この大海原に2人
うちの子は自閉症スペクトラム
障害者とひとくくりにされますが
色々な形があります
同じ自閉症でも
それぞれに特徴やこだわり
好きなことや得意なもの
兄弟姉妹だって
同じには産まれない
そういうことだ
それぞれに生き方育ち方がある
頭ではわかっているつもりだか
そうもいかないことは
それなりにある
当たり前が当たり前じゃない光景
でも
それが私たちの当たり前なんだ
土曜日の朝
今日はいそがしくなるぞ〜と
布団から出るそぶりをする私
先に起きてすぐ側で遊んでいた息子は
すかさず、ふたたび私に布団をかけ
「てぇーてーてぇてぇ〜てててて てぇ〜」
子守唄だ……
幸せなので寝たフリをするけど
起きなければならない
2、3回これを繰り返したのち
「今日は保育園かーかん(母さん)と行くよ。お祭りごっこがあるんだよ。その後おっきいスパイダーマン観に行こう」
全部を理解したかはわからないけど
思うところがあったのか
さっさと1階におり
パジャマを脱ぎはじめた。
「今日はこれを着まーす!ジャジャーン!」
甚平を見せ
はじめは「おぉ〜✨️」となったものの
気に入らず、すぐ脱ぎ捨てられた……
まぁ良い
着るもんなんてなんでもいいんだから!
時間ギリギリに保育園到着
盆踊りからスタートだ
上手!!!!!わぁ✨
すごい上手に踊れてる✨
えーすごいな〜
関心しつつ
先生たちが用意した
お祭りごっこを楽しんだ
すごくスムーズに楽しみ
最後に行ったシャボン玉コーナーで
ひたすらシャボン玉を作り続ける
何を隠そう
息子はシャボン玉職人だ
ひとしきり、汗をかき
午前中にてお祭りごっこは終わり
そのまま映画館へ行くことに
ここから1時間は車を走らせる。
前回のnoteの投稿では
(記事:ゼッタイヤダの日)
スーパーマリオブラザーズを
無事観終えている。
ドキドキしながら向かうも
早めに到着
今回は前回と違い
大型スーパーと一緒になっている映画館で
息子は慣れたように
おもちゃコーナーへ向かう
おもちゃを1個買わないと
映画館へ行けないシステムなようだ
ぐるぐるぐるぐると手を繋ぎ
おもちゃを吟味
最近トランスフォーマーにハマってる
息子は5000円近い
しかも小ぶりなトランスフォーマーを手にとる……う〜
家に中古で買い漁ったトランスフォーマーが
腐るほどある……うーん
これを買うぐらいなら……
その前に手に取っていた
元値6000円以上のバズライトイヤーが
なんと¥3300!!!!
しかも喋る!!!!
絶対こっちがいい!!!!
恐る恐る
「どう?」
っとバズライトイヤーを指さすと
「ぴんぽーんぴんぽーん」
あ
大当たりみたいだ!
よかったぁ……
レジにいき購入
頑丈に梱包されているであろうバズを
箱から出してもらい
(私は知っている、ハサミを持っていない人間が箱から出す作業がいかに大変かを…)
スムーズへ映画館に!
いける!!今日は行けるぞ!!!
マリオの前に挑戦したのは
この手に今まさに持っている
バズライトイヤーおもちゃの映画だ
映画館自体に行くこともこばみ
色々こばみこばみ
チケットを買うも
泣きながら
映画を観ることを諦めた私たち……
映画館を別の映画館に変え
マリオを見ることが出来た私達は
一味違うぜ✨✨✨
スムーーーーーーズ!!!
いけるっ!チケットも買えた!
ポップコーンとりんごジュースも買った
もう勝ち
あとは観るだけ!
会場時間まであと10分!!!
待ちきれないまでになってる息子
それは嬉しい!!!観たがってる!!
嬉しい!!!でも待って!!!ダメっ!!
チケットを切る向こう側の廊下へ入り
大きいスパイダーマンのポスターを指さす
「まって!!!!まだダメ!!」
と、声をかけたとこで
会場の方が
「写真撮ったりいいですよ〜どうぞどうぞ」
チケットまだ切ってない私たちに
優しく声をかけてもらった!
嬉しい!!!!
でもとりあえず1回出なければ…
バズライトイヤーにまだシール貼ってないから貼ろうと促すと
納得して着いてきた息子
ありがとう店員さん
ありがとうバズライトイヤー
そうこうしてると開場
前回学んだことは
始まるギリギリで入るのでなく
予告がはじまるもっと前
明るく、音も少ない時に入るのが味噌だ。
私たちにはポップコーンもある!
もぐもぐ食べながら待つ
静かにする所であることを教えながら待つ
観れた!
観れた!
ちょいちょい感激の声をあげるのを
注意しもってだが
なんとか最後まで!!!
しかもヘッドホンなしで!!!
