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車椅子の座り方・・Vol.2

車椅子の座り方・・Vol2

座り姿勢を楽に、安定させるためには頭と体幹をできるだけ骨盤の上に収めるのがポイントです。これは坐禅や正座といわれる姿勢です。


慣れないと姿勢よく座るのは疲れる気がします。だから猫背になったり、ソファの背もたれにもたれたり、様々な姿勢をとって体幹の筋肉を使わないようにします。しかし、これらの姿勢で長時間動かないでいるとかえって疲れたり、背中や腰が痛くなった経験のある方もいらっしゃると思います。

車椅子に座っている方の中には、時間と共に姿勢が崩れていく方がいます。
1つには、座り心地が悪いために、本人が動かせる範囲で座り姿勢を変えていくケースです。この場合、ほとんどがお尻を前方にずらしていきます。
この場合は、車椅子やクッションが体に合っていない、あるいは調整ができていないことが多いです。まずは座り心地の良い車椅子環境を考える必要があります。

もう1つは、頭から姿勢が崩れていくケースです。頭の重さはおおよそ5キロ程度。人の体は、5キロもの重い頭が背骨の一番上に乗っています。変形のない背骨にまっすぐ乗っていると安定しますが、背骨が変形していたり、頭の位置が背骨の上からずれたりすると、その重さが体幹や首にとって大きな負荷となります。自分で立て直せる範囲でしたら問題ありませんが、この範囲を超えると、頭の重さに引きずられて体幹も一緒に倒れていってしまいます。

体幹が車椅子からはみ出して横方向に崩れていく方の多くはこのタイプです。車椅子から転落することもありますし、体の変形が進む弊害があります。体の状態によって対策は異なりますが、自分で立て直しができる範囲に体の動きをとどめたり、不安定な頭や体幹を保持したりすることが必要となります。

車椅子に限らず、座る時には頭の位置を考えてください。骨盤に背骨、頭がまっすぐ乗っているととても楽に座ることができます。体幹の筋力が弱い方は、なおさら頭の位置を整えることで疲れやすさが変わってきます。

すでに円背や側弯などの変形がある方も、シーティングをすることで変形の進行や体の負担を軽減することができます。ご相談は、シーティングエンジニアのいる福祉用具事業所や理学療法士・作業療法士にご相談ください。

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車椅子安全利用コンシェルジュ 久内純子
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