血が騒いだ。
血が騒いだ。この表現で合ってるのかな。
自分の居場所を必死に探してる人たちに出会った話。
アルメニアを好きになって、首都のエレバンだけじゃなくて他の街も行ってみようって思って第二の都市と言われるギュムリに行ってみた。午前中、1人で街ブラした時に自然に囲まれた公園にたどり着いて、景色綺麗だなーって思っていっぱい写真を撮ってた。わ、テント張ってキャンプしてる人いる!ピクニック日和だしな〜!とか呑気に思ってた。あまりにも平和な世界で生きてきたからさ。
夕方、ホステルが一緒だったドイツの子とイランの子に誘われて食べ物探しに出かけた。スーパーでパンとかチーズとか買った後、イランの子が、友達がたくさんいる景色が綺麗な公園があるからそこで食べよう!って言ったから着いて行くことにした。ら、まさかの午前中に私が見てたテントに到着した。
出身はイラン、アルメニアの人が多かった、かな。出身を聞いた時にはまだ状況を理解できてなかった、けどだんだん、彼女たちは政府とか法律の話を始めた。この国なら住めるとか、ここの国は知り合いがいるからなんとかなるかもとか。この人たち、自分の住む場所がないからここにテント立ててみんなで暮らしてるのか、って察した。なんか初めての感情になった。血が騒ぐというか、鼓動が聞こえた。
ずっと机上で、移民だとか難民だとか、違法で入国してる人がいるとか学んできた。大学でも実際去年こんな勉強してた。質問していいのかわかんなくて何も彼女たちのこと聞けなかったから全部を知れたわけじゃない。けどこの人たちは今後どこでどうやって生きていくかの未来は見えてなくて、不安な心持ちで過ごしてることはわかった。多分、私が学校で学んでた人たちに出会えたんだと思う。
この現実を目の当たりにして、正直どんな気持ちになっていいかわからない。
誘ってくれたイランの子は、前ヒッチハイクした時にトルコ出身?って言われて、そのままトルコ人だって嘘をつき続けてしまった、って悔やんでた。自分の出身国を誇りに思えない人の現実も知った。正直、日本人って言ったらどこの国でも笑顔で優しく接してくれる。ただ生まれた国が違うだけでなんでこんなに違いが出てしまうんだろ。
今日誘ってもらえてよかった。たった数時間の中で起きた話。でもこの経験は一生忘れないと思う。一旦心の底にしまっておきます。
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