善と悪について | 哲学
こんにちは! くるくるぼっちです。
今日は、善と悪について考えてみました。
スピノザの善と悪
ベネディクトゥス・デ・スピノザは17世紀に生まれたのオランダの哲学者です。代表作は「エチカ」
その中でスピノザは善と悪について語っています。
善と悪は相性である
先のエチカからの引用はとても難しいので、簡単に直すと、
つまり
と、言っているのです。
「善い」とは「悪い」とは?
スピノザは次のように定理しています。
つまり、
組み合わせの「善」と「悪」
人間にとっての「悪」
それは「毒」です。毒は人を死に至らしめるため「悪」とされます。
では、その毒を持つトリカブトは悪なのでしょうか?
トリカブトはトリカブトとして、我々人間と同じように、自然界に存在しているだけです。
薬の善悪
風邪をひいた人に、鼻水を止めるお薬は症状を和らげてくれるので「善」ですが、元気な人には、飲むと喉が渇いてしょうがなくなるという「悪」になります。
人間関係の「善」と「悪」
人間関係でも、同じように考えることができます。
例えば、
声の大きい人が苦手
距離の近い人が苦手
いつもマウンティングしてくる人が苦手
会うたびに、「その服、どこで買ったの?」って聞いてくる人が苦手
ガサツな人が苦手
などなど、みんなそれぞれ、苦手な人っていると思います。
これこそ、「相性」ですよね。
その人自身がすごく悪い人なわけじゃないけど、自分がその人と会うと、「嫌な気持ちになる」または、「元気じゃなくなる」っていうのは、組み合わせがとても悪いのです。
自分にとって、その人は自分の体調を崩す原因になるため「悪」かもしれないけど、その人の家族にとっては、とってもやさしい「大切な誰か」で、その人にとっての「善」であることもある。
環境の「善」と「悪」
環境にも同じことが言えます。
大きな音が苦手
眩しいのが苦手
人混みが苦手
人に話しかけられるのが苦手
においに敏感
人と同じ空間にいると集中できない
突然話しかけられると、心臓が止まるくらいびっくりする
これは、私のことです笑
東京の会社で働いていたときは、通勤時からかなりのストレスでした。
品川駅は、もう身動きが取れないくらい人が多くてとても電車に乗れませんでした。
オフィスも煌々と明かりがついていて、広いオフィスでいろんな人が後ろを行ったり来たり。
タバコとコーヒーのかおりをまとった人が近くにくると気になるし、突然話しかけられるとびっくりするし、やっと乗ってきたと思ったら会議で中断。
とまあ、静かな場所で一人で守られた空間でないと落ち着かない私としてはなかなかハードな場所でした。
ということで、3回くらい鬱になったので今は完全引きこもり中です。
これは、相性が悪かった!
その環境と私の持つ本質との相性です。
善と悪は、相対的でである
善悪の価値観は、時代と共に変化し、国によっても違いがあります。
時代と共に変わっていく善悪
昔はよかったのに今はダメなこと。
男の子らしく、女の子らしく
とにかく頑張れ! できないのは努力が足りないんだ
女性のメイクは大人として基本の身だしなみである
タバコはどこでも吸っていい
あなたは長男なんだからしっかりしなさい
人の容姿を笑うこと
他にもたくさんありそう!
国によって変わる善悪
エレベーターの中で突然話しかけられること
マスクをつけると病気を持っていると思われる
家の中で靴を履いている
ハグやちゅーをする
他にも何かあるかな。たくさんありそう!
国によって変わる善悪と時代によって変わる善悪って、ほとんど同じな気がしますね。
日本ではまだまだ無意識の差別が多くて海外の価値観が数年後に日本にやっと浸透するみたいな流れを感じます。
差別と善悪はまたとても関係が深く、善悪の前に差別や偏見があると言っても過言ではありません。
その話はまた今度。
ってことで今日はおしまい!
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哲学コロキアルです。
妹と普段から、こんな感じの話をよくしているのでその延長線上で録音しました。最初は、私がしっかり説明しようと思ったんだけど、妹に「難しくてわからん!」って言われたのでしょぼんとしてます。
二人で楽しく話してるだけのポットキャストですが、長い人生の暇つぶしに聞いてみてください!