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生ゴミ

生きている限り生ゴミは出る。
毎日、毎日、
生ゴミは出る。

プラゴミや資源ごみは多少ため込んでも何とかなる。
だが生ゴミは絶対にため込むことはできない。

昔は、生ごみは穴を掘って庭に埋めた。
土の肥料になるし、穴を掘り、ゴミを埋め、また土を被せる体力もあった。

今は「生ゴミを捨てる日」にゴミ置き場にもってゆく。
これだけは、自分ででしなければならない。
ボランティアさんが来る日まで溜めておいて、
「お願いします」と頼むことはできないのだ。

ゴミの分別、ゴミ出し、ゴミ捨て場の掃除当番、
なんとか夫婦で協力してこなしている。
他の家事は何日か放りっぱなしでもいい。
本人が気にしなければ。

だがゴミ、中でも生ゴミは
何がなんでもゴミ捨ての日に出さねばならない。

若いころには考えもしなかったし、分からなかったが、
人間は生きている限りゴミを出し続ける。
「自分のゴミ」を処理できることが自立の条件だ。
特に生ゴミは。

生ゴミを分別し、
「生ゴミ捨ての日」に捨てる。
これほど自立に必要な仕事はない。
                  終わり



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