【受験】〜医学部面接のすべて〜【医学部】
諸君、ご機嫌よう。
医学生の草門逸平です。
今回は、世間で長らく秘匿されてきた闇(?)に切り込んでいこうと思います。
医学部受験においては避けて通ることができない謎多きテーマ。
すなわち、医学部受験の面接についてのお話です。
まずは、本noteに書き記していく情報についてご紹介します。
【対象者】
本noteの対象者は、医学部受験を考えている方全般です。
小中高生から受験生、多浪、仮面、再受験の方、保護者の方なども含みます。
具体的には、
・医学部に興味があり、受験を考えている方
・多浪や再受験で、面接差別されないか心配だという方
・仮面浪人をしていて医学部を目指している方
・子供が医学部受験を考えている保護者の方
・医学部の面接について情報を知りたい方
・進路指導をする上で、医学部受験の解像度を上げたい方
・この話題に興味がある方
・受験の話が好きな方
・etc…
などといった方に向けて、有益な情報をお届けできればと思います。
もちろん、シンプルに面白そうだからという方も対象にしています。
医学部の面接を突破して合格できた体験談、実際に面接をしている教授などから聞いた話、多浪や再受験の面接など、医学部面接について持ちうる全ての情報を大放出しました。
上記の他にも、なかなか聞けない情報について語っていると思います。
本noteを読んでおけば、医学部面接についての対策にあれこれ悩む必要はなくなるでしょう。
【記載する情報】
本noteでは以下の情報について語っていきます。
目次にも記載してありますが、今一度ここに記しておきます。
#1. 医学部面接の総論
①医学部面接の概要
②医学部面接の種類
③誤解されがちな対策
④医学部教授が求める学生像
⑤医学部面接の正しい対策
その他、面接を担当する医学科教授などが言っていた話など
#2. 実例1
4校の国立医学部で面接を受け、そのうち3つに合格した筆者の失敗談。事前情報とは異なる面接をされた話など
#3. 実例2
国立医学部の面接で、筆記試験の出来によらず不合格扱いにされる点数を取ってしまい、一瞬だけ浪人生になったが、最終的に追加合格になった高校同期の話など。
#4. 多浪や再受験、仮面の方に向けて
①基本的な戦略
②面接について
③学士編入という選択肢
④再受験や仮面浪人に向けて
⑤大学で馴染めるのか
⑥医師になれなくても人生は続く
その他、面接における差別や、点数についての実態。多浪や再受験、仮面の方の志望校選択についてなど。
#5. 医学部合格のために必要なこと
面接対策の総括。医学部合格にむけて最終的に必要なこと、考えるべきことなど。
医学部の教授や、さらなる実例の情報などを得た場合は、その都度書き足していくつもりです。
一人でも多くの医学部受験生が、その手に栄冠を掴めるように祈っていますので、私も魂を込め嘘偽りなく本気で情報提供しようと思います。
悩んでいらっしゃる方の助けになれれば、本当に嬉しい限りです。
【筆者の学歴】
今まで、本noteで発信する情報についての話をしてきました。
ここでは、本noteの信頼性について皆様により安心していただくために、筆者がどういった経歴の持ち主なのかをお伝えしようと思います。
受験した大学を軽くご紹介しておきますと、次のとおりです。
東京大学理科三類に【不合格】(現役時・前期)
山梨大学医学部に【入学辞退】(現役時・後期)
国立大学医学部に【合格】(宅浪時・前期)
国立大学医学部に【合格】(宅浪時・後期)
こんな感じです。
国立の医学部に3校合格している実績の持ち主は滅多にいないと思います。
【読んでくださる皆様に】
さて、導入はこの辺にしておきましょう。
本noteを見てくださった方は、他の受験生らと大きく差をつけることができるでしょう。
医学部受験の面接について悩む時間が減るでしょう。
無意味な対策に時間と精神をすり減らすことがなくなるでしょう。
医学部の面接で何が求められているかわかるでしょう。
真に重視すべき点がはっきりし、今後の指針が立つでしょう。
そして、医学部合格に着実に近づくでしょう。
皆様の吉報を心よりお待ちしています。
それでは、医学部面接のすべて。
どうぞご覧あれ。
#1. 医学部面接の総論
【医学部面接の総論】
それでは、まずは医学部受験の面接全般についての総論を述べていきます。
医学部受験の面接では長いので、以下では医学部面接とさせていただきます。
【総論①】医学部面接の概要
面接試験、筆記試験(一次試験)が終わった後に、二次試験として行われることが多いです。面接試験の結果の扱いは大学によって異なっており、点数化する大学もあれば段階評価にとどめる大学、参考程度にしか使用されない大学などがあります。
面接の結果が著しく低い場合や、医師としての適正が無いと判断された場合には、筆記試験の出来に関わらず不合格とする大学もあります。(筆者の友人は、一度面接で不合格にされた後に追加合格となりました。この話は、実例2にて詳しく記します。)
後に詳しく述べますが、大抵の大学では面接試験は無難にこなせばよく、肝心の合否は筆記試験によって分かれると考えて良いです。面接官からの質問に無難に答え、医師として相応しい人物だとアピールすることが重要になってきます。
【総論②】 医学部面接の種類
医学部面接の種類は大まかに「個人面接」と「集団面接」があります。さらに、集団面接は「グループ面接」と「グループ討論面接」に分類されます。また、大学によっては「MMI」という新しい面接方式を採り入れているところもあります。それぞれについて解説していきます。
<1. 個人面接>
ほとんどの大学では個人面接を行っており、最も一般的な面接方式です。受験生1人に対して面接官が複数人おり、誰がどういった質問をするかという役割が振られている場合もあります。圧迫面接が行われることもあります。
