広重浮世絵の世界⑦ 藤沢
藤沢は東海道の宿場であるとともに、時宗総本山遊行寺(静浄光院)の門前町としても賑わった町です。
遊行寺は、描かれた川の手前岸にあるので描かれていませんが、この絵でも道行く旅人や、すでに旅籠に入った旅人などの様子が描かれています。東海道の道筋は手前の「遊行寺橋」を渡って右へと通じています。
一方、左の鳥居は5キロばかり離れた江の島弁財天の一の鳥居であり、ここは、当時から人気があった「江の島詣」に向かう「江の島道」との分岐点でもありました。
東海道はこの先、「間の宿」茅ヶ崎村を経て平塚宿へと向かいます。