ポッドキャスト『ビッグファイブ心理学雑談 #17~20』愛知学院大学心理学部心理学科准教授 谷伊織 &Qaijff森彩乃(2023・Amazon Audible)
ビッグファイブの形成と進化論!!性格の変化と安定性。性格は変わるともいえるし、変わらないともいえる。
変化のパターン
1.平均値が上がるパターン
2.ランクが変わるパターン
外向性は大きく変わらない。が、活力・バイタリティは歳とともに衰える。
社交性は年とってもじわじわと上がる場合あり。
神経症傾向は歳とともに下がってくる。特に女性が顕著。どんどん気にならなくなっちゃう。
勤勉性は上がる。20~30代が顕著。責任。自立。
協調性も高くなる。40代くらいで急激にアップ。年代的に「合わせる」ことが求められるようになる。若い後輩、子ども。
開放性はちょっとずつ下がってく。
※ 協調性・勤勉性の伸び代は大きい。神経症傾向の下がり幅に関しては女性大・男性少。外向性・開放性の下がり幅はチョット。
「まるくなる」→ 協調性や神経症傾向が影響してるかも。人生の経験値も上がるし。
年とともに成熟してく。
が、相対レベルではあまりかわらない。
生得説 遺伝・生来的な素質によるという考え方 デカルト
経験説 環境における経験や学習できまるという考え方 ジョン・ロック
昔から「どっち!?」が議論されてきたが、どちらかというと経験説が優位だった。遺伝の研究は近代になってから。
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どっちもあるんだろーけど、どっちが強いのか?
「双子研究」
全く別の環境で育った双子のデータが重要だ!みたいな研究が行われる。
生まれてすぐにバラバラになった双子なのに似てた!というケースあり。
37歳の時に再会。
どっちも学校の成績悪かった。
どっちも工業系の仕事。職歴も似てる。
ふたりともシボレーに乗ってて、ふたりともヘビースモーカー。好きな銘柄はセイラム。自動車レース好き。野球大嫌い。
たまたま同じ時期にフロリダ旅行を思い立ち、たまたま同じ海辺で家族とすごしてた。
どっちも離婚歴あり。最初の妻の名前は「リンダ」で一致。二度目は「ベティ」。ふたりとも情熱的なロマンチストで、妻への愛のメッセージを家中に書きつけるところまでそっくりだった。
子どもには「ジェームズ・アレン」。理由はこの名前が好きだから。飼い犬の名前は「トイ」。
日曜大工が好きで、同じような作業場作ってて、隅にコーナーベンチおいてて、壁の道具も同じような並べ方。自宅の庭の木の周りには白い丸いベンチ。
※ 疲れた。もっとあります。
遺伝の影響もあなどれません。
この結果があまりにもすごかったので、本格的に研究が始まった。
当時は戦争の影響で生き別れの双子事例を集めやすかったという背景もあり。すると「一緒に育てられた双子の類似度」もわかってくる。