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「知っておきたいあの話vol.1」を終えて〜素敵な特許の話〜

隣のアノ人ってどんな仕事をしているの?という素朴な疑問から始まったこの企画。急遽一人開催になったものの、無事開催することができました。

今回30枚のチケットが完売し、当日参加者が24名と8割の参加率でした。
本当に参加して下さって本当にありがたかったです。

参加して下さった皆様、ありがとうございます!

アンケートにはファシリテートの工夫があるといいとあったり、まだ私の運営上の課題はあるものの走りながらの修正していきたいと思っています。


<登壇者のご紹介>
登壇者の増嶌さんは、某国内化学メーカー知財部にいる弁理士で、以前は特許分析をする仕事もしていた経験があります。
これまでの顧客やセミナー参加者は、その道のプロであることがほとんどであったため、今回お話頂くような内容を話したくても話す機会がなかったとのことです。今回お話頂く内容は、特許に馴染みのない方にとってもためになる特許の基本の「き」となる内容だと思います。

今回のイベントの詳しくは以下のイベントサイトに詳しくありますので、ご覧になって貰えると嬉しいです!また、自作で以下のバナーを作ったのも個人的にはテンション上がりました!

告知バナー2


冒頭の部分で参加者の皆さんにSlidoでアンケートをとっています。これは例あるタイムで集計・表示できる便利はツールです。

今回24名参加されたなかで、15名の方がSlidoを利用した質問への回答をしてくれました。参加者の方の特許への理解度はこんな感じになります。何となく知っているか/よく知らない方が、7割以上を占めていました。

こうした方々が今回の参加者の様子になります。

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タイトルスライドはこんな感じです(^-^)

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さて、今回の発表内容は、Shunさん(以下のtweet参照)の素晴らしいまとめをすぐにTweetして頂いていたので、内容をほぼ流用させて貰います。Shunさんマジにありがとうございます!

− 出願数歴代1位は山崎舜平さん (11,353件、2日に1発明ペース)
 ちなみに、2位がエジソン(2,186件)!
 ドクター中松は出願数は多いけれど、特許になったものは少ない!
− 特許はいつの時代も長い長い訴訟の繰り返しの後に和解
  プロレスに似ている(和解ー誤爆ー抗争を繰り返すのも特許)
   増嶌さんは大学時代プロレス研究会所属!
− 訴訟の繰り返しでは疲弊していくだけで、イノベーションに繋がらない
  結局訴訟しても、最後は和解するのがオチ
− 2010年以降は中国が桁違いのスピードで特許出願
  その裏には技術革新を推進する国策
  特許出願すればするほど儲かる仕組み(補助金や減税などの優遇策)
  このまま中国が特許を出願し続けたら特許制度崩壊になる可能性も
− あふれかえる特許=ビッグデータと捉えて、ビビらずに柔軟に対応すべき
 世界の特許から業界トレンドや顧客ニーズを把握し、新たな発明に活かす
 企業の経営判断 (M&A先の選定等)に利用価値もある
特許調査を自社技術研究開発のリスク把握目的ではなく、新規事業への参入や経営に活かしていく必要がある。知的財産部の人間が社内の上流の研究開発を下流に流して特許化するだけでなく、会社の命運を握る提案ができる時代が来ている。


Shunさんのまとめに加えて私の方で3つぐっと来た内容をお伝えします。

特許の仕組みは、申請して審査を受けて権利保護をする替わりに、広く世間にその技術を公開することで新しい発明を誘発することを目的としているというそもそもの建付けを知れたのは良かった。

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これは既に年間300万件を超える特許出願があるなかで、そこにある特許出願データというのは既にビックデータとなっている。それをどう読み解くのかというと、一歩引いて俯瞰した分析が必要なり、その一つの方法としてIPランドスケープという手法が使われている。対象分野の全体像を見ることで、新たな発明に結び付けたり、M&A先の選定(例えば自社特許との親和性を特許から読み解いておくなど)、新ビジネスの開拓といった幅広い用途があり、各種メーカーにおいては経営判断にも利用する試みがあるというのはとても納得がいくものだなと思いました。

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そして最後のスライドが私の一番のお気に入りで、特許(Patent)の語源が公開を意味する「Patents」というのがとてもぐっと来ました。やはり現行の特許制度は、出願後に公開されることで産業を活性化しようとする意図とこの特許の語源が物凄くシンクロしているのが面白い。命名した人は先見の明があるとしか思えない。

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終始特許への愛情あふれる発表だったと私は感じました。
また、同じ内容で開催しようかななんてちょっと思っています。


<アンケートでのご意見・ご感想からのご紹介(抜粋)>
*当日の23時現在8人からの回答があり、そこから抜粋しています。

・特許の起源から、簡単な歴史、将来の見立てまでテンポ良く聞けて非常に良かったです。R&Dに関わる人間は皆これぐらいの知識を持っていても良いと思いました。

・演者の方の発表が巧みで楽しく拝聴しました。時間も1時間と短めで飽きなかったです。

・化学メーカーの医薬品部門の研究職として勤務していると、特許が重要なことは理解しているが、それを歴史と共に学ぶこと機会はこれまでなかったので大変学びの多い機会となりました。本日の学びを活かして特許調査への姿勢や、特許から読み取れることはリスクだけではないということを念頭に研究活動を進めていきたいと思いました。ありがとうございます。

・スライドも見やすく、特許と世の中の背景、そして増嶌さんのエピソードも絡められててとても楽しかったです。特許については分かっているつもりでも、知らない事もあって勉強になりました!

・これまでの特許の歴史、今の流れがギュッと詰まった内容で初心者にもわかりやすかったです!

・普段考えることがほとんどない分野でしたが、「優れた技術を公開することで更に優れた技術を生み出す」ためのものである、と知れたのが貴重でした。特許というと、優れた技術を守るためのもの、という印象のみでしたので、よりよい社会のためのものであることを知り、同時に争いの起因にもなっていることも理解できました。楽しかったです。企画ありがとうございました!

参加して下さった方、本当にありがとうござました!


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次回の「知っておきたいあの話vol.2」は10月20日火曜日20時から!
某外資系コンサルティングファーム勤務の肥塚さんが登壇です。

告知バナーk2

参加される方はお早目に上記リンクよりお申込下さいま!
(2020年10月6日7:00現在 残席9となっています)


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黒坂宗久(黒坂図書館 館長)
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