見出し画像

2024/08月遊んだゲーム : Enshrouded~霧の王国~

2024年08月、結構がっつりと Enshrouded~霧の王国~というゲームを遊んだので、せっかくなのでレビューを書いてみる
steam で書いてもよかったが、そこそこ文章量があるので自分の note に書くこととする

総評

非情に良い建築システムを備えているが、一方で敵モブの強さや一部ダンジョンのバランスが未成熟、というのが早期アクセス時点の評価である
なので探検・戦闘・建築、全部を楽しみたいプレイヤーにはおすすめ出来るが、一方で戦闘メインで遊びたいユーザーは不満を感じてしまうかもしれない
自分は全部を楽しみたいプレイヤーだったので、steam でのレビューで言えばおすすめという評価になる

良いところ:建築システム

中盤後半くらいに建てられたメイン拠点、地形を除き、家屋、花壇、石畳、足元の農地用スペース、全てがプレイヤーが設置したブロックによるもの

建築システムに関しては家具の自由な配置もそうだが、ブロックをつなげて置いたときに発生する見た目の変化が自分にとっては最も良い感触だった
この見た目の変化があることで、使用しているブロックが少ない建築でもそこそこの見栄えになる
それこそ最序盤で手に入る植物繊維の屋根と粗い石ブロックだけを使った、壁の凹凸感を出すなどの工夫をしていない簡単な平屋でもそれなりの見た目になる
建築メニューには屋根の形でブロックをまとめて置く、窓枠付きの壁の形でブロックをまとめて置く、といった便利機能があるのも親切なところであろう
そのような便利機能を使うことで建築システムを持つゲームでいわゆる豆腐建築しか建ててこなかったプレイヤーでも屋根のある家を簡単に建てられると思う

最序盤の拠点、梁や桁があるがこれはプレイヤーによるものではなく本文中で記述した見た目の変化によるもの

ブロックの中には繋げておくとがらりと印象が変わるブロックもある
例えば高さ1ブロックの状態ではただの石だが、2ブロックの高さで繋げて置くと木材と組み合わせた壁のように描画されるブロックもある
建築に使えるブロックにバリエーションが出てくる中盤くらいで一度本格的な拠点建築に取り組んでみてほしい
かなりの時間のめりこめるだろう

赤点線がブロックの最小単位なので、1ブロックずつ置くことでこのようなショーケース的なものもデザインできる

賛否両論:戦闘とダンジョンのバランス

一方で戦闘や一部ダンジョンのバランスは他のレビューにもある通り、必ずしも満足とは言い切れないバランスである
「虚ろの広間」と呼ばれるダンジョンがレビュー時点バージョンで一番の問題児である
特に組み合わせが悪いのは、休憩バフの仕組みと、ダンジョンが長丁場かつ数回は死ぬ前提のバランスになっていることだ

休憩バフ

プレイヤーは休憩をとることでスタミナの最大値と回復速度にバフを得られるのだが、これは死ぬと消失する
死んだら再度休憩しなおしだ
この効果時間はちゃんとした拠点で休んだほうが長くなり、必要な家具を設置した拠点なら1時間以上の効果時間が得られる
道端の焚火でも効果は得られるが、時間は5~10分程度とかなり限られ、またバフの付与されきるまでにも数分の時間がかかる
なので実質拠点に帰って付与するバフと言えよう
しかし通常の冒険では事故が無ければ死ぬことはそこまで多くはなく、死ぬとしたら事故か、あるいは手ごわい敵と制限時間を伴うシュラウド内のロケーション、例えばエリクサーの鉱泉などの攻略のタイミングだろう
ただ死んだとしてもテレポート地点に使える拠点ポイント(焔の祭壇)を攻略場所の最寄りに置いておく、グライダーを活用する、といった事前準備をしておけば、一度拠点でバフを付けなおして再度戻ることは容易だ
このため大半のロケーションにおいて休憩バフが問題になることは、ほぼ無い

