来ないコーチの岬希とチームOBで一番のチームのファンである塩ちゃんがお見送りに現れた。集合時間を1時間も間違え、早朝の空港の草陰に身を潜めていたようだ。
アホだなーって思いつつ、同時にかわいいやつらだなとも思う。
あとは家族に送り届けてもらったり、タクシーでやってくるメンバー。集合時間を少々過ぎて全員が集まった。淺木家の両親と、竹内家の末っ子りあちゃんもお見送りに来てくれた。
保安検査場へと上がるときにみんなとバイバイするも、岬希と塩ちゃんは制限区域と窓ガラスを挟んでギリギリまでお見送り。ガラス越しの2人と出発前の集合写真を撮ってみた。
一行は7:20発羽田行き、JAL430便へと乗り込む。初めて飛行機に乗る子もいたので、あれこれと注意を促し出発に備える。
台風と台風の合間を縫って飛行機が無事飛ぶことに安堵し、先に送った道具が無事ホテルに到着していることを願った。
ほぼ予定時刻に到着し、1時間のトランジットをどう過ごそうかなんて考えていたのも束の間、新千歳便の出発ゲートは松山便が到着したところと真反対の端まで行く必要があり、歩いても歩いてもなかなか辿り着かず。近くまで行ってゲートを確認してから、お昼の弁当を選んだりトイレへ行ったりしているうちにあっという間に出発時間が迫る。
9:55発新千歳行き、JAL509便に全員が乗り込んだことを確認して私も飛行機に乗り込んだ。到着後は運転手の私とあやてぃんは飛行機内で空弁。ばーばたちも車では食べづらいと弁当を広げる。
新千歳空港へは予定よりも少し早く到着した。
ひと足先に別便で到着していた綾乃と合流。どこに旅行に来たのかと思うような毎度の奇抜な服装ですぐに見つけた。ここからレンタカー屋さんに移動して、10人乗りのハイエース2台に乗り分ける。
またまた大勢がトイレに流れ込むのを見て、先にレンタカー屋さんで手続きを済ませようと、運転手だけが先に送迎バスへと乗り込んだ。
約10分ほど走ってお店に到着、運転手2人で手続きを待つ間、残りの16名が空港ですったもんだをしながらも何とかバスに乗れたと連絡。
私としてはちょうど良いタイミングでみんなと合流できたが、そちらの引率係の紗央里と詩音はスムーズにバスに乗せてもらえずお怒りだった。
最終的には詩音が係の人に詰め寄ったとか?案外強い子でびっくり。
何はともあれ先ずは第一関門の北海道上陸が完了。
予定通りに12:30には新千歳を出発できた。
櫛部号にばーば6人と詩音、淺木号に若者10名で乗り分ける。若者同士で盛り上がれただろうに詩音ありがとうね。
次は石狩で14:00からの監督会議と会場練習。
なかなかギリギリのスケジュールなので、お盆の混雑がありはしないか心配だったがそちらは大丈夫だった。
途中のサービスエリアで飲み物の購入とトイレ休憩。これが思いのほか手間取ったので、ユニフォームに着替え終えた私は若者号を置いて先に出発させてもらった。
なんとか15分前に会場に到着し、球場駐車場に止めに行く時間も惜しんで車は助手席にいた詩音に任せて飛び降りた。
いきなりでっかい車の運転を任されても快く「いいよ!」と受けてくれるからありがたい。あと数百メートルのばーばたちの命を預けた。
石狩市B&G海洋センターの入口、人気が無くて一瞬不安になるも奥へと進むと会議会場が見えた。受付を済ませ、顏馴染みの監督さんたちに挨拶をする。自分の席に着き大会プログラムをめくりながら、いよいよ始まるんだというワクワクした気分になる。
地元北海道のチームも多く、各チームの挨拶で全力歓迎してくださっているのが伝わり、大会役員さんたちだけでなく北海道の方みんなでウェルカムな雰囲気が暖かい気持ちにさせてくれた。
選手たちは隣の試合会場の“はまなす国体記念石狩市スポーツ広場”C球場を借りて1時間の練習をしてくれているはず。
そちらはキャプテンに全てをお任せした。
会議を終えた私はグラウンドへと徒歩移動してみんなと合流。みんながユニフォームに着替えたら今度は開会式会場の“サン・ビレッジいしかり”へ車移動。既に駐車場は車で溢れ、奥の草むらに駐車した。
先ずは屋外で集合写真を。風が強くチーム旗がいい感じになびいて良い写真を撮ることができた。北海道は涼しい。外にいる方が涼しい。天気が曇りだったのが余計に涼しくさせてくれた。
16:00からの開会式、愛媛に居たらうだるようなしつこい暑さにげんなりしている時間帯。昼間の練習後の夕方車に乗ると、外気温45℃を超えてくる異常気象で過ごしている身としては、少しぐらい太陽が出ても充分に耐えられる暑さだと感じる。
開会式会場のアリーナは人工芝の綺麗なところだった。体育館とも違う、屋外グランドとも違う雰囲気。
入場行進や余興なども無く、極めて簡素な開会式だったがこれくらいが選手たちにとってはありがたい。ここで体調を崩されては元も子もないので。
