<幼保無償化制度>共働き家庭の子供の進級先(①幼稚園を視野に入れたきっかけ)
※この記事は2020年6月21日に大幅に更新しています。
昨今の少子化対策の1つである「幼保無償化制度」が2019年10月より施行され、3~5歳クラスの子供に関しては世帯年収に関わらず、全世帯が教育費・保育費の補助対象となりました。
我が家は共働き家庭ではありますが、以前から漠然と幼稚園に興味はあったものの、結果的にこの制度に後押しされ、2020年度に年少を迎えた息子(第1子)の進級先は保育園ではなく幼稚園にすることにしました。
現在私は、娘(第2子)の育児休業中であります。
私の住む自治体(東京都某区)の保育園事情は、我が家の場合においてはきょうだい枠や小規模保育園卒園加点(息子は認可の小規模保育園を卒園)を使えば、非常に優位に保育園に入ることができるにも関わらず、敢えて兄妹別園送迎といういばらの道を選択した経緯について、今後マガジン形式で綴っていきます。
※以下、第1子の息子のことを「上の子」、第2子の娘のことを「下の子」と表記します。
マガジンの章立て
【前編】入園前の話
①幼稚園を視野に入れたきっかけ ←本記事
②私の仕事内容・働き方
③悩みに悩んだ子供の教育方針
④保育園を選ばなくて本当に良いか
⑤別園送迎を乗り越えるための準備
⑥育休延長して育児に注力する決断
⑦まとめ(共働きで幼稚園を検討する方へ)
【後編】入園後の話
※実際に入園してから章立てを考えます。
本来であれば2020年4月から入園予定でしたが、コロナ禍の影響で2ヶ月遅れの同年6月より入園が開始しました。
■はじめに
そもそもですが、従来であれば共働き家庭の子供の進級先は保育園一択であったはずです。
ですが近年は共働き家庭でも幼稚園への進級を視野に入れるご家庭がチラホラ見受けられる理由とはおそらく、以下のような天秤が発生するからだと私は思っています。
母親の仕事の柔軟度合 ▲ 子供の教育の重視度合
上記の天秤を「<左辺> ▲ <右辺>」とした際に、私の場合は以下のような思考回路で左辺と右辺が交互に重くなり、ぐらつくことになりました。
前編ではその過程についてステップごとに章立てをしています。
右辺(共働きでもできるだけ子供の教育を充実させてあげたい)
→①幼稚園を視野に入れたきっかけ
↓
左辺(今の仕事を維持するにはどの程度働き方を柔軟に変更できるか)
→②私の仕事内容・働き方
↓
右辺(仕事を最低限維持しつつ子供に投資可能な教育の最大値を考える)
→③悩みに悩んだ子供の教育方針
↓
左辺(仕事をかなりセーブしてまで幼稚園に価値が本当にあるのか)
→④保育園を選ばなくて本当に良いのか
↓
結果、右辺が重くなった(どうすれば実現性を高められるか考える)
→⑤別園送迎を乗り越えるための準備
↓
最終判断(仕事を多少犠牲にしても本当に後悔はないか)
→⑥育休を延長してまで育児に注力する決断
では、前置きが長くなりましたが、本記事では前編の①章について記載します。
■①幼稚園を視野に入れたきっかけ
■0、我が家の前提状況
・上の子(第1子の息子)
・2017年3月生まれ(2020年度に年少クラス)
・2019年度まで認可の小規模保育園に登園(2020年3月末で退園が必須)
・下の子(第2子の娘)
・2019年5月生まれ(2020年度に0歳クラス)
・0歳時点で保育園未入園
・私の所属する自治体の近隣の幼稚園情報
・預かり保育が充実した幼稚園は無し
・こども園(預かり保育対応)は1つだけある
■1、必要に迫られて
・年少クラス(3歳クラス)からは転園先を探すのが必須
上の子が通っていた保育園は上述の通り小規模保育園のため、2歳クラスまでしか在園できません。
年少クラス(3歳クラス)からは転園先を探すのが必須なため、当初は下の子と同じ保育園への入園を考えていましたが、後述する幼稚園へ惹かれる理由から、仕事の働き方を考慮した上で可能であれば幼稚園も選択肢に入れられたら良いなと考えるようになりました。
■2、通える範囲内(所属する自治体ではない)に預かり保育がある幼稚園があることを知る
近隣の幼稚園は上述の通り、預かり保育がある幼稚園は所属する自治体内には無いため、仕事を継続して自治体内の園に入れるのであれば、選択肢としては、上述のこども園か、保育園しか無いと、昨年秋頃までは思い込んでいました。
しかしながら、私の自宅は区界近辺に立地するため、隣の区も距離的には近く、公共交通機関としてはバスも通っているため、「通える範囲」という意味ではその隣の区の自治体内の幼稚園も選択肢に入りうるということは、非常に盲点でありました。
今まで隣の自治体の幼稚園までは全く視野に入れたことがなかったのですが、たまたま上の子が当時通っていた保育園のお友達のお母さんと降園後に会話した際に、隣の区の通える範囲内に預かり保育がある幼稚園があるという情報を偶然入手したことが、今回幼稚園を視野に入れる、直接的なきっかけとなりました。
■3、以前から幼稚園に惹かれていた
上述の通り、通える範囲内にも預かり保育のある幼稚園があることを知ったというのが直接的なきっかけではありましたが、以前から漠然と幼稚園に惹かれていたという思いもありました。
私の周囲には共働き家庭が多いのですが、彼らは皆、自身の子供を保育園に通わせているものかと思いきや、意外と幼稚園に通わせている、これから通わせたいと思っている、といった話を最近聞くことがよくあります。