冒険の途中に焚火で休憩するのもエモではあるが、意図的にやるのと、やらないと不利だからやるのとでは体験が違う

「虚ろの広間」と休憩バフ仕様の組み合わせが何故悪いのか

一方で「虚ろの広間」は30分以上かかる道のりを拠点に帰らず踏破する必要がある
しかも途中で死ぬこと可能性はそこそこ高い
ただし死んだら最初からまたやりなおしとまではならない
そこは途中復活ポイントがいくつか存在するので、死んだらその地点から攻略を再開できる
だが死んだ場所のちょっと前から攻略を再開できるとは言っても、休憩バフは死ぬことで焼失してしまう
しかも効果の高さから休憩バフ無しでダンジョン攻略をするのは選択肢として除外せざるをえない
このため大半のプレイヤーは死ぬたびに焚火をおいてそこで数分座って待つことを繰り返すことになる
これがかなりのストレスとなる

長丁場かつ死ぬ可能性がそこそこあるダンジョンと、一度拠点に戻らないと再付与できない休憩バフ、この組み合わせは正直よろしくない

他に挙げられる「虚ろの広間」の問題点

またソロプレイヤーにとっては敵の物量も大変であり、遠距離範囲攻撃の魔法使いビルドでないとかなり苦労するだろう
通常の冒険はそこまで大勢の敵と一斉に戦うことにはならない、多くて概ね10体だ
しかし「虚ろの広間」は20や30を超えるのがデフォルトだ
なので特にソロプレイヤーにおいて不評なのは認めざるを得ない状態だろうただこのようなバランスなのは「虚ろの広間」だけであることは注記しておきたい

個人的な意見を言えば、「虚ろの広間」は攻略途中でいったん拠点に帰って元の位置に戻れる仕様があっても良いと思う
もしくは途中の復活ポイント付近に家具などをもっと設置し、焚火での休憩だとしても30分くらいの休憩バフがすぐ得られる状態にしておくのが妥協点だろうか

敵のバランス

敵のバランスに関して言えば、複数人で遊ぶ分にはおそらく簡単なのだろうが、ソロで被ダメージ1.5倍にしだすと中々歯ごたえがある
ワンミスとは言わないが、判断ミスを数回繰り返すと割と簡単に死ねる
このため特定の雑魚モブが数体まとまってくるとかなりつらい状況になる
具体的にはスカベンジャーのバーサーカー(人型で緑の鉈を両手に持った奴)とフェルの騎士(人型で青白くて大剣盛ったやつ)だ
こいつらは攻撃スピードがそこそこ速く、威力も高いので、接近戦になった場合は適切に防御をしないとすぐ死ぬ
前述した事故の大半が大体こいつらによるものだ
ただこれに関しては被ダメ1.5倍にして歯ごたえを求めたプレイヤーが悪いという面もあるし、なんならワールド設定で被ダメ、与ダメ、敵HP諸々の難易度設定がそこそこ柔軟にできるので、各プレイヤーが自身のスキルや好みに応じて適切なバランス調整をすれば解決するだろう
とはいえ前述の2種にフォーカスして難易度調整をすると、今度は他の敵との闘いが簡単になりすぎるというオチはあるかもしれないので、そのあたりの調整はもう少し必要なのかもしれない

なお自分の難易度は、ハードのものに飢餓をオンをしたカスタムである

まとめ

最初に書いた通り、建築をはじめ根本のシステムはいいものの、ダンジョンや戦闘のバランス調整がまだ足りない状態である
しかしこのゲームは現時点で早期アクセスである
逆に言えば早期アクセスで結構きちんと遊べてるので、完成度で言えばむしろおすすめ評価するのが良いと自分は考えてる

前述のとおり、ある程度素材のバリエーションが増えてきた中盤くらいで一度じっくり建築を楽しんでほしいので、まとまった時間でプレイすることをお勧めしたい
年末年始などの長期休暇に遊んでみてはどうだろうか


いいなと思ったら応援しよう!