クルクリ世界遺産note ゴンドワナ
さて、いよいよ訪れる生命の大爆発と進化の歴史を紐解く前に、寄り道したい『扉』がある。それが『ゴンドワナ』の扉。
約6億年前〜
この頃、南半球から赤道にかけてドドーンと1つの超大陸『ゴンドワナ』が寝そべっておりました。
大陸は分裂と集合を繰り返しながら移動し続けている。その過程で、パンゲア大陸とか、ローレシア大陸とか名称が色々あるらしい。
ちなみにムー大陸というのは、残念ながら科学的証拠を持たない伝説上の大陸。しかし、だからこそ空想が無限に広がってしまうもの。その妄想旅行はまた別の機会に楽しむことにしよう。
さて、数億年かけて大陸はようやく現在の見慣れた形に至る。現在は大陸の分裂期と言えるが、数億年先の未来には、また新たな超大陸が誕生するのだろうということは、過去を知れば自ずと想像できる。
そんな超大陸時代の動植物相を現在に伝える太古の森が存在する。
オーストラリアのゴンドワナ雨林
ゴンドワナ大陸時代の被子植物ナンキョクブナが生い茂る森。
タスマニア原生地帯
かつては同じゴンドワナ大陸で、オーストラリアとも陸続きだったことを示す動植物相が見られる。
クイーンズランドの熱帯湿潤地域
ゴンドワナ時代から続く熱帯雨林としては最大面積を誇る。太古のシダや原始的な有袋類などが現存する。
ゴンドワナというと、大きく2つに分けられると認識している。
①約6億年前の超大陸ゴンドワナ
②約2億年前に超大陸パンゲアが南北に分裂してできた、北のローレシア、南のゴンドワナ
おそらく、この太古の森はパンゲア大陸分裂後のゴンドワナを示すのではないかと思うが、現存する世界最古のシダ類は4億年前のものと聞くとそれもまた悩む。
いわゆるカンブリア大爆発から恐竜の絶滅までの約5億年間、地球上生命体は5回の大量絶滅を経験する訳だけれども、この太古の森がそうした絶体絶命のピンチを生き残ってきたということは事実だろう。
彼らと言葉を交わすことができたなら、どんな物語を語ってくれるのだろう。
そんな奇跡の太古の森からインスパイアされて描いたのがこちらの作品。未完の創作『冥界ホテル』の中から抜粋しました。
ということで、本日は太古の森を彷徨う旅でした。
参考文献