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さすが是枝監督作品。。主人公がいない。。いや全員主人公。。-ベイビーブローカー-

僕には30歳まで自分が養子だったことを知らなかった友達がいます。

育ての父親が亡くなった時に発覚したそうです。

彼は今幸せに暮らしてるので受け取りがよく、
産んだ親に恨みが出るのではなく、
育ててくれたことに感謝が溢れたそうです。

僕はその友達のことを思い出しながらこの映画を見ました。
彼と出会ってなかったら、そういった養子という形式を取ってる人があまりいないのでイメージできなかったかもしれません。

一見世間に許されないような行為も
それをした人の理由って一見いかなる理由もダメだろ!とか思っちゃうけど、
やっぱその人の背景を知ると
「それは、、、仕方ないかも、、、」となることもありますよね。


全員が主人公で全員が必死で生きている。
これぞ是枝作品。。

命とは何か?を徹底的に問うてくる。

生まれてからが命か?妊娠したら命か?

血のつながりとは何か?

血じゃないつながりは意味があるのか?

血のつながりと血じゃないつながりはどちらが強いのか?

いろんな側面から命を再確認しました。



養子に出さねばならなかった理由が絶対にあって養子に出す。

誰だって自分が産んだ子は可愛い。

しかし手放さなければならなかった理由が
その子から離れなければ、その子に迷惑がかかる理由が

あったんだから。

その理由を知らなくてもいい。
知る必要はないかもしれない。


僕はこの映画を見て、自分のためではなく、子供を守るために養子に出す人の方が多いんじゃないか?って感じました。


誰しもが、いつもベストだと思う選択をしていることを忘れちゃいけない。



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