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パパが来た!

五月2日、日曜日の朝。庭に奇妙なネコの声。和子でもシロでもない。どすのきいた声。

見ると、あ、パパネコだ!定期的にこの界隈を巡回し、自分のまき散らした子供が無事に育っているかどうか確認している。

この辺りでは有名なボス。人間たちも彼には一目置いている。

バス通りの向こうから、かなり先の幼稚園の辺りまで支配している。この辺りで生まれた仔猫は皆白い!

はっきり言うと、このパパネコを捉えて去勢しない限り、この辺りには白い子猫が増え続けるのだ。だが、誰も彼を捕獲できない。

まさに神憑り的な雄猫。

こいつがシロのパパだ。養育費も払わず、こいつめ!

パパは和子とシロを威嚇することはなかった。甘い声をあげながら匂いを確認。

「よしよし。我が子よ。元気でいたなあ」

「パパ……」

「ママの言うことよく聞けよ」

3匹は円を描いて互いのお尻をかぎ合っていたが、カメラを構えている私に気付いたパパは、わたしをひと睨み。悠然と去っていった。

ネコの父親。その存在をこの目で見たのは初めてだった。

ネコに、パパという概念はないものと今まで思っていた。

でも、今日、私はこの目で見た!

和子とシロは明らかにこの白い不細工ネコ(写真・右奥)に一目置いていた。仲間の一員というより、一段上に見ていた。

ネコに家族の形があるのだろうか!

千載一遇のチャンスをカメラに収めました~

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