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舌痛症とカプサイシン その2

最近、舌の調子がいい。

昨日、1か月ぶりに娘の学校のPTAの集まりに参加した。1か月前に同じ部屋、同じ顔ぶれで、同じように話を聞いていたときは、もっと舌がビリビリしていたし、刺激につられて唾液が出すぎて気持ち悪かったことを覚えている。昨日は、舌の違和感が減って唾液も出すぎることはなく、ずいぶんと楽に感じた。

ここ1か月、アロエとはちみつセファランチン唐辛子など新しい対処方法を試してきていて、どれも功を奏している感じがする。

唐辛子に関しては、美味しいと感じる範囲で朝昼晩、食事に一味唐辛子をかけている。唐辛子は、適量であれば胃粘膜を保護し、鎮痛効果を発揮するが、とりすぎると逆に胃粘膜を傷つける恐れもあるらしい。どんな薬にも適量があるから、激辛レベルにはしていない。

S&B 一味唐辛子


前回のNoteでは、舌痛症対策として唐辛子を食べるきっかけになった下記論文をご紹介した。舌痛症に一般的に処方される抗うつ薬についても、面白い解説をしていたので、今回はその部分と私の素人考察をご紹介したいと思う。

舌痛症とカプサイシン感受性知覚神経との関係

人体の皮膚・粘膜上には刺激を感知する受容体が存在しており、そのうちの一つにTRPV1と呼ばれるカプサイシン受容体がある。TRPV1が刺激されると痛みや刺激を感じるが、継続して刺激されると逆に感覚がマヒして鎮痛作用が起こる。

舌痛症や慢性疼痛によく処方される三環系抗うつ薬は、このTRPV1の働きを妨げることで、鎮痛作用を示すのだそう。

精神症状の改善や下行性痛覚抑制系における鎮痛効果を期待して,従来より舌痛症患者に投与されてきた向精神薬や三環系抗うつ薬,ラットの実験による とTRPV1に拮抗作用があり,鎮痛補助作用を示すという。このことからも,こ れらの薬剤とTRPV1との関連が示唆される。

舌痛症とカプサイシン感受性知覚神経との関係

私は医学素人なので、つい情報を単純に解釈してしまう傾向があるが、これってつまり、カプサイシンと三環系抗うつ薬は似たような仕組みで舌痛症に効くと言っているように読み取れる。抗うつ薬と比べ、食べ過ぎなければ副作用のないカプサイシンって、かなり優秀じゃない?

ただ、カプサイシンに鎮痛効果があるからって1日中食べ続けるわけにはいかない。アメリカのとある病院ではバーニングマウス症候群のマネジメント方法としてタバスコを溶かした水でうがいするなんていうクレイジーな手法が真面目に紹介しているけど・・・。

ティースプーン1杯の水にタバスコを5~6滴溶かし、1日4回それで口をゆすいでください。最初は焼けるような感覚を覚えますが、数分後には、全体的な火照りがかなり軽減されたと報告する患者さんもいます。

Burning Mouth Syndrome BRIGHAM and WOMEN'S HOSPITAL

これ、1度トライしたけど、刺激が強すぎて続けたいとは思わなかった。それに、TRPV1を刺激できる物質は、カプサイシンだけではない。こちらの論文を読むと、普段の食生活で取り入れられそうなTRPV1に作用する物質が他にも色々あることがわかる。

  • マスタード

  • ワサビ

  • シナモン

  • ニンニク(生)

  • メントール

  • 玉ねぎ(生)

  • 生姜(生)

  • タイム

  • ウコン

  • カフェイン

これってつまり、スパイシーな食事を楽しみ、食後にコーヒーや紅茶を楽しんで、舌痛症の辛い症状を改善できるってことじゃない?ミントガムやミントのハーブティーなんかも良さそう。

私は粘膜が荒れるタイプの口内炎にかかっており、正しいかはわからないが それを舌痛症と呼んでいる。TRPV1が刺激されると局所的に血流量が増加するというから、血流量が増加することで、必要な栄養が痛んだ粘膜に届けられ、粘膜の荒れの改善も期待できるかもしれない。


粘膜の状態が良くなれば、根本的な治癒もありえるかも?と、カプサイシンのおかげでポジティブに考えられるようになってきた。それもそのはず、カプサイシンには抗うつ効果まであるんだって。カプサイシン、奥が深い。

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