チームの並ぶ場所は決められているも、監督は自由に並ぶ感じだったのでみんなが見えるように一番前の列に並んだ。
結局遠くて良く見えなかったけれど、主催の挨拶で16歳から82歳までの選手が参加されていますというお話の時に明らかに会場がざわついた。
そしてみなさん当たりを見回す。
心の中で「82歳の登録は我がチームなのですよ」と心の中で呟く。
誕生日を迎えて御年83歳になる楠元前前前監督は今でも元気に練習へ参加してくださるし、しっかりユニフォームに袖を通してベンチ入りをする。
楠元さんの下には、78歳、72歳、68歳とまだまだ若手ばーばが控えている。6人が絶妙なフォーメーションで全力で若手をフォローする環境はうちの当たり前の光景だけど、普通に考えたらあり得ない環境。
他チームと合同の50歳以上のエルデストチームは引退しているのに、レディース登録は更新し続けてくれているのは、少なからず楽しんでくれているものと私は思っている。
さて、開会式を終えたら今度は宿泊先のホテルへと向かう。
このホテル探しも色々と頭を悩ませた。
お盆期間はなにせ高額、例年通り朝食付きのビジネスホテルシングル部屋は予算オーバー過ぎて無理だった。
周囲に何もないぽつんと1軒の石狩市のホテルなら、何とか予算に納まりそうだが夕食難民決定だし近くにコンビニもない。
予算的に魅力だった小樽の山奥の古めかしい宿は4人部屋でお風呂トイレ争奪戦必死、2食付きはありがたいが北海道を楽しむ食事ではなかった。
どちらも駐車付きが魅力であるものの、難点の方が引っ掛かる。
駐車場代がかかること、毎日空きを探して止めることを覚悟し、尚且つシングル部屋も諦めて札幌市内でツインを探すことに。
すると紗央里が良いホテルを見つけ出してくれた。私は朝食ありきで検索していたので引っ掛からなかった星野リゾート“OMO3札幌すすきの”
朝食無しはネックではあったが、4泊もするのだから綺麗で立地が良い場所をと早割で抑えていた。
石狩から40分ほど車を走らせ、賑やかな街すすきのへとやってきた。
Googleマップで事前に調べていた状況とは様変わりし、ホテルの目の前に広い平面駐車場が整備されていたのがラッキーだった。
徒歩1分圏内にコンビニが3件あり、氷購入にコンビニを梯子しなくてよいのも良い。部屋も広くて綺麗で、皆さん少々テンションが上がっていた。
宅急便で送った道具たちも無事ホテルに到着しており、箱のまま車に積み込んだ。お風呂を済ませたらお楽しみの晩御飯タイム。
北海料理、古艪帆来(コロポックル)へ。
徒歩圏内にいくらでもお店がある中で、北海道を満喫出来て大人数で入れて高すぎないお店をと探して予約しておいた。
この日の乾杯はキャプテンにお願い。
翌日は試合のつもりで飲み放題はつけていなかったが、試合がないということでなかなかしこたま飲んだ気がする。
綾乃のししゃもの一発芸で腹から笑わせてもらい、楽しい宴はあっという間。締めの挨拶はししゃもの流れで綾乃にお願い。
美味しいものを食べるために宿代を削ったので、飲食代は大盤振る舞い。
そのあとは洗濯に行って、帰ったらもうくたくたですぐに眠りについた。
翌朝は7:30にロビー集合で、みんなでお散歩がてらおにぎり屋さんへ。
夜の繁華街の朝は閑散としている。しかしこのお店だけは大繁盛、40分以上は待ったと思う。24時間営業のおにぎり屋さんがやっていけるくらい都会なんだな。みんな好き放題に注文し、それをあやてぃんがまとめてメモを取る。朝ごはんとは思えぬ金額を支払い、遠征の初っ端からエンゲル係数の高い人たち。
先にホテルに戻ってもらったばーばの部屋に運んで仕分けるも、どれがどのおにぎりか見分けがつかず、取り皿もないので紙コップを開いてお皿変わりとした。
部屋が混み合うので自分の分を取った人から散ってもらうも、食べたら頼んだのと違った人が続出。最後に残りを取った紗央里は、2つとも自分が頼んだものとは違っていて、しかもどっかのばーばが頼んだ唯一の変わりダネのわさび海苔が残っていて、具を取り除いて食べたとのこと。集団の旅はトラブルがつきものですな。
本来の予定は、北海道民の山本さんと柳原さんから猛烈におすすめしていただいていた、“らーめん信玄”で早めの昼食のつもりだったが、前日駐車場に入りきらない車の大渋滞を目にして諦めた。
そのため早めに試合会場へ向かい、明日の対戦チームの試合を最初から見ることに。
その前にちょっと寄り道でJR八軒駅へ。
全国大会が北海道と決まった時点で必ず来ると決めていた、山本優さんの東京五輪金メダル獲得を称えるゴールドポスト。
なんのことやら分かっていないばーばは車から降りてこない。
若者が呼びに行って、ポストを山本さんのごとく取り囲んでみんなで記念撮影。
普通にポストとして投函しに来たご近所さんに迷惑をおかけし申し訳ございませんでした。
