「連載」ツーピース:チームすー。地球一周大冒険(53)
”ちなみに、マゼラン海峡を突破しましたね。ここは風が凄くて、海の難所だそうです。フエゴ島に上陸、南半球で最南端の街があります。
ホーン岬には寄らないようです”
と、船獣医のオタッキーが、グループメッセで教えてくれた。最近、ダラダラと同じ風景が続く毎日で、半目を開けて、うんざりしながら進む黒リスに比べ、オタッキーは本当に勉強家だ。やはり、ドクターになるだけあるわ。
また、黒リスは、ここでもまた、”やっぱり、世界のイナガキ凄い。”と思うのである。数週間前から、チームすー。トップは、すーみん。だ。
9月にこの旅を始めて、5ヶ月弱。このバーチャルの旅の面白さと難しさ、そして、長い期間同じペースで走り続けるって、そう簡単なことじゃないと思うのである。
つまり、刺激だけを求めていたら続かないし、また、続けたくても、身体がついて行かないと続けられないのだ。継続は力なりというけど、力がないと継続できないのもまた然り。
メキシコからスタートし、中米地区は、次々に色んな国に行けるし、レースを始めた興奮もある。次のコロンビアとペルーの第二地区も、サルの狂走もあったし、古代遺跡の土地でもあり、また食文化でも刺激的であった。だが、このチリとアルゼンチンのパンパス地区。只管、平坦な風景の中を進み続けるのは、黒リスのもっとも苦手とするものだ。だが、世界のイナガキは違う。淡々と、日々、距離を刻み続けるのである。
黒リス、偉大な結果を残す人って、こんな人なんだろうなぁ、と、ため息をつくばかりである。
だから、”妄想の呼吸”に、これも加えさせて欲しい。
妄想の呼吸!全集中! ”イナガキ!!”
もう走るのが嫌で嫌で堪らなくなった時、すーみん。が降りてきて(イタコ状態)、”無”の状態で走れるようになる究極の型である。
なんとかこの呼吸で、第3地域を乗り切りたい。。。。
チームすー。ジャパン:現在走行距離4,672.32キロ(2,920.20マイル)残り404キロ!!
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