<2. グループ面接>
複数の受験生と複数の面接官が一つの部屋にいる面接形式です。面接官との対話形式で、順番に面接が進みます。個人面接の場合と同じ対策をすることになりますが、他の受験生の応答や意見について耳を傾けておく必要があります。
「他の受験生の意見に対してどう思うか」などと問われたりすることがあるため、漫然と聞くのではなく、自分だったら…と考えながら聞くようにしましょう。面接開始時に、受験番号と名前をいう場面があるかと思いますので、その際には他の受験生の苗字を覚えておくようにしましょう。「〇〇さんは△△とおっしゃっていましたが、私は……と思います」というように、名前が役立つ場面があるからです。
<3. グループ討論面接>
複数の受験生に対してテーマが与えられ、受験生同士で討論するという面接形式です。面接官は、グループ討論の様子を評価します。協調性があるか、積極的に意見を出しているか、自分と異なる意見に対しての応答・反応はどうかなど、様々な観点から評価されます。
<4. MMI(Multiple Mini Interview)>
受験生が複数の面接室を巡り、各部屋で課された課題についての意見を答えるという面接試験です。課題を読んでその場で意見を考え、言葉にする必要があります。比較的新しい面接方式です。
【総論③】 医学部面接における誤解されがちな対策
医学部面接については、大半の受験生が対策をギリギリから始めることや、塾予備校や世間一般に流布している流言が蔓延っているせいで、多くの情報が閉ざされています。そのため、受験生は、面接という予測不能の敵に対して恐れ慄き、無闇な対策・情報収集に時間を浪費する羽目に陥ります。
面接は、医学部合格には避けて通れない試練であるため、なんとしても対策しようと躍起になる気持ちは非常にわかります。
しかし、医学部面接だからといって、特殊な対策が必要になるわけではありません。受験生が必死になって掻き集めがちな特殊な対策としては、次のようなものが挙げられるでしょう。
・特殊な医学知識
・高邁な志
・高尚な志望動機
・大学周辺地域における医療事情への精通
・etc…
これらは、医学部面接において全く要求されていません。なぜなら、面接官である医学科教授たちが、このような事柄について受験生に求めていないからです。すなわち、これらは合否にはほとんど関わってこないのです。
むしろ、面接官相手に医学知識や医療事情についての話を無闇に展開してしまうことは悪手です。却って合格可能性を下げてしまう要因になりかねません。その理由は、面接官である医学科教授の方がそれらについて熟知しているからです。
医学科教授のほとんどは受験生の目標とする医師であり、大学病院に勤務しつつ教鞭を取っている方が多いです。現場で働く面接官の専門分野について、物知り顔で声高らかに語ったとしても、「コイツ、何を知った気になっているんだ?」などと不快に思わせてしまう可能性が遥かに高いです。見栄っ張り、虚言といった烙印を押され、面接官からの心象が悪くなっては、合格から遠ざかること間違いなしでしょう。
冒頭の繰り返しになりますが、今まで述べた内容を一言でまとめると、「医学部面接において特殊な対策は必要ない」ということになります。合否とは関係ない部分に心血を注いでも、それは受験対策とは名ばかりの、時間の浪費に過ぎません。真に合否に関わる部分以外に時間を浪費し続けることは、勉強をせずに遊んでいるのと変わりません。
では、医学部面接に向けての正しい対策方法とは何なのか?
それは、世間一般で求められる面接と同じ対策です。
すなわち、医学部面接だからといって特別なことは何もないということです。
順を追って詳しく説明していきます。
【総論④】 面接官(医学部教授)が求める学生像
さて、医学部面接における正しい対策を語るにあたって、まずは大事な視点をお伝えします。
その視点とはすなわち、「面接官(医学部教授)たちは、一体どのような人物を医師として要求しているのか」ということです。医学部教授が求める学生像を念頭に置いてこそ、正しい面接対策を講じられるというものです。
私は医学部に入学してから、実際に医学部面接を担当してきた教授たちとお話しする機会に何度も恵まれました。大学における普段の講義だけでなく、縦割り班(1〜6年生数名ずつと医学部教授数名で構成されるグループ)での会食といったものも半年に1回のペースで開催され、そこでもお話しを伺ってきました。更には、私は大学の同窓会委員に所属しているため、同窓会委員に所属している学生と教授の集会・会食などでも、何度も教授たちとお話してきました。
上記のように、私は一般的な医学生に比べて教授と深く関わる機会が多かったと感じております。会食や集会といった和気藹々とした席では、面接を担当する教授たちの本音も聞き出せることができたと思います。
以下では、面接官はどのような人物を要求しているのか、どういった受験生に好印象・悪印象を抱くのかといったことについて説明していきます。
<要求される受験生>
教授達は、受験生に対して医学や医療事情などについての知識・理解などは全く求めていません。そういった、医師に必要とされるような知識・技術・話題などについては、医学部に入学してから身につけていくものであるからです。逆に、入試の段階でこれらに精通している受験生がゴロゴロ存在し、なおかつ教授達がそういった受験生を求めているとするならば、医学部としての存在意義がなくなります。極論、医師国家試験だけが存在すればいいことになります。
それでは、どのような面接官達はどのような受験生を要求しているのか。
それは、
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