特別の線引き
今、シートベルトの装着方法についての動画を作っています。
その作業をしていて思う事がありました。
この問題について知ったのは、1つの番組でした。
そこでは、ある協会の方が講師となって、施設職員に対して、シートベルトの装着方法の勉強会をしていました。
「骨盤にシートベルトがかからなければならない。」
そうそう! その通り!
私はうなずきながら見ていました。
しかし、……⁉︎
なんと、骨盤にかからない装着方法を教えている‼︎
なぜそうなるか?
疑問に思い検索してみると、同じ装着方法をすすめているホームページは他にもあり、広く信じられていることに驚いています。
迷信? 都市伝説?
私は、とても残念であると同時に、歯痒く思うのです。
骨盤に当たるか当たらないを確かめるのに特別な知識や、特別な設備はいりません。
自分が座ってシートベルトをしてみればわかる事です。大きな変形などが有れば別ですが、多くの車椅子利用者は、私たちと体格や体型に大きな違いはありません。
それなのに、講師も、勉強会に参加して、実際にシートベルトの装着体験をしている職員も、誰も気づかなかったことにしている。
障害者、あるいは車椅子利用者は自分たちとは違う。
との意識はなかったでしょうか?
車椅子だから。障害者だから。
この線引きは、仕事として障害者、車椅子利用者に触れているからこそ、慣れてしまってマヒしているかもしれません。
自分はオムツしたくないけれど、利用者のオムツは当たり前で抵抗がない。など。
このような線引きが、時として人権を侵害したり、命を危険に晒したりしてしまいます。
まさに、その思考がここにもあるのではないか。
仕事として車椅子に関わる身として、己を顧みる機会となりました。
動画はもうすぐ公開出来ると予定です。もう少しお待ちくださいね。
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