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藍月なくる2nd LIVE「鏡像崇拝」 感想その他いろいろ part2


あいさつ

お久しぶりです、黒助です!リアルが忙しすぎて全然浮上できてませんでしたが、「いい加減なくちゃライブ記事完成させろ!」な状況なのでこちらを大至急執筆しているところです。(9/26時点)さて、開催からだいぶ経ったライブ感想記事に長い挨拶文なんて需要ないでしょうから早速本題と移りましょう!
また、前回の記事を読んでいない方向けに最初に貼っておきます。必要ならご参照ください。(らぷりゲストパートまではそちらに書いているため、こちらでは省略しています。)


楽曲パート紹介

11  彼の悪魔は愛を嘯く(Instrumental)

らぷりパートが無事に終わり、再び物語はなくちゃ中心の世界へ…。鏡像崇拝も大概ゴシック調で不気味でしたが、こちらもボーカルレスながら落ち着かない内容で本作がバッドエンドだと再認識させられる…!
収録アルバム:Mirroring Mirage

12 ヘヴンリィ

再始動しました、なくちゃソロパート!その第2幕1発目の大役はコイツ!
ダンス表現では「敗退のカルテを破れ」の部分で蹴り飛ばしモーションをしていたり、声出しパートもあったりで皆で盛り上がれる楽しい一曲でした!
(なお、「天国行きのエレベーターは いつだって定員オーバー」など世界観は相変わらずの模様)
収録アルバム:Nacollection4

13 Fragile Utopia

ライブを観た後ではセトリ内の曲の個人的Tierランクが上昇するのが定石ですが、私にとって今回1番評価を上げたのがコレ!
ライブ前の個人的な評価は「よくある藍月なくるらしいディストピア曲の1つ」でしたが、ライブ会場という否が応でも曲の深層部分を観測させられる環境で1度聴かされると復讐などのおぞましい一面がはっきり流れてきて恐怖でした…!

そして、ライブでもバックでMVが流れていたわけですが、なーんかYouTubeにあるものよりピストグラム人間や一部の歌詞のノイズが薄く明瞭になっているように感じたのは単に画面(というかスクリーン)がデカいからなのか、それとも…?
収録アルバム:ミシュメリア

14 唾と蜜

お次はビターで官能的なこの曲!
元からどろりとした粘着質な空気感が特徴的な曲ですが、その様相を完璧に表現しきるダンサー陣のレベルがえぐい!なくちゃ本人のパフォーマンスともども比較的スローテンポながら休息の暇を与えずライブの世界観から逃がさない名演技の1つでしった!
収録アルバム:Counterfeit

15 ねぇ、ダーリン?

現代風刺チックなメンタルへの負担がデカい曲続きでしたが、お次はまさかのGREEからの刺客!もう片割れであるMake senseの方はたむファンミでの初陣だったのでこっちもその流れを汲むかと思ってましたが、普通にライブで飛んできました。
思いっきりメンタル病んでるザ・ヤンデレ曲で、道連れなどさっきまでとはまた違ったなくちゃらしさに呑まれてました!
収録アルバム:約束のリンカネーション【藍月なくる盤】

16 オッドアイ・リリィ

待ってました、みんな大好きオッドアイ・リリィ!会場内は案の定、赤と青のペンライト二刀流が続出!巨大テディベアと戯れるなくちゃ可愛い。しかし、最期は花が散ってしまうなど鏡像崇拝らしさも健在です。

考察で語るのもおかしいのでここで正直に打ち上げますが、正直私はなくちゃ曲の詳細な世界観や価値基準は把握しきれておらず、そういった部分はサウンドのフィーリング頼りで勝手に解釈しています。(正確には、十全に理解・共感するのを心の何処かで恐れてしまっているのかも知れませんが…)
じゃあこの曲に関してはどんな印象かといいますと、人形なのか精神的にヤバい人なのかは不明な主観キャラが「あなた」の大事な人になろうと色々な努力をするも夢叶わず、いっそのこと土に還って花に生まれ変わりたいという願望を持っている、といった具合です。

…あれ、そう考えると花が散る演出って相当容赦ない終わらせ方?
収録アルバム:ミシュメリア

17 Lucid Hallucination

そして、ミシュメリアによる怒涛の連撃は続きます。…ここにきて急に平和(当社比)になった?
今までの曲に比べて歌詞の中身は相変わらずだが一気におとなしい感じになり、後半もいいところのこの曲になってやっと真の意味で一息つけました。
しかし、これすらもなくちゃの仕掛けた誘いの隙だとは会場内では夢にも思いませんでしたよ...。
収録アルバム:ミシュメリア

18 ガラスアゲハ

ここで再びのMCパート。議題は「蝶に生まれ変わったら生前好きだった人に捕まって飾られたいか、それとも一目だけ見て飛び去りたいか?」と唐突に永遠か自由の2択を迫られました。もちろん、平時でも普通に迷いそうなこの質問に鏡像崇拝の世界観に半ば洗脳されていると言ってもいい状態の私がまともな回答など出せるわけなく、中途半端に手を挙げかけたところで理性と本能が対立してどっちとも回答できませんでした…。ちなみに、この問いかけに対してのなくちゃの反応は「皆さん普通の感性をお持ちのようで」。普通に怖いし、そもそもリリイベの時の生まれ変わり希望と噛み合っていないしで後で振り返ると違和感を覚える内容でした。

