一番好きな本「ブランコのむこうで」
さて、記事の記念すべき1作目は、やはり、一番好きな本から紹介したいと思います。よろしくお願いいたします。
わたしは転校が多く、一緒に遊べる友達が少なかった小学生だったのですが、いつのまにか図書館が居場所になりました。本が友達だったころから、星新一氏は大好きな作家の1人でした。短編は、もう時間が忘れるほどの面白さ。
ステイホームを言われている今、テレビも動画もゲームもいいのですが、星新一氏の本はどれもおもしろいので、ぜひ読んで欲しいですね。最初は笑えるんですけど、少したって、ちょっと考えると、恐くなる感じです。妙にリアルです。
とくに「ノックの音が」は、読み終わった頃には、ドアのノックが恐くなるかもしれませんよ~。
星新一氏の本にはまっていた、そんなある日、市の図書館で手に取ったのがこの本『ブランコのむこうで』。星新一氏には珍しい長編なのですが…。
衝撃的でした。あぁ、もっと話したいけど、ネタバレするので、差し控えますね。どうなるんだろう…って思っていたら、最後がまた衝撃的な展開なんです。もうほんと、読んじゃってください。
数年前に探して購入して再度読んだのですが、子供の頃には気が付かなかった視点もあり、さらに興味深く読むことができました。というか、何度も読んでいます。その度に「あぁ、そうか」って思うんです。そして、「がんばろう」って元気がでます。
星新一氏の小説の主人公は、どれもそうなんですけど、カッコイイ人やすごい人じゃないんですね。普通…というより、どちらかというとさえない人。とてもダメダメな小学生時代のわたしは、とても親近感を覚えました。主人公がいない作品もあるんです。発想がすごいですよね。だれでもない大衆が主人公。だから、自分もその大衆の一人になって参加できたりする。家にいながら、そんなリアルな体験ができる感じなんです。
さぁ、想像力を働かせて、星新一ワールドにいってらっしゃい!