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ユーロビジョンとチェコ代表たち

今日threadsを見ていたら、心躍るニュースを見てしまいました。
来年2025年のユーロビジョン・ソング・コンテストに出場するチェコ代表が決まったというのです。

あ、そういえば、みなさんはユーロビジョン・ソング・コンテストはご存知ですか。


ユーロビジョンとは

ユーロビジョン・ソング・コンテストEurovisionは、1956年から毎年行われている国際的な歌のコンテストで、欧州放送連合に加盟するテレビ局が主催しています。

このコンテストで有名になったのが1974年のスウェーデン代表ABBAなのだとか。

とはいえヨーロッパの話ではありますし、向こうの夜の時間帯に行われるので、最近はインターネットで放送してくれているとはいえ、日本では寝てる間に終わってしまいます。
それに、日本からの代表は出場していないので、日本人の関心は全体としてはそこまで高くないですよね。

しかし、2014年にLGBTQ+の歌手コンチータ・ヴルストが優勝したり、2022年にはロシアによる侵攻を受けている最中のウクライナ代表が優勝するなど、近年は日本でもしばしばニュースになってきました。

盛り上がりの秘訣…歌が表す国や地域

このユーロビジョン・ソング・コンテストが盛り上がるのは、歌っているのは個人やグループなのに、優勝すると「国」の優勝となるところです。

一見ふしぎなシステムですが、歌の文化、メロディー、歌詞、歌唱方法は確かに地域ごとに特色があるものだから、理屈に合っているのかもしれない、とも思えてきます。
さらに、それをテレビ用に衣装やダンスもつけてくるのだから、その国のことを知ってもらういい機会にもなるし、視聴者も楽しめるだろうというのがよくわかります。

得点を送り合う審査方法

さらに、自分の国やひいきのアーティストを応援するだけではなく、他の国にも関心をもってしまうシステムが審査方法です。

このコンテストは優勝を決めるのに、投票形式がとられています。
年々、審査方法は変わってきたそうで、審査員だったり、視聴者だったり、電話だったり、ショートメールだったりするそうなのですが。
ポイントは「国が国に投票する」というところです。

詳しくはこちらのWikipediaのキャプチャをご覧ください。

おわかりいただけますでしょうか。
審査する人は自分の国には投票できず、よいと思ったよその国に上から点数を配布していくイメージです。

なので、「今年はアイスランドがチェコに高得点をくれてるわ」とか「チェコはアルメニア代表に高い評価をつけがちだな」とか国と国の相性や仲良し度のようなものが見えてきて、それもとても面白いのです。

ユーロビジョンの熱狂的なファンも、素敵なアーティストを見つけて応援するのはもちろん、翌年も同じ国に注目したり、得点を多めにくれる国のアーティストを見てみようとしたり、応援したくなるという流れができているようです。

ユーロビジョンに熱いのは旧ソ連の国々??

私がユーロビジョンを知ったのははっきり覚えていませんが、最初に知ったのは大学のロシア語の授業に混じっていたときだったような気がします。

チェコ語を習っているうちはユーロビジョンという単語すら知らなかったのですが、ロシア語まわりでこの単語が出たときの周りの人の熱にびっくりした記憶があります。

その後、ここ15年くらいのうちに、ウクライナ語を習ったり、アルメニア語を習ったりしましたが、どちらの語学クラスでもユーロビジョンの話題が講師から出ていて、びっくりしました。

このエリアでは誰にとっても関心が高く、常識レベルで話題に出てくるんだなーと思い、それから少しずつ私も情報を追いはじめました。

チェコはチェコスロバキア時代から今に至るまで参加はしていないようだ…と思っていたところ、チェコも2007年に初参加を果たし、少しずつですが、存在感を増していきました。

ユーロビジョンにおけるチェコの足跡

チェコのユーロビジョン初参加は2007年。
といっても、最初の数年はそんなに話題にもならなかったし、成績も最下位付近をうろうろしていました。

でも最近は高い評価を得るアーティストたちも出てきて、どこまで通用するのかワクワクしてきました。

Wikipediaを参考に、これまでのチェコ代表をまとめてみました。

2007年 Kabát 「Malá dáma」

Kabátは1983年結成のロックバンド。
チェコ語で男くさいロックを歌っています。

チェコが自分の国のアーティストの代表者的存在を外国を紹介する、と考えると、Kabátはチェコでの実績・知名度ともに高得点のバンドになるだろうなと思います。

初めて選んだのですから、まあわからないでもないです。
でも、日本人でも感じるんじゃないかと思いますが、ダサい。
着ている服とか髪型とか、80年代から変わっていないのではないか…。

