どんどん弱くなる
なんだかどんどん弱くなっている気がする。
何が?と言われると、人間が。いや、日本人が、いや、先進国と言われる人間が、と言った方がいいのかな?
コンプライアンス重視、多様性の大切さ、よーく分かる。
自分も子供の頃から昭和時代を生きてきて、上の世代の習慣や当たり前が、嫌で嫌で堪らなかったし、変わらないとダメだと思って、意識的にも無意識的にも変えてきた世代だし。
でもなぁ、と最近感じる。
叱られる経験、理不尽な体験、つまり、ネガティブな目に全く遭っていないで育つと確かに幸せな時間だけなのだが、その幸せな時間が当たり前過ぎて、さっぱり、幸せに感じられなくなったり、逆にちょっとでも嫌なことがあると、途端に死にたくなったり、心が病んだりする人たちが増えたように思える。
繊細過ぎるとでも言おうか。まぁ、”弱者”意識、被害者側だと認識する人が多い世の中になったような気がするのだ。
”自分は弱いんだから、助けて〜”って側ばかりだと、世の中、どうなっちゃうんだろう?
と、単純に考えてしまう。
高齢者、障がいを抱える人、シングルマザー、貧困層、発達障害のある人などなど、そして、それらをケアする家族、最近では弱者男性などもおり、”弱い立場の人達”の割合が、人口として、年々増加しているように思えるのは、私だけ?
逆に、それらの人々をサポートできる側、つまり、能力、精神力や金銭的に余裕がある側の割合が減り、その分、その人たちの負担がどんどん重くなり、その余裕にも限界がきて、その人たちもその場所から逃げ出すか、病んで、その人たちも弱者側に組み込まれ、弱者側が更に増加。
気がつけば、弱いはずの種の方が強い種を殺しているみたいな状態。
まぁ、だから、昔に戻った方が良いとも思わないけどね。
人類は知恵を得て、自滅の道を歩んでいるのかな?
そういえば、キリスト教の旧約聖書に、知恵の実(林檎)を食べたことで、アダムとイブは楽園を追い出されたんだった。
旧約聖書は、紀元前4〜5世紀に作られたそうだが、その頃の人達の方が、実は人間という生き物をよく理解していたのかもしれないなぁ。
人間は知恵を得て、生物の頂点に立ったと思っているようだけど、実は一番、愚かな生物なのではないだろうか?
そんなことを考えながら、今日も、犬と散歩に行く。