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自分の内側に余白を持つこと

ある店舗勤務の日です。
いつも通りお客様対応をしている私を見て先輩社員が一言。
「くるりちゃん、どうしたの?大丈夫?何かに行き詰まっている?」
私はなぜ突然こんなことを聞くのかと戸惑いました。

私は今月から、退職者の役職を引き継ぐ形で店長になり忙しくはありましたが、ストレスはそれほど感じず、なんなら順調に仕事をこなせていると思っていたからです。
何が起こっても華麗に捌いているつもりでした。

「え…?そんなことはないです。」
「そうかな。きっといっぱいいっぱいなんだろうなと思うけど、くるりちゃん一度に複数のことが起こるとどちらかを完全にシャットアウトしっちゃてる。」

「……確かに。」
自分を振り返ってみれば、作業をしながらお客様対応をしたり、2人のお客様がいらした時にどちらかを無視するような態度になったり、生返事をしてしまったり。
お客様が気持ちよく過ごせる空間を提供することが使命なのに、お客様を失望させたり悲しませたりしていたかもしれません。

「私は普段のくるりちゃんがそうではないことを知っているから、必死なんだなって笑えるくらいだけど、そうじゃないお客様や後輩の子には冷たく感じられるかもしれないよ」
と先輩はそう言うのです。

その先輩は、今年の2月まで半年間、同じ職場で一緒に働いていた方です。
業績の面でも偉大ですが、誰に対してもフラットな姿勢でいつも愛に溢れている、常に自然体なとても素敵な女性です。
その日、彼女は人員補填のために私の店舗に来てくれていたのです。

情けないことに、私はその場で泣いてしまいました。
ハグしてくれた先輩の目も潤んでいるのを見て、また涙が込み上げてきます。

先輩は、そのまま今の状況を聞いてくれて、アドバイスもしてくれました。
「手一杯なら、周りにもわかりやすくそれを表現してごらん。そうすればみんなわかってくれるし、手伝ってもくれるから。」
小学生の自分なら躊躇なくできていたことです。
こんな簡単なこともできなくなっていたのかと、本当に情けなくなりました。

でも、今日彼女に会わなければ私はそのことにすら気づかなかったでしょう。
感謝で胸がいっぱいになりました。
たまたまヘルプで来てくれた日に、私の変化に気づいてくれて、言いづらいかもしれないことを私のために伝えてくれて、感情が溢れ出してしまった私を受け止めてくれて。

そしてこの方だけではないのです。
私の職場には、そんな方達ばかりなのです。
とてもありがたいことです。
弱い部分も受け止めてくれる周りの方達に、それが当たり前にある環境に感謝です。
そして、それに甘えて弱音を吐けるように成長した自分にも感謝です。

後輩にもそんなふうに思ってもらいたい。
辛い時やうまくいかない時は、躊躇わず恥ずかしがらず、気軽に話せる環境を作り続けたい。

そのためにも、まずは自分に余裕を持たなければなりません。
どんな状況でも余裕、空白を持ち続けることは、私が大学を卒業する時に立てた、素直であることと並ぶ人生の目標の一つです。
(後者は周りに褒められるくらい達成できているのですが、前者が全く出来ていません。私はいつもバタバタがむしゃら、必死人間です笑)

忙しくても休憩をとる、周りを頼る、焦る時こそ動作を遅くしてみる、十分に睡眠をとる、デジタルデトックスをする、何かに没頭する時間を作る。

意外と難しいですよね。

人は目の前にやることがあれば頑張ることのほうが簡単だ、休む勇気を持つことが大事、とどこかで見たことがあります。

みなさんも、休みましょうね。
自分のためにも周りのためにも。

自分を振り返ることができ、学びのある1日でした。



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