広重浮世絵の世界 ⑥戸塚
東海道を通り相模国へと入ると、最初の宿場が「戸塚宿」。
前回までに紹介した神奈川宿・保土ヶ谷宿に続き、又もや現在は横浜市で、鎌倉からは10キロ程度内陸に位置します。
本図で描かれたのは戸塚宿西側の「大坂」と呼ばれる坂越しの道で、対向する飛脚がすれ違うひとコマです。人物の描写が小さいのですが、向こうに進むのは絵符を付けた荷物を運ぶ二人組の継飛脚(公用)でしょうか。
かつては松並木が続いていましたが、現在では坂の頂上が10メートルほど削られ緩やかな道に改良されたとのこと。
東海道はこの先、藤沢宿・大磯宿へと続きます。