私もそういった彼らの話に共感できる理由は何なのか?言語化しようとすると難しいのですが、よくよく掘り下げてみると、私個人としては以下の6点が挙げられるなと考えました。
(より詳細な内容については次の記事以降で記載する予定なので、こちらの記事では箇条書きのみとさせていただきます。)
(1) 知育や教養面への期待値の高さ
・カリキュラムや行事の充実
・平日に習い事、土日に家族の時間確保
(2) 自由保育の保育園の教育方針への漠然とした不安
・自由に遊ぶだけでは物足りないような懸念
・脳の吸収が良い幼少期に教育の専門家による効果的な指導も欲しい
(3) 保育園という仕組み自体への不満
・自治体により内定が決まる保育園、一方で各家庭で入園を決める幼稚園
・午睡(昼寝)の有無による生活スタイルの違い
(4) 就学後の集団生活を見据えた際のスムーズさ
・集団生活を前提とした日本の公立小学校へ就学後の不安の軽減
・公立学童の質への不安、民間学童を視野に入れた早期の動き
(5) 通っていた小規模保育園の方針を鑑みた継続性
・幼稚園附属の小規模保育園に2年通い、幼稚園の良さを知る
・保育参観や保育士から聞く話から、息子には合っていると思えた
(6) 両親である私と夫の育った環境との比較
・自分達両親が幼稚園出身であったために、保育園卒業後の姿が想像できない
・自分達の子供にも、自分達と同じように子供へ教育投資をしてあげるべきではないかという思い、そうしてあげないことへの不安
■次章以降について
本記事の内容としては、上記までとさせていただきますが、次章以降を記載するにあたり、検討のポイントとなった点は以下のようなことです。
・近隣の保育園の教育方針が皆「自由保育」
私の所属する自治体にある近隣の保育園が皆「自由保育」を教育方針として掲げており、意図的な「早期教育」や「知育」といったことは敢えて行わず、日頃の子供が自発的に行う遊びの中から自然と学ばせるという方針です。
そのような子供の自発性を尊重する教育方針に対して当初は肯定的に思っていたのですが、一方で後述する漠然とした不安も合わせて持っており、自由保育ではない保育園または幼稚園を検討する運びとなりました。
・共働き家庭でも通わせることが可能と判断した幼稚園の具体的なポイント
預かり保育があるといっても、下の子の保育園のことも考慮して通園可能と判断した点は以下です。
・預かり保育の時間が長い(最大で朝8時から夕方6時まで)
・親の負担が少ない(親参加の行事は土日、行事のための制作物は無し)
・正社員としてフルタイムや時短勤務のワーママも多く通わせている(全体の約4〜5分の1くらい)
・公共交通機関でも通園可能な立地のため、悪天候の日などは自転車でなく公共交通機関の利用も可能
・この幼稚園が魅力的だと感じたポイント
また、共働きかどうかとは関係なく、この幼稚園の方針で魅力的だなと感じた点は以下です。
・自由保育と設定(一斉)保育の両要素をバランスよく取り入れている(どちらかというと後者寄りだが前者の時間も取っている)
・情操教育(特に音楽や工作、体操など)に力を入れていて、お勉強やお受験系では無い
・SI教育という特殊な知能開発系のプログラムも組まれている
・保育園と幼稚園を併願してギリギリまで進級先を悩んだ
この幼稚園の存在を知ったのは、もう入園前年の10月の半ばであったため、既に園説明会や願書配布開始の時期も過ぎていたため、ダメ元でその翌日には幼稚園に電話をして願書を取りに行き、そのついでに初めて園内に足を踏み入れさせてもらい、簡単に園見学をさせてもらうことになりました。
その翌週末にはたまたま運動会が催されていたので、何とか運動会を見に行くことで園の雰囲気を感じ取り、その翌週には願書提出のために夫に深夜に並んでもらい、トントン拍子にひとまず入園内定が決まりました。
ですがやはり、まともに説明会にも行けていない遠くの幼稚園に決めて本当に良いのか、近所の保育園だと何がいけないのか、がまだその時点ではとても整理できておりませんでした。
ですのでこの時点では、まだ幼稚園は保険として仮押さえ状態で、翌11月には保育園も併願し、これから保育園にするか幼稚園にするかをゆっくり検討することになります。
■さいごに
・私の住む自治体の保育園空き状況(3歳クラス)の最新情報
この記事を最初に投稿した時期は同年1月頃でしたが、年度初めの4月を過ぎ、私の住む自治体の保育園空き状況が公表された内容を追記します。
蓋を開けて見るとなんと、例年3歳クラスに空き人数を見たことがなかったのが、今年2020年度は近隣の人気の保育園でも空きがチラホラ見られ、区の職員の人から聞いた話だと自治体全体で100人以上も空きが出てしまい、幼保無償化の影響か?幼稚園に流れた人が非常に多かったとのことでした。
これはあくまで結果論ですが、転勤や引っ越し等で保育園内定を辞退する人数を引いても明らかに多い空き人数ということから、迷わず近所の保育園へ進級させようとする家庭の数は、以前よりも減ったことが見受けられます。
もちろん家庭の方針によっても、自治体の保育園の教育方針によっても様々なため、幼保無償化制度ができたからって一概に幼稚園への進級者が増えたとは言えないのですが、もしこの制度をきっかけに幼稚園への進級を検討したい共働きの方にとって参考になれば幸いです。
以上、ここまでお読みいただき、誠にありがとうございました。