クルクリ世界遺産note 先カンブリア時代
さて。本日は本格始動最初の扉。
我が故郷の惑星『地球』の歴史を紐解く扉を開けてみようと思う。
今甦る太古の惑星を巡る旅にいざ出発!
約138億年前
小さな点から宇宙は始まった。光より速いスピードと想像を絶するエネルギーによる膨張が38万年続いて、小さな点はついに銀河が1兆個入る大きさに成長した。
…と言われましても、スケール大き過ぎて想像できん!
宇宙地図を検索すると色々出てくるが、地球どころか、太陽系、はたまた天の川銀河さえ、老眼鏡をもってしても見えません。
約46億年前
この頃には太陽系が誕生、原始惑星地球も産声をあげる。
そんな時、火星サイズの天体『ティア』が衝突し、地球とティアの破片から月が誕生。以来、月は地球を回る軌道上にとどまる。
はい。ここからインスパイアされて書いたのがコチラ↓↓↓
(ちゃっかり宣伝)
月の一途な恋の物語となっております。
創作大賞2024応募作品『月の記憶』
さて、この初期の地球は大変荒ぶっておりました。
火山が噴き上げ、マグマオーシャンに覆い尽くされた地表。放射線が撒き散らされ、隕石の雨が降る世界。
この時代をギリシャ神話の冥界の神ハデスに因んで『冥王代』と呼ぶそうです。
なんだかよりイメージが湧いてきますねぇ。
約36億年前
巨大隕石が降り注ぐ後期重爆撃期が明けて、地球上に大陸が形成され始めたころ。
この地球最古の地質学的記録の残された地質構造が、世界遺産にも登録されていますね。
バーバートン・マコンジュワ山脈
2019年にその一部から『地球外有機物』が発見されたというのは、公式テキストにもキーワードとして挙げられている。
はて?地球外有機物?
クルクリ的に『地球外生命体』だと色々妄想が膨らむところだが。
つまりどういうことなのか?と色々調べたが、明確な答えには辿り着けず。「地球外有機物=隕石の成分」と理解することにした。
生命の源である水や生命の起源については、定義や論説も様々で理解が追いつかない。時を先に進めてしまいましょう。
約30億年前
いよいよ太陽光をエネルギー源とする光合成細菌が活躍した時代。
中でも約28億年前に登場したシアノバクテリアはカリスマ的存在。
シアノちゃんの光合成の革新的な点は、老廃物として酸素を出すこと。おかげで、それまで地球上の大気の1%にも満たなかった酸素が20%にまで増えたのだ。
この事が後の地球生命史に大きな変化をもたらすのは言うまでもない。
ちなみにシアノちゃんの生長や代謝によって、泥粒や堆積物が固着してドーム構造の化石が形成される。これがストロマトライトで、現在もその姿を見られる場所が世界遺産に登録されている。
シャーク湾
通常の海水の約2倍の塩分濃度をもつハメリン・プールには天敵がない。そうした環境下で活動しているストロマトライトは3000年物の「生きた化石」なのだ。
「ねぇねぇおじいちゃん。昔話を聞かせてよ。」と語りかけたくなる。
当時は銀河同士が頻繁に衝突した時代だったようで。
そこで生まれた惑星があちこちで超新星爆発を起こした影響により、『全球凍結』が繰り返された。
季節の変わり目など、暑さと寒さのビッグウェーブによりダウンしがちなクルクリ的には辛い環境ですね。
約20億年前
メタンで黄色く濁った大気が浄化され『青い惑星』が誕生した頃。
それまでの地球は、今誰もが地球と思い描く姿とは程遠いものだったようだ。
大気は黄色く澱み、海は酸化鉄によって真っ赤に染まる。怖すぎるっ!月は今よりもずっと近いメガフルムーンで、その潮汐力によって真っ赤な海が大きくうねる。だから怖すぎるっ!!1日は今よりも短い19時間ほどで、地球はビュンビュン自転しちゃってたわけです。
まだまだ生命体にとっては過酷な世界ですね。
そんな地球にまた大きな試練が。
直径約10kmもの小惑星が秒速約20kmで衝突したのだ。その衝撃は地下25kmにも達し、マントル物質が撒き散られた。これにより巨大な金鉱脈ができたそうだ。
世界最古、最大、最深の隕石痕として世界遺産に登録されている。
フレーデフォート・ドーム
衝突当時は直径300㌔であったと言われるクレーター。地震の規模はマグニチュード14とも言われ、マグニチュード7の1000万倍の破壊力という。
何より興味をそそられるのが、その位置。地図を広げてみて欲しい。
「人類のゆりかご」といわれ、アウストラロピテクスの骨が発見された場所が、隕石落下地点の目と鼻の先である。
もう、コレ完全にいらっしゃいましたよね?宙から隕石に乗って、いらっしゃいましたよね?
隕石の名残りか、現地では磁石が効かない場所もあるとか、ないとか。これは壮大なSF大作の予感であります。
さてさて。この頃の地層が地表に露出している場所がこちら。
グランドキャニオン国立公園
古くは先カンブリア時代から2億年前のペルム紀までの地層が重なる。
カナイマ国立公園
約17億年前の地層が現存している巨大な台地。
約10億年前
約18億年〜8億年前までを「退屈な10億年」と呼ぶらしい。
極度の酸欠と飢餓状態で生命の進化が緩慢だった時期。その原因がプレートの活動にあったという説は興味深い。
でも、この後訪れる生命躍動の時を思えば嵐の前の静けさ。なのかな?
約6億年前
この頃、地殻変動や造山活動が活発になり、個性豊かな地形が各地に顔を出す。
ウルル、カタ・ジュタ国立公園
海底から地表へと隆起し、永い時間の浸食と風化によって現在の形になった砂岩の一枚岩。世界で2番目の大きさを誇る。ちなみに世界最大の一枚岩はオーストラリアのマウント・オーガスタスで、その大きさはなんとウルルの2.5倍!!!
グロス・モーン国立公園
地球内部のマントルが地表に露出して、永い時間をかけてテーブルランドを形成した。マントルは金属を多く含むので、地衣類しか育たない不毛の大地。
こうした変化に富んだ地形もまた、この惑星が起こした奇跡のひとつと言えるだろう。数多の生命を育み、やがて生まれる人類の神聖な場所として崇められる奇跡の惑星。
と言うわけで、40億年を一気に駆け抜けた感じ。いや、なかなかの旅でした。
太古の地球の物語は石に刻まれているという。
自分の足元に広がるのが、46億年もの時を生きてきた地球という惑星なのだと思うと、ガラリと世界が変わって見えるものだ。
続編など世界遺産noteシリーズはこちらのマガジンに入れてます。
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