クルクリ世界遺産note宇宙人
以前、道をテーマにした扉からシルクロードを旅したことがありました。
武帝の命により大月氏を目指した張騫さんの旅は、今から約2000年前のこと。
そこからさらに1000年遡った紀元前11世紀ごろ、四川省の山奥に謎に包まれた文明がありましたとさ。今回のクルクリの旅先案内人をしてくれた番組はコチラ↓↓↓
三星堆
ビジュアル的にもかなり目を引くこの古代文明。いつごろ、誰が、どんな暮らしをしたのか。どうして忽然と消えてしまったのか。謎だらけの三星堆遺跡は、宇宙人の匂いがプンプンしてきますよ!
さて、四川省といえば?
そうパンダ!!
▶︎四川省のジャイアントパンダ保護区群
絶滅危惧種であるジャイアントパンダの3割(約500頭)がこの保護区内に生息。ある日森の中で出会う確率は高そうですね。パンダは食肉目ですが草食適応したそうなので、食われることは…ないのかな?
クルクリ家大人気の笑劇絵本もパンダ。
あ。脱線。戻ります。
四川盆地は長江上流域で四方を山脈や高原に囲まれた、中国四大盆地(タリム、シュンガル、ツァイダム)の一つ。
2019年中国国家プロジェクトによって、この四川省三星村の遺跡から紀元前11世紀頃に埋められたとされる青銅器が多数発掘された。
特筆すべきはその大きさと異形ぶり。
びっくりした亀仙人みたいになっていますが、これは千里眼と順風耳をもつと言われる太陽神を表したのではないか説。
こ、これは、遥か彼方からいらした生命体を思わせるビジュアル。左右対称感といい、紀元前11世紀の匠の技恐るべし。
ダイナミックな前の2つと違い、繊細で緻密な作品。古来から今に神話を伝えている。
紀元前20世紀以降、生活の痕跡が残る城壁に囲まれた都市遺跡。紀元前11世紀になり、青銅器は破壊され埋蔵坑に放り込まれ、それを覆い隠すように象牙が撒かれて都市は放棄された。
その理由はまだ明らかになっていない。忽然と現れ、忽然と消えた文明。これは妄想が膨らみますね〜。
しかし、発掘調査から分かったことは、三星堆文化がユーラシアの様々な文化が融合したものであるということ。
東から太陽信仰。
北からは青銅技術。三星堆文明と同時期に中原で栄えた殷から伝播したと考えられています。
▶︎殷墟
殷王朝最後の都。多くの青銅器や甲骨文字にまつわる遺物が多数出土している。特に武丁の妻のひとり婦好の墓は盗掘を免れた貴重な遺跡のひとつ。
占卜に長け、武人としても活躍した婦好にとても惹かれ、駆け出しnoterだった頃創作の題材にしたことも。いつかしっかり描き直したい。
さて。この殷の青銅器が容器であったのに対し、三星堆遺跡のものは偶像だった。これも大きな特徴。
偶像は西方文明の特徴で、アナトリアやメソポタミアの文化が西から到来してきた可能性を示している。
ちなみに写真右の青銅大立人(高さ2.6m)が着用してるのはシルク(蜀錦)の衣らしい。当時の主な交易品で、インドから金、トルコ石、タカラガイなどをもたらしたことも分かってきた。
閉ざされた山奥の地という固定観念を覆す、ユーラシアの様々な文化の融合を示す三星堆文明。
残念ながら宇宙人ではなかった!
だが、この激アツな遺跡が世界遺産となる日は近いかもしれない。
→つづく(多分)
参考資料