こういうおじさんメタルバンドが、よくチェコの地方都市や村の夏のお祭りにステージで出てきます。

チェコは、自分の国で安定した人気のある、キャリアもあるバンドを世界に披露したわけですが、この年は1点しかもらうことができずに、見事最下位でした。

チェコ共和国の最高の代表ですが、投票結果としては最低の代表です。
私の記憶では、チェコの国民はメタル好きやロッカーであふれているので、これが最初のチェコ代表であるのは非常にふさわしいと思います。
もしいま代表だったら、良い結果を残したかもしれません。新しいシステムと審査員なら彼らにも有利になったと思います。

YouTubeのコメント(2018)より

2008年 Tereza Kerndlová 「Have Some Fun」

当時22歳の女性シンガーで、英語で歌っています。
健康的でスラッとしたシルエットがチェコらしい美しさです。
あと、日焼けしているのもチェコ人にとってはカッコよさの象徴です。

2008年の準決勝のパフォーマンスをYouTubeで見られます。

今度は90年代のアイドル、安室奈美恵とスーパーモンキーズみたいだなと思って見てましたが、今回調べて知りましたが、この人「Black milk」という3人組アイドルグループで活動してた人でした。

この年は9点ほど獲得し、最下位は逃れたようですが、準決勝敗退に終わりました。

僕はこの歌すごい好きなんだけどな…。もしかすると彼女はすごい緊張していたのかも。ボーカルを聞いていてなんだか苦しくなる。

同上(2015)

2008年 Gipsy.cz「Aven Romale」

この年はGipsy.czというバンドが出場しました。
このバンドはジプシー音楽やバルカン音楽のテイストを加えたヒップホップが持ち味です。
このステージでもロマ語の歌で、チェコ語、英語が歌詞に挟み込まれている曲です。

しかし、準決勝のステージを見たら、完全にコミックバンドでした。
まるで80年代のひょうきん族みたいだな、これは。

なんでこんなことになったのかわかりません。
おもしろいし、まあ見ていて楽しいとは思うのですが、どこかの国から、真剣にやってるのかと怒られそうな気もします。
…多分バンドのみんなも一生懸命やってると思いますけど。

でも、たぶんですが、歌を競おうとする国際的なコンテストで、このような派手な演出はマイナスに作用したのではないでしょうか。
あと、ロマ(ジプシー)の要素も、チェコを代表すると言われてもすんなり認知されていない気がします。
ステージの内外で情報量が多すぎた、という印象です。

うちのおばあちゃんもテレビで若いアイドルを見ては、まっすぐ立って歌えばいいのに、なぜ踊ったり跳ねたりするのかとよく言っていたものです。
物事は極めれば極めるほどシンプルになっていくもの…。

YouTubeのコメント欄には、まあまあ厳しいものが並んでいます。怖くて少ししか見てませんが。

この年はチェコに1点も入ることはなく、見事に完封負けの最下位に終わりました。

ヨーロッパはこの曲を聴く準備ができてなかったんだと思う。
かなり面白いパフォーマンスだったし、少し意味深だった。
この曲でまあまあだったのはコーラス部分だけで、残りはただ変だった、よく考えられていないんだろうな。あと、あの衣装ね...

同上(2017)

チェコはこの3回の出場で、心が折れてしまったのかもしれません。
何の成果も出ていないどころか、3回出て最下位2回ではチェコのイメージもマイナスとなりかねません。わかります。

このあと、次のチェコの出場は7年後になるのでした。


2015年 Marta Jandová & Václav Noid Bárta「Hope Never Dies」

この年のチェコ代表は円熟派の男女デュエット。
安定した歌唱力で、おばあちゃんも落ち着いて聴いていられることでしょう。
途中で靴を脱ぐあたりはとても印象的です。

私が当時のニュースで覚えているのは、男性シンガーのヴァーツラフ・ノイト・バールタはチェコの有名歌手ルツィエ・ビーラーLucie Bílá の元夫だということでした。
ルツィエ・ビーラーは「チェコの松田聖子」ともいうべき、もっとも有名でもっとも成功している女性シンガーです。そして、彼女は彼の26歳年上。
彼らの結婚生活は2年ほどで終わっていましたが、ワイドショー的な関心で注目したのを覚えています。

