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好きな映画 たそがれ清兵衛

キナ臭いことばかりが情報空間を跋扈する昨今。グローバルリズム、民主主義に反する危機的な状態などと妄想が喧伝される。大陸、半島、支那海で戦争が起きるやも知れないが、少なくも「自称ジャーナリスト」が騒ぐように日本が始める事はない。
僕のような市井の人間は、明日、戦争で死ぬかもしれなけど、毎日を生きるだけだ。
それは寿命で仕方ない事だと思う。

そんな時に喧騒をのがれ映画のことを考える。

金をかけ、CGを使い、中世ヨーロッパの革命もどきや怪しげな魔法の世界を見せるのも、一次的な快楽、現実逃避を味わうにはいいかもしれない。
しかし、映画が総合芸術であるのならば、そこに原作、監督、役者などが共有する普遍的な考え方が表現されていないと、消費される娯楽ではないか。そんな思いで振り返ると、やはり黒澤明とチャップリンの映画は、娯楽性もありながら、さらにその映像の奥に考えねばならいメッセージがあると思う。

 好きな一コマ 
映画ポップコーンより https://www.pintscope.com/serial-story/tasogareseibei/

物語りは見て戴くとして・・・
家柄が上の朋江だが、それを越え藩命に従って命を掛け向かう清兵衛を送る。決して藩命に従うだけが武士の全て、武士道ではないが、自身の生き方として選択し「覚悟」を決めたからこその命なんだろう。
そして、その「潔さ」、「清々しさ」そして「愛」を、二人のこの一コマから溢れ出している。とはいえ、生きて帰ってほしい気持ちもひしひしと感じるのだ。

今の物差しでは、清兵衛の人生は「犬死」と思われても仕方あるまい。話は変わるが、特攻隊を送り出した人々の気持ちにも通じるものがあるのではないか。
そしてそれは、今を生きている我々が忘れている心の持ちよう、死生観ではないかと思う。

やはり「覚悟を持って淡々と生きる」ことが、
一番求められている事だと思う。

ありがとう。

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