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『ハンナ・アーレント』(矢野久美子著) の衝撃… を詠む

 数年前に読んで衝撃を受けた人の名を、最近noteの投稿記事で読み再認識しました。
 アーレントは厳しい人生を送りますが、常に真っ直ぐな恋と行動の人であり、そのことに救われる思いです。
 どんな現実であっても それに対抗し 決然と「間違っている」と言い続け求めることの大切さ、それのみが自分を守り、人間性を守る最後の砦となると、主張されています。
 自分の行動について それが持つ意味を考え続けるしかないのでしょう。
『小休止(ためらいと模索)を短縮してはならない』
『人間の尊厳とは 誰であるかということ。誰でもない不用の塊にしてしまうことは 現代でも常に起こり得る。考えなくなった時に起こる』と、アーレント。
 読んでいると、アーレントは生きているかのようです。彼女の身ぶりや口ぶりが感じられる著者の筆致 その細部に慰められます。
 著者は言います。読むことで その人の背後の物語と親しくなれる、死者と話すことができる、と。
 
【短歌】 
   言うことも言わないことも身を傷み
         尊厳という克己厳しき

   誰と問い誰と答える愛あらば
    じんかん(人間)に生く人の尊き
  
 
  
      
    
     



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