そして、女性シンガーのマルタ・ヤンドヴァー。こちらも調べてみてびっくり。彼女の父はチェコの伝説的なロックバンド「Olympic」のフロントマンであるペトル・ヤンダ!
ビートルズと同時代に活動していたOlympicの音楽性の高さはいまも音楽通の間では評判なのです。

そんなお父さんのもとで生まれたマルタは、なんと1993年からドイツで結成されたロックバンド「Die Happy」のボーカルを務めていました。私はロックには詳しくありませんが、日本語wikiこそないものの、日本のCDショップでも音源が手に入り、「欧州各国で爆発的な人気」と形容されています。

なるほどチェコが7年ぶりに出場するに至った理由もわかります。
ドイツでのキャリアが長い彼女なら、チェコ国内でしか活動していない人たちよりもユーロビジョンで有利なアプローチができそうです。

圧倒的な歌唱力で、まるでアメリカ映画の主題歌ではないかと思うような情熱的な曲を披露したステージでしたが、終わってみると、どこかチェコらしくないような気もしてしまいます。
こんなに情感たっぷりに表現するなんて、チェコというよりはポーランドとかウクライナみたいな…。気のせいでしょうか。

結果は、33点ほど集めて準決勝敗退でした。でもYouTubeの再生回数やコメント数はこれまでと比べられないほどの高評価です。

たくさんのいい曲が評価されないでいるけど、それを聴けた人こそが本当の勝者だ

同上(2020)

2016年 Gabriela Gunčíková 「I stand」

この年は、Česko Slovenská Superstarというオーディション番組で人気となった女性ボーカリストが出場しました。

彼女にもチェコ国外での大きなキャリアがあります。
2014年から「トランス・シベリアン・オーケストラ」という米・フロリダを拠点とするメタルバンドと競演し、アメリカでのツアーやハワイでのステージを経験しているのだそう。

衣装やステージはセリーヌ・ディオンのような雰囲気ですが、どこか強さのあるこの曲を堂々と歌い上げ、彼女がチェコを初めての決勝へと導きます。
やったー。

こんなに誇り高く、美しく、才能あふれる女性が、こんなにすばらしい歌と、力強くミニマルなパフォーマンスをして、電話投票で0ポイントだなんて、本当に究極的に残念だ。

なんて勿体無い。僕は彼女に投票したよ。オランダよりご挨拶を。

同上(2016年)

2017年 Martina Bárta「My Turn」

この年はマルチナ・バールタという女性ジャズボーカリストが出場しました。

高校でホルンを専攻、その後、2011年よりベルリン在住。ベルリン芸術大学でジャズを専攻して2016年に卒業、という方です。
ミュージカルに出演したり、フランクフルトでジャズバンドもやってるそうで、2015年のマルタ・ヤンドヴァーや2016年のガブリエラ・グンチーコヴァーと近いキャリアのようです。

この年は83票を集めるも、準決勝敗退でした。
しかし、YouTubeのコメント欄を見るともっと評価されてよかったという応援の投稿が見られ、徐々にですが、ユーロビジョンにおけるチェコの存在感が安定してきたような印象を受けます。

どうしてヨーロッパの人たちはチェコ人にフェアな投票をしないの???
なんて不公平なんでしょう!チェコ人はとても才能があるのに、無視されていると思う。アメリカはチェコ共和国が大好きよ!:3

同上(2017)

2018年 Mikolas Josef「Lie To Me」

外国でのキャリアがある女性ボーカリストの続いたあと、この年は男性シンガーが出場しました。
チェコ語では「ミコラーシュ・ヨゼフ Mikoláš Josef」。
5歳からギターをやっているとのことで、幼少期には南モラビアのズノイモで育ったことがプロフィールに書いてあります。
2012年にロンドンの音楽芸術演劇アカデミーでソロ演劇の最高賞を受賞。イギリスではDieselやPradaのモデル経験も。
ユーロビジョン出場当時は弱冠22歳でした。

そんな彼のパフォーマンスを見てびっくり。

少し古めかしさを感じるサスペンダー姿とメガネ。
しかし、音楽はポップス、R&B、ヒップホップ、ファンクを融合した軽快な曲で、アクロバティックなダンスも披露しています。

