ランナーの話「コディパパ」前編
コディパパの初マラソンは、1994年のNYCマラソン。
完走タイムは、6時間18分44秒。
コディパパがニューヨークに住み始めた頃、ランニングはそれほど人気もなく、NYCマラソンも、申し込んだらほぼ出場可能だった。それもあり、当時、若かったコディパパは、面白半分に、「折角、NYに住んでるから、出てみっか。」とノリで申し込み、勿論、練習なんてすることもなく当日を迎え、ある意味、相当な伸び幅が期待できるタイムで完走した。
その頃、コディパパにとって、マラソンレースは、単なるイベント、お祭りに過ぎなかった。彼はもっと夢中になるものがあったから。そう、空手だ。
中高時代、親に反対され出来なかった空手を、コディパパは、ニューヨークデビューで始めた。元極真空手最高師範の大山茂の道場の門下生となり、黒帯をとった。
20代、30代と、学業、仕事、遊び、空手、そして、偶に、NYCマラソンを6時間程度で完走、という感じで過ごしていった。
そんなコディパパが、2010年NYCマラソンを、3時間32分53秒で完走した。
40代になっていた。
(つづく)