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「道中の気付き」
冒険者たちの旅は始まった。
100人にも及ぶ集団。
各々が独自の道を歩みだし、早一週間が経過した。
早々に力尽きる者や出遅れる者が
現れるものかと噂されていたが、
そこは覚悟を決めた猛者達。乗り越えていた。
「おい、これが噂の試練か?」
『何てことないじゃないか』
この時にはまだ気付いていない者も多かった。
多くの脱落者を生み出したこの試練。
多少の緩和はされたものの、一筋縄でいくはずもない。
(彼らはまだこの試練の"真の意味"に気付いていない…)
遥か先に立つ"仮面の男"は、
静かに冒険者を見守っていた。
全66階層にも及ぶステージ。
その最難関は45階を超えた辺りに訪れる。
「お、おい…これもしかして」
『あぁ…お前も気付いたか?』
8月10日(45階)
▽
8月18日(53階)
「き…九連休…だと?」
『そんな…旅行の予定が…』
「実家に…墓参りが…」
『パソコンに向き合う時間がある…のか?』
疲弊し、暑い日が続き、非日常が止まらない。
しかし…書く。
一日たりとも途切れてはならない。
「で…でも、もしもの時はつぶやきが…」
『お前、毎日しっかり書いてたじゃないか…』
「う…」
『それで…いいのか?』
「うわぁぁぁぁぁっ…!!」
助走期間の序盤戦。
徐々に蝕み始める中盤戦。
脱落を目の当たりにする終盤戦。
(そう、ライランは自分との戦い)
"仮面の男"は今日も屍を弔いながら完走者を待つ。
海
旅行
里帰り
花火大会
夏休み縛り
"ただ書く"
その時間の捻出が難しい。
ネタ切れ、疲労、モチベーション、ポリシー。
様々な強敵が待ち受ける夏が始まる…!
最後まで生き残るものは誰だ?
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"仮面の男"は今日も歩みを留めない。
ヤス(さ…そろそろ"つぶやく"かな…)
…って話があるんだよ( '༥' )ŧ‹”ŧ‹”
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