藤本京太郎はプロボクサーとしてK-1の無差別級トーナメントへ上がった🥊
4月3日の代々木で行われたK'FESTA.5のメインは無差別級トーナメントだった。
本来、京太郎(ボクサーネーム時代は藤本京太郎なのだが今回に限って省略する時には京太郎の儘とする)は今回の大会前のK-1で坂本英則とワンマッチで対戦する予定だったが、無差別級トーナメントのある4月のK'FESTA.5に繰り上がることとなった。
京太郎としては準備期間が延びたことで得することがあったと言う。
計量時の京太郎の体重は104kgで対戦相手の坂本は128kgもあり今回出場する実方宏介よりも2kgも重い。
出場選手は殆ど日本人しかいなくて体重差のある対決となった印象だが、K-1の苦肉の策とも言えるものでK'FESTAを開催する度に何度も乗り越えて来たような印象だと感じる。
今のK-1の体制ならそうなるのも仕方ないのかも知れない。
兎に角お金がない。
と言いながらも今回はデヴィ夫人をスペシャルラウンドセレブと称して招いたりと、最近でもないがこうした芸能人やタレントを起用することも増えたと感じる。
そうでなければ「誰も観てくれない」という現実があるのだろう。
100年続くK-1とは、中規模でもいいから続いていく他ない大会のことで兎に角持続させることが重要と考えているようである。
相変わらず20試合もあり全員で支える体制であると感じる。
今回の目玉でもあるトーナメントに出る京太郎の試合を通して観たがやっぱり「ボクサー」だと感じる。
ボクシングを挟む前のK-1に出ていた京太郎の戦い方とは違う。
明らかにパンチの量も増えていてパンチを重ねて畳み掛けるというボクシングあるあるのような攻め方であった。
緒戦はそれで2ラウンド目でKO勝利したが準決勝の相手のマフムード・サッタリには打撃の数の差でアッサリと判定で負けてしまった。
なんでと思ってしまったが、緒戦と準決勝戦を俯瞰するとボクサーあるあるのペース配分を感じてしまった。
パンチを多く出さずにコツコツと攻めていけば倒せるという作戦だったのだろうと感じた。
ボクシングは長くて12ラウンドだがK-1は3ラウンドである。
決勝戦の3試合の合計を考えると9ラウンドなのでボクシングのような体力温存方式を考えていたのかも知れない。
というか、そうとしか思えなくて京太郎はK-1でもボクサーだったのだと思ってしまった。
短いラウンドで沢山パンチ出せばいいという訳でもなさそう。
前回のシナ・カリミアンとの対戦で手数多く出そうとして負けたように感じたのでそこから新たに練り直したのだろうって感じる。
決勝戦に上がったサッタリも流石に疲労が出ていて、同じく加藤久喜をハイキックKOで破って上がって来た谷川聖哉相手にしても手数が余り出ていないようにも感じたが、谷川も同じなので結局スタミナ勝負の末にサッタリが優勝することとなった。
このトーナメントはある意味予想外だらけではあるが、途中負傷棄権してしまった石井慧も緒戦ではパンチで相手をKO勝利してしまうのだから、正直このK-1のレベルが二軍どころか三軍のレベルでしかないと思うのであった。
とは言え、今後のK-1としては誰を育てるのか明確になったと感じる。
K-1は奇しくも誰が強いのかではなくて、誰がK-1を持ち堪えさせているのか分かってしまうのである。
そのことについては次回述べるとする。