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「断られることが成功のカギ?」ドア・イン・ザ・フェイスで成約率を上げる方法

「最初に高額商品を提示された後、安いプランを提案されると、つい納得してしまう」
「高めのコンサルティング費用を言われた後に、無料相談を提案されるとお得に感じる」
「大きな仕事を依頼された後に、小さな依頼をされると、断りにくくなる」

こんな経験、ありませんか?

これは 「ドア・イン・ザ・フェイス(Door-in-the-Face)」 によるものです。

ドア・イン・ザ・フェイスとは、「最初に大きなお願いをして断られた後、小さなお願いをすると受け入れられやすくなる心理現象」 のこと。

例えば…
「まず30万円のコンサルを提示 → 断られた後に、10万円のプランを提案」 → 10万円の方がお得に感じ、契約しやすくなる
「通常価格10万円の商品 → 期間限定で5万円!」 → 最初に10万円と見せることで、5万円が安く見える
「高額プランを断られた後に、無料お試しを提案」 → 無料なら断りにくくなる

この心理をビジネスに活用すると、「単価の高いサービスを売りたい」「顧客との関係を築きたい」「お試し利用を増やしたい」 という場面で非常に有効です。

本記事では、ドア・イン・ザ・フェイスの仕組みと、個人事業主・フリーランスが実践できる活用法を解説します!


ドア・イン・ザ・フェイスとは?

ドア・イン・ザ・フェイス(DITF)とは、「最初に大きな要求をして断られた後、小さな要求をすると受け入れられやすくなる心理テクニック」 のこと。

この効果は、心理学者 ロバート・チャルディーニ の研究で実証されました。

🔹 チャルディーニの実験内容

  • 被験者に対し、最初に「週2年間、非行少年の無料カウンセリングをしてくれませんか?」と依頼

  • 当然ながら、ほぼ全員が拒否

  • その後、「では、非行少年と一緒に動物園へ行く1日ボランティアならどうですか?」と提案

  • すると、多くの人が「それならOK」と受け入れた

🔹 ポイント
「最初の要求を断ることで、罪悪感が生まれる」
「次の提案が小さく感じられ、受け入れやすくなる」
「交渉の際に、希望の条件を通しやすくなる」

この心理を活用すると、より高額なサービスや契約を成立させやすくなる のです。


ドア・イン・ザ・フェイスの実践的な活用法

ドア・イン・ザ・フェイスを使うことで、「より魅力的に商品・サービスを提示し、成約率を高める」 ことができます。


1. 価格提示の順番を工夫する

「最初に高額プランを提示し、その後に安いプランを提案する」ことで、安い方が魅力的に見えます。

活用例

  • 「通常30万円のコンサルですが、今回は10万円の特別プランがあります!」

  • 「1年間プランは100万円ですが、月額10万円の分割払いも可能です」

  • 「フルパッケージ50万円 → まずはお試しプラン5万円で!」

「最初の価格設定」が、その後の価格に対する印象を決める ため、適切な価格の順番が重要です。


2. 無料オファーを活用する

最初に大きな要求(有料プラン)を提示し、それを断られた後に、無料のお試しを提案すると、無料でも断りにくくなります。

活用例

  • 「有料コンサル5万円を案内 → 断られたら無料相談を提案」

  • 「高額プランを提示 → 断られたら、無料PDFプレゼントに誘導」

  • 「高額商品の購入を勧める → まずは無料サンプルを試せる」

無料オファーは断りにくく、「とりあえず試してみよう」という気持ちになりやすい ため、次の購入につながりやすくなります。


3. アップセル・クロスセルに活用

最初に小さな提案を受け入れた後、「実はもっと良いプランがあります」 と追加提案すると、受け入れられやすくなります。

活用例

  • 「無料相談を実施 → もっと深く知りたいなら有料コンサルへ」

  • 「5万円の商品を購入 → 実は10万円のフルパッケージがある」

  • 「単品購入後に『セット割引』を提案」

最初の提案を受け入れると、「せっかくだから、もう少し良いものを…」 という心理が働きます。


4. 商品やサービスの「価値を高める」

「最初に高価格の商品を見せることで、通常価格が割安に見える」という方法もあります。

活用例

  • 「プレミアムプラン30万円 → 通常プラン10万円が魅力的に見える」

  • 「フルサポート50万円 → セミサポート20万円が割安に感じる」

  • 「ブランド商品A(30万円)を並べる → その後に10万円の商品を提示」

「最初の基準を高くすることで、通常の価格がお得に見える」ため、成約率が向上します。


ドア・イン・ザ・フェイスを活用する際の注意点

この手法を適切に使うことで、より多くの成約を獲得できますが、いくつかの注意点もあります。

最初の要求が「極端に高すぎる」と逆効果
 → 最初の価格が現実離れしていると、不信感を持たれる。

無理なセールスにならないようにする
 → 顧客が納得する形で提示し、強引な印象を与えないようにする。

二つ目の提案も「適切な価値があるもの」にする
 → 「安くなった」だけでなく、実際に価値を感じてもらえる提案をする。


まとめ

ドア・イン・ザ・フェイスを活用すると、価格の印象をコントロールし、成約率を高めることが可能 です。

「価格提示の順番」を工夫する(最初に高額 → 低額を提案)
「無料オファー」を活用する(有料を提示 → 断られたら無料)
「アップセル・クロスセル」で追加販売(最初の承諾後に、追加提案)
「価値を高める」価格設定をする(最初に高額商品を見せる)


さいごに

「あなたの商品やサービスは、どの順番で提案していますか?」

ドア・イン・ザ・フェイスを活かして、より多くの人にサービスを受けてもらい、売上アップにつなげましょう!