
正解を求めすぎると動けなくなる?未完成な知識を活かす力
心理学の中には、科学的根拠に乏しいとされる法則も存在します。ですが、絶対的に正しい事が大切なのではなく、僕ら経営者は「方法論」を1つのアイデアの着想として活用していく事で視野が広がっていきます。
例えば、心理学において有名な法則のひとつに「ダンニング=クルーガー効果があります。
・「能力が低い人ほど自信過剰になりやすい」
・「一方で、能力が高い人は自分の力を過小評価しがち」
この考え方は、ビジネスの世界でもたびたび話題にのぼります。
しかし、この法則には「科学的根拠に乏しい」という批判 もあります。
・統計的なサンプルの偏り
・自信過剰の原因が単純ではない
・そもそも「知識不足=自信過剰」とは限らない
それでも、僕たち小規模事業者は、こうした法則から十分にヒントを得ることができる と考えています。結果的に、心理学の法則は完全無欠ではなく、過不足があるケースも多い。
しかし、それを理由にすべてを否定するのではなく、「未完成な理論からでもヒントを得る」という柔軟な思考こそが、ビジネスの成長につながるのではないか?この視点を深掘りしていきます。
🗒️ 「ダンニング=クルーガー効果」の研究と批判
まず、今回例にあげた「ダンニング=クルーガー効果」がどういうものなのかを整理してみましょう。
➡︎ ダンニング=クルーガー効果とは?
1999年に心理学者のデイヴィッド・ダンニング と ジャスティン・クルーガー が発表した研究で、
・ 能力が低い人ほど、自分の能力を過大評価しがち。
・ 逆に、能力が高い人は「自分の知識はまだまだ足りない」と思い、
過小評価しがち。
・「少し学んだだけの人」が一番自信過剰になるが、
学びが深まるにつれて自信が落ち着く。
という現象を指します。
➡︎ ダンニング=クルーガー効果の批判
この研究には、「科学的根拠に乏しい」という批判 も存在します。
・ 統計的にサンプル数が少ない
・ 能力の低さと自信過剰の因果関係が単純すぎる
・ 知識の有無だけでなく、性格や文化的要因が関係している可能性がある
また、「能力が低い人=必ずしも自信過剰とは限らない」という指摘もあります。つまり、ダンニング=クルーガー効果は心理学的な傾向を示すものではあるが、絶対的な法則ではない のです。
未完成な理論からでもヒントを得ることができる
ここで重要なのは、「完璧ではないから使えない」ではなく、「どう活かせるか?」を考える姿勢 です。
・科学的に完璧ではなくても、現実のビジネスで参考になることがある
・未完成な理論でも、適用できる場面を考えることで有益なヒントになる
僕自身、22年間の経験の中で、完璧なものではなく、「未完成な考え方」からビジネスのアイデアを得ることが多かった です。
小規模事業者が心理学の研究から学べること
例えばダンニング=クルーガー効果が完璧な理論ではない としても、
小規模事業者がビジネスに活かせるポイントはたくさんあります。
1. 「学び始めたばかりの時ほど、視野が狭くなりやすい」
・ ビジネスを始めたばかりの頃は「これで成功できる!」と思いがち
・ でも、実際にやってみると、想像以上に難しいことに気づく
・ 学びが深まるにつれて「もっと勉強しなければ」と思うようになる
「初心者の時ほど、自信過剰になりやすい」という傾向は、実際に起業経験がある人なら共感できる部分があるはずです。
2. 「自信過剰な競合に飲み込まれない」
・SNSでは「この方法で100万円稼げる!」といった情報があふれている
・しかし、その情報が本当に信頼できるものなのか?と疑う視点が大切
・「実績のない自信過剰な人の言葉」に惑わされないようにする
「知らないことを知っていると思ってしまう」のがダンニング=クルーガー効果の特徴。だからこそ、ビジネスをする上で「自分の知らないことがある」と自覚する姿勢が重要 です。
3. 「学び続けることで、見える景色が変わる」
・最初は「これが正解!」と思っていたことも、
経験を積むと「違うかも?」と気づく
・だからこそ、「完璧な答え」を求めるのではなく、
「常に成長し続ける」意識が大切
・学び続けることで、新しい発見があり、視点が広がる
小規模事業者は、常に変化し続ける環境の中で、自分の立ち位置を見直しながら成長していくことが求められます。
未完成な理論からヒントを得る視点を持とう
・科学的な批判もあるが、ビジネスのヒントとして活かせる
・学び始めの時期ほど、自信過剰になりやすいというのは
実際に経験することが多い
・情報に惑わされないために、過信せず学び続ける姿勢が大事
・未完成な理論でも、どう活用できるか?という柔軟な発想が価値を生む
完璧な理論を求めるのではなく、自分にとって役立つヒントを見つけるという考え方 を持つことで、ビジネスにも活かせるものが増えていきます。ぜひあなたも、完全なる正解の追求ではなく、ヒントを得るために活かすという感覚で、興味を持ってみてください!
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