一粒の種から作る畑
摘芯と整枝
梅雨に入るとトマトがぐんと大きくなります。液肥の消費も最大になり、株によっては一日に1ℓぐらい消費するはずです。
ここで実を充実させるために重要なのが、摘芯と整枝です。
前回脇芽かきは急がないようにと記述しました。
その理由は、水耕の場合株が間延びしがちになるからです。栄養分が土耕に比べ充実するせいか、成長のほうに栄養が行きがちになり、背が高いのになかなか実らない、という現象が起こります。
それを回避するために、大体3段目の花芽が見えるころまで、わざと脇芽を欠かないでおきます。1段目の果房が着果したら、いよいよ実を充実させるために脇芽を欠いていきます。
欠き方にはちょっとコツがあります。
第一果房の下の脇芽は伸ばすこと
第三果房の上の葉一枚を残し、摘芯すること
残りの脇芽は葉一枚を残し欠くこと
これを守ってください。
実は根から近いほど充実します。
ちょっと考えればわかると思いますが、上になればなるほど、吸い上げる力が必要となります。水耕の場合は根が限られますので、通常の栽培より上に吸い上げる力が弱くなります。
なので上には欲張らず、下の方で実の充実を図ります。このバランスがちょうどいいのが、ミニですと3段目、大玉だと2段目までになります。
さらに葉をある程度残すことによって、光合成を促します。
主軸に実っているときは脇芽や残した葉っぱが光合成で養分を作り、主軸が終わるころになると今度は脇芽に実った実が主軸の葉で作られた栄養で大きくなります。
1本残す脇芽も同様に、1段目の果房が実ってから3段目を摘心します。
この方法だと一果房にミニで10~20個実ります。
一株の収穫としては50~80個になりますので、量としては十分ではないでしょうか?
摘芯したら必要に応じて、支えるひもを増やしていきます。
来月中旬にはうれしい収穫が待っています。