やり残してるのは「超純水を飲むこと」
私が大学の研究室で博士課程にいたのは、もう20年くらい前の話なのですが、その頃にやり残したことがあったと最近ふと思い出したんです。
何をやり残したかというと、
Milli-Q水(超純水)を飲んでみること
すみません、結構アホなことなんですが、ちょっとお付き合いください。
このMilli-Q水というのは、現在メルクが販売している超純水製造機器Milli-Qで製造したお水のことになります。
このMilli-Q水は超純水の名をほしいままにしていた(いる)研究では欠かせない水で、4つの不純物を取り除いたほぼH2Oだけからなる水でした。
なぜ飲まなかったのかというと、超純水を飲むと下痢をするという都市伝説があったからで、実際に飲んで下痢するのが嫌なので避けていました。
水に含まれているはずのカルシウムやマグネシウムといったイオンが無い超純水を飲むと、腸内のイオンバランスがダダ崩れして、下痢になるというまことしやかなメカニズムまであったんです。
こんな時代なんでちょっとググりました(これも当時はまだ無かった…)
超純水は飲んでも下痢しないらしい!
今度どこぞのラボに行ったら一口飲ませて貰いたいと思っています。
お願いします!
今回の話を思い出しついでに当時のラボの様子(ガラス器具の洗い方)を書いておきます。
20年前の当時、私のいた研究室はガラスのピペット、ガラスの瓶を洗って何度もつかっていました。
洗い物当番というのもあったんですよ!
<ガラス器具の洗い方>
まず、使用したガラス器具は一晩洗剤に付ける。
翌日に、ゴシゴシと器具用たわしで泡立てて洗う。
次に、水道水で10回すすぐ。
それから、イオン交換水で3回すすぐ(ピペットは1回のみ)。
さらに、1回Milli-Q水ですすぐ(ピペットは実施せず)。
ここで、乾熱滅菌機で一旦乾かし、冷ます
そして、ピペットは脱脂綿を頭の部分に詰めて、乾熱滅菌用の缶に用量別に入れ、ガラス器具等は蓋をし、アルミホイルをかぶせる。
最後に、乾熱滅菌機で250℃/60分
今では、ピペットはプラスチックになりましたし、ガラス瓶なんて使ってないんだろうなぁ~。
そうそうマイクロピペットというのがあって、マイクロ(μ)リットル(L)レベルを計りとれます(1Lの1/1000が1mL、その1/1000が1μL)。
このマイクロチップをこの箱に詰めるのも洗い物当番の役目でしたね。。。
詰めた後は、オートクレーブ(高圧蒸気滅菌)で滅菌して使っていました。
今では、箱に詰まったものを買っているのだろうなと想像しますが、どうなんでしょうか。
諸々懐かしいなぁ、研究室。
この記事を読んでいただいたみなさまへ 本当にありがとうございます! 感想とか教えて貰えると嬉しいです(^-^)