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世界遺産note 太古の森

クルクリ世界遺産noteにご来場ありがとうございます。
世界遺産という『扉』から旅に出る。クルクリ的学びと、壮大な妄想時空旅行の記録です。まだまだ未熟な学びですので、学術的な正確さについては寛大な心でご容赦ください。

はじめに

創作『ローレルリース』の題材となったのは約6500万年前の環境をとどめた太古の森でした。

モロッコから100km〜500km離れた西の洋上に浮かぶ7つの火山島。スペイン領カナリア諸島である。

ここには2つの自然遺産と2つの文化遺産が存在しますが、今回は自然遺産を紹介します。

クルクリ『カナリア諸島自然遺産』

▶︎ガラホナイ国立公園(スペイン):1986年 (ⅶ)(ⅸ)

中心に標高1487mのガラホナイ山がそびえる直径約22kmのラ・ゴメラ島。この小さな島は標高1000mを境に2つの顔を持つ。荒涼とした岩だらけの乾燥した低地と、太古の森を育む湿潤な高地。

先にも述べた通り、カナリア諸島は火山島。海岸線に続く断崖には、柱状節理で形成された『ロス・オルガノス(パイプオルガン)』が見られるし、山の上部には浸食された溶岩ドームが点在している。これらは火山活動が生み出した景観である。

一方、標高1000m以上の太古の森は、貿易風によって守られてきた。一年中吹く北西からの湿った風が海上の雲を島に運び、森に豊かな水を与えるのです。

クルクリ『ラ・ゴメラ島】

一面を覆う苔が天然の貯水タンクとなり、霧から取り込んだ水滴はやがて小川をつくり低地へと流れ落ちる。途絶えることのないこの水が、乾燥した麓の人々の暮らしを支えている。バナナの段々畑も森の恩恵による景観のひとつである。

雲と霧によって6500万年前から環境を保ち続ける太古の森。しかし、森に豊かな水をもたらす雲は、一方で太陽の光を奪う。わずかな光を求めて、よじるように枝を伸ばすゲッケイジュは500万年前と同じ種である。

ビニャティゴはこの島の固有種。薄暗い森を生き抜くため、1つの根元に幹と多くの若木を持ち、古い幹が朽ちたらそれを補うように若木が幹へと成長するシステム。樹齢1000年ともいわれる巨木もある。

創作『ローレルリース』ではガラとホナイの待ち合わせ場所として登場させちゃいました。ちなみに山名の由来となった伝説は悲劇ですが、物語の中では悲しい結末は闇の中ならぬ霧の中。

ラ・ゴメラ島のガラ姫とテネリフェ島のホナイ王子。恋に落ちた2人は婚約するが、テイデ山の噴火を凶兆と見た両家によって破棄されてしまう。ホナイ王子は海を泳いで渡り、ガラと共に山の奥へと逃げる。が、追手が迫るとゲッケイジュの枝の両端を研ぎ、その両端を互いの胸に当て抱きしめ合って命を絶った。

ガラホナイ伝説概要

さて。今回はここまで。

よろしければ、世界遺産『ガラホナイ国立公園』からインスパイアされた創作作品もご覧ください。

これまでの作品集まとめ。

参考文献


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