天牌個人的名シーンまとめ(Vol11~20)

2022年に来賀さんが亡くなり、連載も終わりました。
追悼の意味も含み、天牌各巻毎に個人的に好きなシーンを1つあげていきたいと思います。

Vol11.

8巻に引き続き、実力差がある上に麻雀に対して真摯さを失ってしまうとこうなってしまうということを教えてくれるシーンを11巻ではとり挙げました。極北のような表現が遼の時といい続きますが、博打は熱くなったら駄目だとよく教えてくれます。個人的にこんな風に同じような絶望状態を複数キャラにつくりながらそれぞれどう立ち直るか(or終わるのか)を表しているのも天牌の好きな理由です。

Vol12.

12巻では運気が最低限になった遼がはいはいから始めるシーンをあげます。その前のページで黒澤さんが「~いつの日にかのお天道様を歯をくいしばり待ち受けるもんだ」の台詞から繋がるのが良いんですねよね。しかし天牌の凄いところは各キャラクターこの絶望状態からの回復力が半端ないところです。ここから数か月後には見事に回復しています。ありえねー。

Vol13.

13巻では和了れなかったよっちんの3倍萬ツモのシーンを挙げたいと思います。天牌では和了でなかった手牌にも美しさを当てるところがあって、これもその一つです。とても素敵な投了図ではないですか。しかしただパーフェクトゲームをするためにリーチをかけ、いつもよっちんの未来に蓋をする主人公はなにを考えているのか分かりません。絶対に好感度No1になることはないと思います。

vol14.

14巻では瞬が入星のお遊びを軽々クリアする場面をあげます。全くこの主人公はここぞという時のツモが半端なくて「ふざけるな!」と思いますが、やはり牌が捲れるシーンはどきっとします。映像ならスローモーションとカットインが入りそうです。分かっていてもどきどきします。まぁこんくらい余裕がないと青龍会麻雀のあの和了りは生まれませんが。

vol15.

15巻からは最後の気力を振り絞る黒澤さんの表情をピックアップします。漫画的には最後の力を出すときは過去の思い出やキャラクターが出てきたりするものですが、急に医学的な展開を見せるところが好きです(脳は大量の酸素を必要とし、その酸素を作るには赤血球が必須)。超能力麻雀対決にリアルが入ると作品が良くなる一例です(本当かよ)。

vol16.

16巻では、麻雀も牌の織り成し(すれ違い)で天国と地獄を味わうけれど、人生もちょっとした出会い(すれ違い)で変わっていくことを表した、よっちんが正しい天狗に行こうといったところを止められるシーンをピックアップ。なにかが行われている裏では、ほんの近くで同時になにかも発生していることを当人たちは知らないという人生ぽさで取り挙げました。

vol17.

17巻では、津神大先生初登場シーンも良かったのですが、津神大先生もまた他のぶっ飛んだキャラクター達とタメを張れることを証明した、なんの予兆もないのに生まれた4巡目国士無双13面張待ちリーチ、5巡目よっちん直撃の場面を挙げました。色々な漫画で国士和了りはありますが、この美しさはなかなか。それと同時に津神大先生はいきなり運を掴めるキャラと読者に刷り込ませたのも良かったです。

vol18.

18巻では、天狗決戦ラスト、と同時に黒澤さん最後の1打を挙げたいと思います。もちろん次ページの見開き「これが俺のおそらく最後の打牌…」も良いのですが見開きが良いシーンは定番過ぎるので、この個人的名シーンでは見開きはあまり取り挙げないようにしてたりします。決してウマぶりではありません。しかしこのビュルルルルという効果音は最高です。

vol19.

19巻からは、また渋谷を1から締め上げあげていく羽目になったよっちんが高レートの雀荘で勝ちすぎてぼこぼこになったシーンからです。この頃くらいになると巻数も多く(外伝コミックも増え始め)なり、過去のシーンを使えたりできる中で、よっちんが黒澤さんを、読者が昔を思い出すこのシーンはよっちんが黒澤さんの最後の頃と出会えなかったのもあって、ぐっときます。

vol20.

長野決戦が始まった20巻では、北岡悟初登場と万札主義っぷりも良かったのですが、まさかの後藤再登場の方が驚いた方の方が多いのでしょうか。長野決戦をVシネにしたら後藤登場が盛り上がります。その中で、あの出来事の後に後藤もこんなになっていたんだなぁ、という回想シーンを20巻からは取り挙げます。シャブ効果を上手く使った長野決戦でしたね。


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