もちろん、こんなMCやったあとの楽曲パートはガラスアゲハ一択で、相変わらずの不思議な雰囲気。しかし、やはり普段とは世界観が変わっているからか、なんとなく自分が何かに囚われているような感覚に陥ってました。
収録アルバム:Nacollection!! 2

19 mirror

今回のライブテーマは鏡モチーフ、まずこの曲は来ますよね!と、恐らくあの場の全員が思ったでしょう!
上手く言葉に出来なくて申し訳ないですが、現代に生きる人なら誰もが1度は抱えた経験があるであろう羨望や苦悩が鏡を介して表現しているような印象で、果たしてそれは誰が抱えているものか…。
収録アルバム:Transpain

20 Monodrate

またしても人間臭さを感じられる苦悩が描かれてそうな曲!(元からなくちゃ曲はそういう毛色のものが他アーティストより非常に多い気もしますが…)
個人的にどんな感じかイマイチ理解できていない曲ではありますが、強い苦悩と葛藤にもがいているように見えました。

そして、この曲で一旦区切りとなり、アンコール枠へ…。
収録アルバム:Nacollection4

21 テアトル・エンドロール 鏡像崇拝 ver.

MC曰く、なくちゃの当時の心境が近年作詞したものより結構ダイレクトに描かれているフレーズとのこと。(ライブで出てきたのはなこれ2のものではなく、サウンド面にアレンジが加えられているようですが…)

エンドロールと名前にあるだけに、今回のライブイベントの終幕にこれ以上の曲はないでしょう!「綺麗な台詞だけ演じても 貴女の胸の奥 響かないでしょう?」といったフレーズや操り人形なんてワードが飛び交う、そんな心象風景を素で持ってるなくちゃに私たちは惹かれてるんだなと再認識させられました!
収録アルバム:Mirroring Mirage

22 空の玉座 (Instrumental)

さあ、ライブという物語もエンドロールを迎え、祈りのポーズでの記念撮影も終え、最期に「私を楽園から追放しないでください」と残してなくちゃは舞台を去っていきました…。

そして、大人しく落ち着けるメロディながら不吉さ、不気味さを感じさせるサウンドが流れ始め、舞台には座る人を失った空っぽの玉座だけが残る…。
…と、非常に意味深なシンボルを残して今回のなくちゃの物語はその役目を終えました。
収録アルバム:Mirroring Mirage

感想

今回のワンマンを観てきた感想と致しましては、単刀直入に言うと「集団認知に干渉してくるストーリー性を有するコンセプトで、良くも悪くも音楽ライブの範疇を逸脱しているが非常に満足」です。

La prièreの身内ネタとしてたむ、なゆたさんの両名を呼び出したのは人によって賛否は分かれるでしょうが、この点に関しては個人的にライブイベントの鉄板ネタの範疇だと思います。

楽曲面、演出面、パフォーマンス面でも非常に高水準で文句らしい文句もありませんが、唯一不満を垂れることができる要素は「アプルフィリアの秘め事を生で聴かせろー!」、この一点です。

鏡像崇拝とは結局何だったのか?

さて、ライブの感想も済んだことですし、ここからはあの時間の考察をしていきます。
まず、「あの場にいた藍月なくるは私たちが知っているなくちゃで合っているのか?」という疑問を解消しなければならないのですが、結論から言ってしまうと「あの場にいた藍月なくるは私たちが知っているなくちゃとは違う存在」です。

「いや、藍月なくる(質量)がライブやってんだからなくちゃで間違いないだろ!」と思ったそこのあなた、よーく考えてみてください。私たちが普段なくちゃのコンテンツとして享受しているもの(CDやMVとか)は「藍月なくる(質量)が作曲者さん等様々な人やモノの助けを借りながら出力した藍月なくる(概念)」であり、ライブイベントは「コンテンツを世に放つ過程で分離した質量と概念が融合した状態で楽しめる場」です。そう考えると、先ほどの疑問は即座に回答を出せるほど単純でないことは分かるかと思います。
では、なぜ違うと断言できるのか?それは、「あのライブでの表現が藍月なくるという存在の内面、外面を一つに集約する方向性を持っていないから」です。そもそも鏡像をタイトルに入れて来場者特典も手鏡とし、挙句の果てには「好きに私を愛して、穢して自分を満たしていいんだよ」、「意味は自由に解釈してください」と言い出す始末で、観客全員に各々違う内面、外面を持つ藍月なくる(概念)を脳内自己補完させる形で植え付けようとしている、少なくとも私はそう確信しました。

そして、配信サービスのみだと片翼のディザイアがフルで使えず、CD音源では聖少女領域のカバーが収録されてないとセトリの完全な再現が困難になっており、あの場にいたもの全員のみが鏡像崇拝の”共犯者”だと示しているようにも感じました。

終わりに

ライブ公演の感想記事を執筆するのは今回が初めて&社会人1年目でいろいろ慣れず、恐らくなくちゃ2ndワンマン感想で最も遅い+見づらいになってしまっていると思いますが、ここまで読んでくださりありがとうございました!

…次回以降はもっと早く作れるようにします。

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