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【通訳案内士・地理】鉄板対策〜タイパ最強の勉強法〜
2024年8月、通訳案内士という通訳ガイドの資格を受けました。
マイナーですが、合格率10パーセントほどの国家資格です。
今回受験したのは一次試験の筆記試験。昔ながらの四択マークシート問題です。(試験結果はまだですが、自己採点では突破できたかと、、)
一次試験は5科目あります(外国語、歴史、地理、一般常識、実務)。全科目合格となれば、二次試験の外国語口述試験に進むことができます。
今回は、通訳案内士試験の受験を通じて得た「試験突破の鉄則」をご紹介いたします。
通訳案内士試験をはじめ、「マークシート4択式」の資格試験に臨む皆さんにも、参考になると思います。
アウトプットが全て
アウトプットが10割。
いきなり偉そうなことを言いますが、私は今回の試験で、お恥ずかしながらお受験4回目…
今に至るまで、自分を過信し、毎回試験をナメていました。自分の勉強方法を見直すには至りませんでした。
今まで過去3回は、まずテキストを読み、知らない知識を覚えていくという有りがちで、オーソドックスな勉強法。
受からなくても、「勉強が足りなかった」と安易にインプット量の問題と整理して、結局同じ勉強法を繰り返す。
そりゃ、何回も落ちますよ。「落ちるべくして落ちる勉強法」をただ繰り返していただけですから。
そこで、ようやく思い至ります。勉強法を改めようと。
インプット勉強法とアウトプット勉強法
従来の勉強法は、インプット中心の勉強法です。日本人なら誰もが慣れ親しんでる学校の勉強方式です。
まず、テキストを読んで理解する。その上で復習問題を何問か解き、次に進んでいく。
テキストを繰り返し読むことが中心となる勉強法です。
テキストを読んでいると、それだけで勉強している気分は味わえます。ただ、実際は膨大な時間を費やしてテキストの字面をなぞっているだけの自己満足。
実際に、ある事象が問題として問われた時に、頭の中から正答を導き出せるようになった訳ではありません。
一方、「アウトプット勉強法」とは、テキストの類をまったく読みません。いきなり問題を解いていきます。
当然わからない、知らない知識が大半です。
分からない問題は、反射的に回答できるようになるまで、繰り返し毎日解き続けます。
具体的には、一問一答の形で、脳の中から答えをアウトプットします(答えを捻り出します)。
なぜ一問一答が良いかと言うと、実際の試験がマークシート四択式の選択問題だからです。結局は、「特定のフレーズを回答とセットで覚える勝負」です。
だから、テキストを繰り返し読んで理解を深めていくよりも、実際の問題から特定の単語を導き出す訓練をひたすら積んだ方が効率的です。
真に理解が深まる正しい勉強法が、インプット式かアウトプット式なのかは知りません。
でも、マークシート四択試験を突破するという点においては、アウトプット勉強法が圧倒的に優れています。
『一問一答』を作る
ただ、困ったことに全国通訳案内士試験は、かなりマイナーなこともあり、試験対策本が充実していません。
おあつらえ向きな、『通訳案内士地理一問一答集』が存在しません。
そこで、アウトプット学習も兼ねて、自分で一問一答を作ることにしました。キュレーション作業もまた勉強になりますからね。
そして、作った「一問一答」がこれです。
通訳案内士の地理を受ける方は、時短にもなるので参考にしてみてください。
試験勉強の実際
アウトプット学習に専念しようと決め、テキストを繰り返し読むことは捨てました。
また、『旅に出たくなる地図 日本』を見ることも、今回は一切やめました。通訳案内士の地理対策に人気のある参考書です。
出題される都市や温泉地や観光地の位置関係を掴む上では有効で、眺めていても楽しいのですが、結局はインプット作業(受け身)だからです。
暇つぶしに雑誌を眺めるのと大差ありません。
過去問や参考書の問題から、自分で一問一答を作り、ひたすら繰り返し解く。
一問一答の形に落とすものは、知らない地名・観光地、あやふやな単語だけです。
こうして、自分の弱い部分に特化して強化していきます。
一問一答を解くことは、スマホ1つあれば、どこでもできます。旅行先でもできます。テキストやノートを広げる必要もありません。歩きながらでもできます。
私は、通勤するついでに、歩きながら一問一答を解きました。
8月の試験前には、家族で沖縄旅行もしました。旅行中も、飛行機や移動時間や待ち時間などの隙間時間に、スマホ片手に「一問一答」を繰り返します。
こんな勉強の仕方ができるのも、一問一答アウトプット勉強法ならではです。
マニアックも全部覚える
通訳案内士の試験は、悪問・奇問が多いことで有明です。
例えば、こんな問題が出ます。
<2-問2>
山形市にある商店街の「 ( b )御殿堰」は、歴史的景観を活用したリノベーションもなされ、賑わいのある空間を演出する。
<選択肢>
①一番町 ②大通 ③七間町 ④広小路
七間町御殿堰関係の方には申し訳ないですが、超マイナーです。
試験後のコメントは「奇問過ぎ」、「訪日外国人にニーズない」、「東京、京都などのウェイト高めるべき」と言った批判が並びます。
私も落ちる度に、そう思っていました。「クソ問多過ぎ!」
とは言え、今までの努力と費やした時間を損切りできず、結局また翌年挑戦してしまうのです。
であれば、考え方を改めて、「あるべき論」から卒業しなければなりません。
どれだけ批判が寄せられようと、毎年のように難問奇問が出題され続けています。
だとすれば、難問奇問はバグじゃない。難問奇問にも、出題者にとって意味があることなんです。
どんな意味かと言うと、得点調整です。オーソドックスな問題に、不正解が前提の難問奇問を織り交ぜて、難易度(合格率)を調整しています。
一次試験で一定合格者を絞らないと、二次試験の口述試験に対応できなくなってしまいます。
受験者に対しては、こう言えます。難問奇問を全外ししたくらいで、合格基準点に届かないレベルでは、そもそも不合格。
難問奇問を全部外しても合格水準に届くようなレベルまで習熟できて、初めて受かることが出来ます。
つまり、難問奇問も全部当ててやるくらいの意気込みで臨む。マニアックで、一見「外国人観光客のニーズ絶対ない!」と思える知識もおさえておく。
このマインドで準備をしないと受かりません。そういう設計だからです。
偉そうにかく言う私も、この悟りに至るまでに3回落ちていますので大目にみて下さい...
そして、一問一答を作る際には、マニアックな設問も省かずに加えました。
難問奇問に正答するためではなく、そのくらいのマインドで自分にとっての「未知」を拾っていかないと、合格水準まで習熟できないからです。
まとめ
論述ではなく、単に知識をマークシート4択で問う試験は、テキストの通読不要。一問一答が最も効果的な勉強法です。
4回の受験を経て確信しました。
一問一答をベースに知識を積み上げつつ、地図やWikipediaで時折り調べ、記憶を深めていくのが勝ち筋です。
最短距離で効率よく、参考にしてみてください。