ソフトボール教室で何度かお世話になっている山本優さんの功績に思いを馳せ、金メダルパワーをもらってからグラウンドへと向かった。
C球場では宮城県代表のFinal仙台さんと東京都代表のCanataさんの対戦。
この勝利チームと翌日対戦することになる。
毎年新勢力が現れるとはいえ、Final仙台さんはいつも全国に来て良い成績を収めているイメージが強かった。
ゲーム前ノックの上手さに少々ビビるも、試合が始まれば互いに要所を抑え無得点のまま最終回を終え、タイブレークの末にFinal仙台さんが勝利した。
敗れたCanataさんはエースのキャプテンを中心にとっても明るく、楽しくソフトボールをしている集団で、こんなチームを目指したいなと思うほどの良いチームだった。
前日の開会式で列が隣だったこともあり、いつの間にか仲良くなったうちの子たちはすっかり感化されていた。これも良い刺激。
違うところではばーばがあちらこちらで話しかけられ、写真をお願いされたりと人気ものになっていた。これまたびっくりな出来事だった。
次の試合が九州で対戦させてもらった岩岡整形外科Redwingsさんと、昨年の全国で対戦させてもらったあつぎマジックス’01さんの対戦。これを少しだけ見てから試合会場を後にすることにした。
その時に誰かに話しかけられ、誰だろうかと振り向くと、年始に投手の講習会でお世話になった古海さんがいらっしゃってこれまたびっくり!
こんなところでお会いできるとは思ってもみなかったです!
このままおにぎりでも買って試合を見るか、日本ハムファイターズの新しい本拠地で話題のエスコンフィールド北海道へ行くかでしばらく悩むも、せっかくの北海道ということでエスコンへ行くことにした。
約1時間ほど車を走らせ、山道を抜けて突然開けた場所に現れたどでかい建築物は度肝を抜くサイズだった。
まずはHokkaidoモニュメントの前で集合写真。
そのあとは出発時間を決めて自由行動。
グラウンドは壮大で、電光掲示板も特大、だけど観客席はコンパクトに感じる不思議な作り。
これまで日本には無かったボールパークは試合が無くても見る価値があると思った。
お腹を空かせてきたものの、試合がないせいか時間が微妙なせいか、飲食店は軒並み閉まっている。食べ盛りの子たちに昼ご飯抜きとなってしまった。ロッカールームやミーティングルームを見られるスタジアムツアーができれば最高だったけど、これもこの日は開催無し。
ひと通り散策したら最後はお買い物。日ハムファンにはたまらない空間だが、残念ながら日ハムファンが一人もいなかった。
そのあとにアミューズメントエリアに辿り着き、軽食コーナーでタコスやナチョスで言い訳程度の腹ごしらえをした。
集合時間に少々遅れて外に出ると、ばーばたちはもう車の前で待機しているのが見えた。車の鍵渡しておけばよかったね。
それでも外に出たときの解放感から、また撮影タイムが始まってしまった。
出発予定時間を過ぎ、ホテルへと向かう。
これも1時間近くかかる距離。途中でドラッグストアに寄って、翌日の飲料を購入した。
大人数で降りるとまた時間がかかるので、詩音に買うものを伝えて、若者数人を連れてお遣いに走ってもらった。
18:00予約の夕食の時間ギリギリにホテルへと帰り着く。
荷物を置きに行く人だけが部屋に上がり、その外は下で待機。慌ただしく出発した。
この日の夕食は十方夷第本店へ。
柳原さんに教えてもらったお店でとってもお洒落なお店だった。
明日は試合ということでお酒もほどほどに。この日の乾杯は詩音にお願い。この日はなぜがゲームやクイズで盛り上がった。
締めの挨拶はあゆみんにお願い。翌日の試合に向けて、気合の入る挨拶をしてくれた。
帰りにラーメン屋さんが目に入り、行きたい人を募って入ると8名でカウンターを占領。人のこと言えないけど、みんな食欲が凄いわ。
コンビニに寄って翌朝の朝食と、お昼用のinゼリーを購入。
この日は洗濯なしのため、部屋でゆっくり過ごすつもりがまたまたさっさと寝てしまった。
翌日、いよいよ迎える初戦は13時から。
しっかり準備しようということで、少し予定を早めて8:30出発とした。
8:00頃に氷とおにぎりを買いに行こうとばーばと話していたにも関わらず、7:40くらいにもう車の前で待ちよるよ!と電話がかかってきた。
急いであやてぃんと下に降りると、上下ユニフォーム着用した臨戦態勢のばーばが6名。
すすきのの街の朝に目立つこと目立つこと。
おかげで道具も箱から出して整理する時間ができましたけどね。
そして時間を勘違いした詩音とななみが時間ギリギリに降りてきた。
そんなこんなでようやく試合会場へ向けて出発。
北海道に到着して3日目。
気持ちよく快晴とはいかず曇天の空の下、ワクワクで、ソワソワで、ちょっとドキドキな1日のスタート。
とべスワローの全国大会がいよいよ始まる。