LostUtopiAの歌詞に込められた物語を、ヒトとキジンの観点から考察します。
僕の願いは潰えてしまった。緊張が解けていく。
あまりのショックにおぼつかない視点、涙で視界が歪む。
一体誰の為に咄嗟にこんなことをしようと思ったのか
ずっと追い求めていた、互いに向き合うことのできる時間はほんの僅かだった。
ようやく手の届いたあたたかい場所が、失われてまたからっぽになってしまった。
そんな僕の姿を、誰かが気にかけてくれているのを感じた。
一体何のために僕に手を差し伸べて来るのだろう。
ぼくは、その手を取るべきなのだろうか。
不思議だ。ヒトである僕らとキジンが共に歩く姿を他人が見たら、僕らがキジンに捕まり連れていかれてるように見えるのだろう。
しんと静まり返った戦火の跡を見る度、
そこで起きていた惨状が脳裏に蘇えってくる。
こうしたくなかったのに。
こうなることはわかっていたのに。
わかってて、わからないふりをしたんだ。
いま、その罪が自分に重くのしかかってくる。
どちらも(コロンとエーテル)大事なものだったのに、そのどちらをもまた失ってしまった。
過去を振り返っていたその時、
長い時を経て忘れていた何かを思いだした。
どうしてこんなことになってしまったのか、原因を考えてみることにした。
考え方の違いから、少しづつ互いの関係に亀裂が生まれていた。
頑なに考えを曲げず、自分の考えが間違ってないと主張して何度も口論になった。
いつの間にか、周りが気にならなくなるほど考えることに夢中になっていた。
そのせいで少しずつ異常が進行していることに気付けなかった。
突然爆発が発生し、欠片が散乱する。
慌ててどうにかしようとしたけど、狼狽えることしかできなかった。
爆破の痕跡が、そんな僕を嘲笑うかのように残っている。
何もかもがめちゃくちゃでどうすることもできず、ぼくはただ成り行きに任せるしかなかった。
ボロボロな彼女(エーテル)の肌の亀裂から、鮮血が流れている。
動揺で思考がまとまらず、視界が揺らぐ
どうにか助けようとここまで頑張ってきたのに、全てが無に帰してしまった。
彼女(エーテル)と一緒に居ることが出来た時間は、ほんのわずかだった。
今度こそ本当に、彼女(エーテル)が居なくなってしまうことを深く絶望した。
そんな状態の僕に、誰かが気にかけてくれているのを感じた。
一体どうして、そこまで助けようとしてくれるのだろう。
真意がわからず、彼(アポストロフ)を助けるかどうか、迷ってしまった。
ああ、彼(アポストロフ)はもとより僕を捕らえる気などなかったのか。
焼け溶けた金属は、もう動くことすらない。
今までの事をよく考えれば
馬鹿でもわかることだろ、どうして気付かなかったんだ!
ぼくは、また失われていく命を見守ることしかできなかった。
まるで仕組まれていたかのように僕の前から消えていく者たち。
一体どれほどみんなの想いを裏切れば気が済むんだ?
どうすればこれらの罪をあがなうことができるんだ?