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2023年 オンコロによるVantage翻訳記事のまとめ

2023年6月以降このnoteは更新されません

2020年から始まったオンコロと弊社の提携によって、弊社Vantageの翻訳記事がオンコロより公開されるようになりました。

2020年と2021で合計37本、2022年は24本の翻訳記事を出して頂けました。どのような記事が翻訳されたかは以下のnoteにまとめてありますので、ご興味あれば目次だけでもご覧になって下さいませ。

今年2023年は、第62回本目から始まります。

(62)2023.01.13 2023年の切り札の予測が明らかに

バイオテクノロジーが景気回復をもたらすか?ノバルティスは細胞治療分野を独立させるのか?バイオ医薬品領域に関する予想を紹介する。

Evaluate Vantageの2023年版プレビューの一環として、読者の皆様にこの分野における大胆な予測をいくつか伺ったところ、以下のような答えが返ってきた。中には、遺伝子編集の分野が消滅に向かうなど、実現不可能な予測もあるが、いくつかの意外な予想は一考に値する。

冒頭部分

(63)2023.01.27 ASCO-GI 2023 – ゾルベツキシマブによりクローディン18.2の発現に光が当たる

評価対象患者の39%がこのバイオマーカーを保有していたことが、学会発表で明らかになった。
アステラス製薬のゾルベツキシマブを評価するSpotlight試験の最終結果は、クローディン18.2を標的とすることがいかに大きな意味を持つかという疑問に答えるものである。

冒頭部分

(64)2023.02.10 がん免疫療法は皮下注射の時代へ

キイトルーダの皮下注射製剤の極めて重要な試験がまもなくリードアウトを迎えるが、ロシュ社の方が先に市場に進出する可能性がある。
過去に最も売れた薬の1つを発売したことの弊害は、特許失効後にその売上が減少することである。米メルク社のキイトルーダ(一般名:ペムブロリズマブ)の場合、皮下投与型製剤の登場により特許期間が延長される可能性があり、米国申請の基礎となる重要な臨床試験も間もなくリードアウトを迎える。

冒頭部分

(65)2023.02.24 Asco-GU-前立腺がんにおけるタルゼンナはまだ経過観察中

タルゼンナ(一般名:タラゾパリブ)の全例投与を裏付けるTalapro-2試験のデータは、Asco-GUの討論者によって批判的に評価された。それは、リムパーザ(一般名:オラパリブ)の結果から、失敗の可能性が示唆されたためである。
米ファイザー社のParp阻害剤タルゼンナは、前立腺がん全例で初回治療の効果を示す、という目標を達成したのだろうか?昨夜、NCI(米国国立がん研究所)のNeeraj Agrawal氏は、Asco-GUで最新のデータを発表し、Talapro-2試験の結果は、「HRR遺伝子変更の状態にかかわらず」タルゼンナとイクスタンジ(一般名:エンザルタミド)の使用を支持すると発表した。

冒頭部分

(66)2023.03.10 Exelixis社のある製品における開発パイプラインの日没

カボメティクス(一般名:カボザンチニブ)の最新の治療失敗を受け、米Exelixis社は将来の成長のために後続のプロジェクトに頼らざるを得ないかもしれない。
カボメティックスはExelixis社にとって大きな成功を収め、腎がんの一次治療におけるオプジーボ(一般名:ニボルマブ)との併用療法として使用され、同社は50億ドル以上の評価額を得るに至った。しかし、他の領域への拡大計画は空振りが多く、昨日(2023年3月2日)、Contact-03試験は失敗となった。

冒頭部分

(67)2023.03.24 World ADC 2023 – 葉酸受容体を標的とすることで、灰塵から這い上がる

米Zymeworks社、米Profoundbio社、米Elucida社、米Immunogen社は、Elahere(一般名:ミルベツキシマブ ソラブタンシン)の成功を受けて、より優れた抗体-薬物複合体の開発に取り組んでいる。
医薬品開発のアイデアは生まれては消えていくが、葉酸受容体α(FRα)に匹敵するほど無名から成功を収めたがん領域の標的はほとんどない。Immunogen社のElahereが承認され、米ブリストル・マイヤーズスクイブ社が同様の開発資産に対して日エーザイ社に6億5千万ドルの契約金を支払ったこともあって、業界のパイプラインには、このメカニズムの臨床プロジェクトがいくつも登場するようになった。

冒頭部分

(68)2023.04.14 ラゼルチニブとタグリッソの一騎打ち

米ジョンソン・エンド・ジョンソン(J&J)社の分子標的薬の重要な試験が行われているが、英アストラゼネカ社はこの読みを無効にするような策略を用意している。
アストラゼネカのタグリッソ(一般名:オシメルチニブ)は、最近最も成功した肺がん分子標的薬としてその地位を確固たるものにしているが、そのライバルが出現している。米ジョンソン・エンド・ジョンソン社のMariposa試験は、ラゼルチニブとタグリッソを直接対決させるもので、今年中に結果が出るはずだ。

冒頭部分

(69)2023.04.28 AACR 2023 – モデルナのネオアンチゲン免疫療法にさらなる希望

12月の米モデルナ社/米メルク・アンド・カンパニー社の発表後、Keynote-942試験の完全なデータが注目を集めた。
2022年12月、モデルナ社のがん免疫療法であるmRNA-4157の臨床試験で、史上初の良好な結果が報告され、脚光を浴びた。グループの評価額は150億ドル上昇し、このニュースは、メルク社がこのプロジェクトに2億5千万ドルを投じた妥当性を示すものであった。

冒頭部分

(70)2023.05.12 AACR 2023 – モデルナのネオアンチゲン免疫療法にさらなる希望

卵巣がんにおける強烈なデータにより、イミュノジェン社のElahereが承認される見込みとなったが、Sutro社の投資家はこのリスクを軽視しているようだ。
対照試験が単一コホート試験で得られた結果を達成するだけでなく、それを上回る結果を出すことは珍しいことであるが、米イミュノジェン社の抗FRα抗体薬物複合体Elahere(一般名:ミルベツキシマブ ソラブタンシン)の無作為化試験であるMirasol試験では、それが起こったようだ。

冒頭部分

(71)2023.05.26 Iteos社、そしてGSK社は信念を貫く

ベルギーのIteos社は、抗Tigit抗体の開発が停滞しているため、抗PD-(L)1抗体併用の可能性に期待しているが、GSK社はこの楽観的な考えを共有しているのだろうか?
スイスのロシュ社のSkyscraper-01試験で生存期間の延長が期待され米ギリアド社はArc-7試験を盛んに宣伝しているが、Tigit開発の波は早くも消えつつある。一方、はるかに小規模なTigitの開発企業であるベルギーのIteos社は、Tigitの開発を諦めてはいない。

冒頭部分

#Evaluate #オンコロ

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黒坂宗久(黒坂図書館 館長)
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