この年はこれまでのチェコの出場のうちで最高位となる決勝6位という好成績を残しました。決勝で集めた点数は281点。

軽やかで遊び心のある雰囲気、それでいて上手で意外性のあるダンス、こういった部分がとてもチェコらしい気がします。

2021年でもまだこの曲を聴いてる。ミコラスは僕の心を3年前に盗んだまま返してくれない。 :(

同上(2021)

2019年 Lake Malawi「Friend of a Friend」

この年のチェコ代表はのインディーポップの3ピースバンドでした。

このときはTwitterでチェコ代表がすごくいいと日本語で話題になっており、「Lake Malawi」ってアフリカの地名じゃないかと思いながら、探してみたのを覚えています。

いまあらためて見てみると確かに演出もいいし、ボーカル、ギター、ドラムスの3人が本当に楽しそう。

このとき準決勝は2位で通過、その後決勝では11位という結果となりました。

線が細いなと思ってたボーカルのアルベルト・チェルニー Albert Černýもスラリとした体がステージに生えてとてもすてきです。
黄色いセーターもいいアクセントです。

このフロントマンの彼は、オロモウツのパラツキー大学出身出そうで、私がサマースクールでオロモウツに4回行ってた頃に在学していたことになります。どっかにいたのかもしれません。

さらにこのアルベルト・チェルニーはポーランドの国境に近いトシネツTřinecという街の出身で、小学校はポーランドの小学校に通っていたとのこと。
そんな彼は、この翌2020年にユーロビジョンソングコンテストのポーランド選考会に参加して準優勝していたそうな。あぶない。
まだどこかで見かける可能性がありそうです。

ユーロビジョンで見たバンドの中で、まるで自分のライブのように演奏し、みんなもそれを歓迎した唯一のバンドです <3

同上(2019)

2021年 Benny Cristo「Omaga」

2020年のコロナパンデミックによる開催中止を経ての2021年開催でした。
2020年のチェコ代表に選ばれていた男性ヒップホップシンガーが出場。父親はアンゴラ人、母親はチェコ人で、母親の違う妹がスタンダップコメディエンヌをしているのだそう。
チェコ語と英語で歌いました。

この歌手は2009年にČesko Slovenská Superstarというオーディション番組で決勝7位。その後キャリアを伸ばしてきました。
ブラジリアン柔術をたしなみ、ビーガンで動物愛護活動家、という一面も。

2018年を思わせるステージで悪くはないと思うのですが、この準決勝のステージを見ると、声があまり出ていないような。マイクの設定なのかな。

残念ながら、準決勝2ndステージで敗退となりました。

大好き!とってもキャッチーな曲。私は椅子から飛び上がって大盛り上がりしちゃった。アイルランドから幸運を祈って💚

同上(2021)

2022年 We Are Domi「Life Off」

We Are Domiということは、ドミニカという女の子がいるんだろうなと思って調べると、ボーカルの女の子がまさにDominika。

さらに調べてびっくり。
彼女の名前はドミニカ・ハシュコヴァー Dominika Hašková。アメリカ生まれ。
当時アメリカのバッファロー・セイバーズというアイスホッケーチームでプレイしていたチェコのアイスホッケーの伝説的な選手ドミニク・ハシェクの娘だったのです。
彼女のお父さんが長野オリンピックの決勝でロシアを完封した神がかり的なゴールキーパー、チェコに金メダルをもたらしたチェコの守護神ですよ…。
し、知らなかった。

この年のユーロビジョンはイタリアのトリノで行われていたのですが、トリノといえば長野のあと、ドミニク・ハシェクがもう一つのメダル(銅)を獲得した地でもあります。

そんな父親を持つドミニカがフロントパーソンを務めるこのバンドは2016年にイギリスのリードで結成されたバンドで、チェコ・ブリティッシュ・ノルウェーのエレクトロポップ、と説明されています。

なかなかいい曲で準決勝4位で決勝進出、決勝ではトップバッターで出演して22位という成績を残しました。

決勝のスタートでこれ以上のものはない。とっても楽しかった。
スペインからチェコに12ポイント🇪🇦❤🇨🇿

同上(2022)

2023年 Vesna「My Sister's Crown」

2023年はヴェスナVesnaという女性グループが出場しましたが、このグループはチェコ好きのアンテナにも引っかかるフォークロアっぽさを備えたグループで、私もいろんな場所で紹介して勧めてました。