しかもしかも
140分のロングタイムだった為
トイレを懸念してたが
息子でなく
私がトイレに行きたくなり
「トイレいくね?(小声)」
「いいよー(小声)」
で、トイレに行くことが出来た!
奇跡?すごい……
ついてくるかなぁって思ったけど
おとなしく観ていました。
わわ〜成長だ〜✨️
すごいすごい
嬉しげに思い出にと
パンフレットを買った
もうつかれたーーーもう私帰りたーい
が
息子はそうはいかない
帰りだがらない
まぁ腹ごしらえして帰るか〜
田舎ではなかなか食べれない
ケンタッキー食べよう!!!
落ち着かない息子のために
iPadを持ってきていたので
さっき観たスパイダーマンの1を観ながら
ケンタッキーを食べた
食べて
私も色々買い物とかしたいな〜って
思いながらも
連れていかれるのは
おもちゃコーナー
ぐるぐるぐるぐるぐるぐると吟味し
たどり着いたのは
レゴで遊べるコーナー
あ〜もーう
これは私も遊ぼう……
と、無心に脳死状態で
作ったのは
城の様なでっけぇレゴの塊だ
わっこれが大人のチカラかぁ……
と 訳分からん事を考えてると
知らない男の子が
自前の魚のおもちゃを
私の城に泳がせ始めた
と、同時に
威嚇を始める息子
「ガオガオ〜ウ"〜〜!!!ダメ〜!!!!」
と、城の守り人のようになっている。
私は
「いいんだよ〜みんなで遊ぶ所だから一緒に遊ぼう」
伝えるも伝えるも威嚇をやめない
それでも男の子は気にせず
私の城に魚を泳がしてるし
少しヒートアップしてきたところで
さっき買ったりんごジュース飲もうと
目の前のソファに移動するも
納得は全然行ってないようだ
遊んでいる男の子を指さし
「ダメッゼッタイダメッ」
「みんなのおもちゃだよ」
「ミンナッイヤッかーかんのっ」
激しい…チカラも強くなった息子
やむなく足を掴むが
とうとう殴ろうとするが
私も一応大人なので
そのパンチを腕で掴める
もうソファでもみくちゃになっている
私達を見かねたおじさんが
「ダメだよ叩いちゃ〜痛いよ〜?」
と、何とかしてあげようと
色々声をかけてくれるが
ダメで…
それでも声掛けを続けてくれ
「おじさんが一緒に行ってあげるからおもちゃコーナーへもどろう?」
と促してくれた。
その男の子の親の目がない時だったので
大人の目が私以外にあるのは
ありがたく
状況を説明し戻ることに。
威嚇はやめない。
見守るが、無理そうだ…
男の子はまだ気にせず私の城を
楽しそうに満喫している。
唐突に息子が
私の城を壊し始めた。
「あ〜それは良くないダメだよ〜」
とおじさんも言う…
「いやっこの城自体は…私が作ったもので…」
と伝えるものの
もうダメだと呆れたように
その場を去るおじさん…
ここで男の子の親が来て
途中の城で遊んでるだけの
男の子を見てたせいか
「○○君〜頑張って作ってるね〜頑張れ頑張れ〜」
………あの城
私が作ったんだけど…
途中で来た男の子が遊んでる城を
うちの子が急に壊しただけになってる…
堪えながら
息子におもちゃの事を伝えるのを
続けている間に
もう帰ろっかと
その家族は帰って行った。
私は見てたよ?
レゴに行く前に車コーナーで
遊んでる息子を
ある父親と子供が
声をかけるでもなく
ずーーーと息子を見ていて
私もそばに行って
「そろそろ交換っこしようか」
って息子に言いうか悩んでたけど
様子を見ていたら
気づいた息子が
その親子にどうぞって譲ったとこを
私みてたんだ…
だから息子は
譲るってことを出来るんだけど…
今回は…私が無心で作った立派すぎる城だったために……
かーちゃんが一生懸命に作った城を守る門番と化した息子が出来上がってしまったんだ…
色々他にもあったが
何とか帰路へつく
頭の中でどうすれば良かったんだろうと
考え尽くすが
あれが私達の最善であっただろうと
心を落ち着かせるしかなく
息子は息子でしかなく
私は私でしかないのだ
よく療育の先生などに
「困ったことはないかと」
言われるが。
その場では、穏やかに過ごしている
私達しか浮かばず…
細かく先生に伝えることが出来ずにいる。
私達が穏やかに過ごせれているのは
息子は私の事を知っていて
私は息子の事を知っている
2人の生活だからだ。
今回のように
外に出た時に
私達の穏やかは
どこにもなくなってしまうんだ。
そこは大海原だ
私達は、この大海原を生きる術を
少しずつ身につけて行くしかないのだ。
長くなりました。
最後まで読んでくれた
皆様本当にありがとう。
おやすみなさい。
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