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【みんなで創る】クロサキナオの運営マガジン

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このマガジンは「楽しく、続ける」を趣旨として発信してます。まだnoteに慣れてない人は知り合いづくりと記事の共有を兼ねてぜひご参加してみてはいかがでしょう🌹 ※原則1日投稿記事…
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2020年4月の記事一覧

『最長片道切符の旅』を旅する day5 「あの人もいいことなしに終わるンかねえ」

【5日目】幌延ー倶知安 9月23日(水)幌延(ほろのべ)から留萌(るもい)まで旧羽幌線跡を長いバスで130km移動。留萌から深川、滝川、岩見沢、沼ノ端を経由して札幌へ。札幌から小樽を経て倶知安(くっちゃん)まで長い長い本日のルート。 【5日目】幌延ー倶知安  幌別 0630(バス)0928 留萌 0934(留萌本線)1027 深川 1104(函館本線)1139 滝川 1147(函館本線)1228 岩見沢 1253(室蘭本線)1411 沼ノ端 1414(千歳線)1529 札幌

ショートショート「結婚更新制度」

2XXX年 グロバール化が加速していく。それに伴い国は新しい法律を制定した。 結婚更新制度。 4年に一度、車の免許の更新の書き換えのように役所の行き、結婚を更新するかしないか、決めることができる。 この制度によって離婚率か高くなったが、離婚そのもののマイナスイメージが払拭された。 離婚するのは当たり前の価値観になっていった。 役所で働く、たかしは毎年何千人と結婚を更新する人としない人を見ている。 5回更新するのは稀で、20年結婚を続ける夫婦はあまりいない。 ど

お仕事と資格のお話し

☆仕事について  30歳前半まで通信メーカー関係で電子電話交換機のサービス修理部門→工事部門→メンテナンス部門 30歳後半〜電機メーカー関係で全国各地で電気土木工事の施工管理(予算管理、品質管理、安全管理、工程管理)を行う電気・通信のプロフェッショナルでした。 現場では官公庁の発注者と職人の調整役として現場代理人及び監理技術者業務を行いました。 50歳〜福祉職になって障がい者グループホームの訪問介護で介護福祉士を取得して、その後に障がい児デイサービス、高齢者施設に勤務し

やさいクエスト(第六回)

Ⅵ.第一章 希望をはこぶものたち(5) アナスタシアが無事と分かり、ジャガイモもようやく落ち着きを取り戻したようだ。いつにも増して気取った仕草でアナスタシアの前へと歩みを進め、ひざまずくジャガイモ。 「お久しゅうございます、アナスタシア様。先ほどの襲撃、お怪我はございませんでしたか」 「ええ。あなた方が駆けつけてくれたおかげで難を逃れられました。感謝いたします」  上流階級のオーラ全開で相対するジャガイモに、あくまで優美にしとやかに応えるアナスタシア。下々の者が持ちえない、確

やさいクエスト(第五回)

Ⅴ.第一章 希望をはこぶものたち(4) 荒野を真っ直ぐに南下してほどなく、目指す畑が見え始めた。しかし、徐々に近づいてくる光景の異様さに、キャベツとジャガイモは目を見張る。  きめ細やかな白茶色の地面と、丁寧に耕されて色味の増した畝、それに青々と育った苗の草色が美しい畑。だのにそこには既に派手派手しい赤や黄色のパプリカ兵たちがひしめき、この地は今まさに蹂躙されようとしていたのである。 「そこまでだパプリカども、オレたちが来たからには貴様らの好きにはさせん!!」  並々ならぬ気

やさいクエスト(第四回)

Ⅳ.第一章 希望をはこぶものたち(3)「さて準備も済んだことだ、目的地について話しておこう」  ジャガイモはそう言って、壁に掛かった地図を指差した。  広い部屋の大きな壁にはこれまた大きな地図が掛けられていた。幼少よりこの邸宅に遊びに来ていたキャベツにとっても馴染みのある大地図だ。地図の中心にはトーガン王の座する野菜千年王国王城が記され、その周辺に城下町があり、町のさらに外側には様々な地形の広がりや、点在する他の町や村なども見ることができる。 「我がジャガイモ家の有する諜報部

やさいクエスト(第三回)

Ⅲ.第一章 希望をはこぶものたち(2) と、控室に戻ろうとしたキャベツを、ジャガイモが小声で呼び止めた。王を目の前に緊張し、というわけでもなさそうだ。キャベツは彼の意図が汲めぬまま、ジャガイモと揃って頭を垂れた。 「この度の両者の戦い、まことに見事であった。特に勝者ジャガイモ、お主こそ次代の勇者となるにふさわしい。この闘技大会がどのような意味を持っておるかは、心得ておるな?」 「勿論でございます。国の武芸の頂点を極めしこのジャガイモ、必ずや世界に平和をとり戻してみせましょう」

やさいクエスト(第二回)

 Ⅱ.第一章 希望をはこぶものたち(1) 夢を見ていた。  何かが、そう『何か』が自分の手のなかで光り輝く夢。  それが何であるのか、どうして自分が持っているのか、そのあとどうなるのかも、わからない。ただ自分の持つ何かが、輝きを放つ。  このところ毎日のように見る夢を、今また見ていた。だんだんと強く大きくなっていく光で周りが満たされ、すべてが光に満たされたところで、いつも目が覚める。その時を見計らったかのように。  この夢の始まりも終わりも、いつも同じだった。 「おいキャベツ

やさいクエスト

Ⅰ.序章 種々の野菜が世界の覇権をかけて争いを繰り広げた戦乱の時代から、はや幾年月が過ぎた。  ときの実力者マクワウリにより天下統一がなされたのち、新たに建国された『野菜千年王国』。争いをやめ、あらゆる野菜の共存をかかげたこの国で、彼らは平和な暮らしを営んでいた。  しかし――その平和は一夜にしてもろくも崩れ去ったのである。 「きゃああああっ!」  草木も野菜も眠る丑三つ時。当代国王トーガンの居城に絹を裂くような悲鳴がこだました。 「何ごとじゃ!」  悲鳴はトーガン大王の愛