外国語を勉強しているとき、その国・土地の音楽を聴くのはとてもいいことだと思うのですが、ここまでに出てきたチェコ代表のユーロビジョン出場アーティストたちを勧められないでいました。
だって、みんな英語で歌ってるから…。

しかし、Vesnaはイントロからずばりチェコ語が聞こえます。それだけでチェコに興味のある人たちに勧めたくなってしまいましたよ。

「Vesna」という単語は春を司る女神の名前であり、古いスラブ語では「春」を表し、今でも多くのスラブ語の中で「春」という単語です。
私も、vesnaというグループ名を聞いて、ウクライナかベラルーシあたりにゆかりがあるグループなのかなとまず思いました。

調べてみると、歴代メンバーはチェコ人4人、スロバキア人1人、ロシア人1人、ベラルーシ人1人とのこと。

このグループのフロントウーマンは、プラハのカレル大学、ボストンのバークレー大学で学んだパトリツィエ・フクソヴァー。
彼女が学んだキリスト教が伝わる前のスラブ世界とそこでの女性性を表現しようと女性だけのグループを作ったのだそう。
コンセプトがはっきりしていて、曲にもそれが反映されているように思います。

この年、Vesnaは決勝で10位となりました。

素晴らしい歌とパフォーマンス! 私にとって、これはユーロビジョンの本質です。
* 民族の言語と共通の言語の融合
* ネオフォークの要素
* メッセージ
* 素晴らしい雰囲気
ポーランドから感謝とご挨拶を送ります!

同上(2023)

2024年 Aiko「Padestal」

今年のユーロビジョン・ソング・コンテストのチェコ代表はAikoでした。

…え?Aiko?

そうなんです、チェコの女性アーティストでAikoという人がいるのです。
私は前から目をつけてました。だって名前が。
この人よりキャリアの長いaikoが日本にいるのに、とか、日本のプリンセスの名前と同じ自覚はあるのかな、とか思いながら、インスタを見ていました。

Aikoのプロフィールをみると、モスクワ生まれのロシア人で5歳の時にカルロヴィヴァリに引っ越してきたとあります。
イギリスで音楽の勉強をして、現在も英・ブライトンを拠点に活動しているとのこと。

彼女のステージパフォーマンスはなんとなく浜崎あゆみっぽいなと思いましたが、歌はメロディアスな自分応援歌という感じです。

彼女は残念ながら準決勝2ndステージで敗退。
しかし、YouTubeでは彼女のユーロビジョンでのインタビューも話題に。彼女自身や曲のエピソードにも強い関心を集めました。

わたしはAikoが大好き。
自分をひどく扱った男を捨てた歌を書いて、ユーロビジョンまで持って行き、何千万人もの人々の前でそれを披露し、形勢逆転(決勝まであと5ポイント)したんだもん。
そのうえ、彼女はホットな新しいガールフレンドも手に入れたというところが、すごく好き。

Aikoはユーロビジョンでは勝てなかったかもしれないけど、彼女は人生に勝利した。賛辞を送りたい。

同上(2024)

2025年チェコ代表に乞うご期待

ということで、ここまでユーロビジョン・ソング・コンテストのチェコ代表のを、とくに音楽に詳しいわけではないのですが、紹介してきました。

この記事はおそらく今までで一番長い記事になったはずで、5時間くらいかかっています。

なぜそこまでして書いたのかというと、2025年のチェコ代表が決まったというニュースのせいです。

彼を紹介しようとしたら、こんなことになってしまったのでした。
2025年のチェコ代表になったアーティストのことは別の記事で書きたいと思っています。

https://eurovision.tv/story/adonxs-singing-for-czechia-basel

ユーロビジョン後発国でありつつ、試行錯誤しながら世界へと飛び出していくチェコの姿は、最近人気の野球のチェコ代表を思い出させるものがあります。

チェコ人たちは自分たちをヨーロッパの小さい国だとか田舎の国だとか思っていますが、できるだけ世界レベルで恥じない人間、国であろうという心意気が見え隠れします。

これからもチェコらしさをめいっぱい活かした音楽、ステージで世界を楽しませてくれるのを心待ちにしていますよ、私は。

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Hatsue Kajihara
ここまで読んでいただき、とってもうれしいです。サポートという形でご支援いただいたら、それもとってもうれしいです。いっしょにチェコ語を勉強できたらそれがいちばんうれしいです。