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やっとなしとげた!

Kindleから電子書籍を買う、それだけのことで何を悪戦苦闘しているの?と人は思うだろう。でも、わたしにとっては連立方程式を解くより難しいプロセスだった……。

問題はわたしのパソコンが年代物であること。東日本大震災の年に娘が買ったもの。捨てようとしていたのをもらったのだ。人間でいうとチョーシニア。今まで動いていただけでも勲章ものだ。ほんとうによく頑張ってくれた。

それが、Kindleとか支払いの紐付とか今までやったことのないテーマを与えられ、パソコンが悲鳴をあげて倒れてしまった!もう、だめです~ワタシ、旧型なので、そんな作業はできません~と。

娘は必死の形相であちこちクリックしたり、何かしていた。私は見ていただけ。「不思議の国のアリス」どころか、現代に迷い込んだ「原始人」状態。

「何をしているの」「……」「そこをクリックしたらどうなるの」「お母さんに言っても分からない。理解できないよ」「バカにしてるけど、算数と数学はあなたよりできるよ」「それはわかってる」「つまり、脳の使う場所が」「あ、動いた!」

で、昨日、手続き完了。自分の電子書籍を初めて本の形で見た!ワッと思った。電子書籍って、こんな形で買って、こんな形で読むんだ~もう、さっきより「現代に迷いこんだ原始人」状態。

昭和レトロなわたしにとっては驚きと感動!

翌朝、kindleをクリックしても反応がない。どうした!何が起こった!押し入れの中から、もう一台。今使っているよりは新しいけど、なぜかオクラになっていたパソコンを引っ張り出す。

娘は2台のパソコンの間を行ったり来たり。その間に電話は来るわ。仕事のメールは来るわ。娘は手が3本あっても足りない状態。私は大人しく邪魔しないようにしているだけ。

「お母さん、やっぱり買い替えた方がいいよ。完全に壊れてからだと今までのデータを取り出すのが大変になるから。今のうちにプロに全部やってもらったほうがいい」「何をどう頼んだらいいのか教えて。メモするから」

長い間、頑張ってくれた旧型パソコン。過労死させちゃった、ごめんね。

「あ、出来た~」娘の声。

結局、旧型の年老いたパソコン、気を取りなおし、動きだした。kindleは反応しないが、今まで使っていた検索機能やnoteの作業は今までどおりに復帰してくれた。

で、今、老いたパソコンに感謝を込めて、この記事を打っています!

押し入れから引っ張り出した、少し若手のパソコンはKindleをクリックしたら元気に反応。自分の歌集「黄水仙」、綾子さんの「私が本当に見たいもの」、みこちゃんの「夏目漱石の遺稿」開けた~

押し入れから出て来たばかりのパソコン、よくぞ、作業してくれた。

娘よ、ありがとう。やっぱりわたしはバカだった~

あなたの一挙一動、まるで魔法使い。インターネットはシニアには魔法の世界。ワクチンの通知が来ても(まだ来ない)インターネットで予約なんてできる高齢者がどれほどいるか。

「とにかくワクチンの通知が来たらコピーして郵送して。お母さんたちは郵送と電話世代だもんね。予約取れるかどうかわからないけどインターネットで申し込んでみる。取れなくてもなんとかなるよ。予約取れなかった人、わんさといるんだから」

娘は自転車で出かけた。することが山ほどあるとか。

「とにかく新しいパソコン買ったほうがいいよ。押し入れのパソコンも新しい型というわけじゃないから」

ああ、パソコンってやっぱりたいへん。昔昔、初めてワープロというものが現われた。出始めのころは10万円ぐらいしたかと思う。必死でワープロを練習した。

当時は、ワープロが出来ることはものすごい技術を持っている人と思われ、尊敬された。

パソコン出現とともに、ワープロは消滅。あの時の努力は何?

でもこうやって世の中は動いてゆくのだ。

嘆くな。劣等感を感じるな。不満を言うな。ひたすら、世の流れについて行くのだ。それが生きるということだ。

気晴らしに散歩に出た。青空に白い木蓮の花。千年も万年も変わらない空の姿、花の姿。

一分単位で変わる世界もあるというのに。



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