私と保護犬くるみの物語:くるみ㉑”あたちはそれが我慢できない”
あたちのお口の中がとっても変。いつもイガイガするし、赤い、”血”っていうものが出てきて、変な味や臭いがする。でも、あたちは知っている。あたちはもう赤ちゃん(パピー)じゃなくなるの。少女になるのよ。
赤ちゃんだったあたちはホント、何も分かっていなかった。
大っきいワンコもパパちゃんやママちゃんが怒っても、ぜーんぜん、怖くなかった。だから、全力で”遊んで!遊んで!”って、向かっていった。時にはおっきな牙のある顔に飛びかかっていた。
でも、それって実はとっても恐ろしいこと。だって、大っきいワンコは力も強くって、本気でおっきな手でバシってやられたら、あたちは吹っ飛んじゃう。牙でガブリとされたら一巻の終わり。だから、あたちは大っきいワンコと遊ぶ時は、すぐにゴロンと、お腹を出す術を学んだ。そうすれば、大体は許される。優しくしてもらえる。わんこの世界での処世術。あたちは、そんなわんこ社会のルールを日々、セントラルパークで学んでいる。
お家の中でも、あたちはとってもお利口に振る舞えるようになったわ。ママちゃんが忙しそうにしていたら、黙って、自分のベッドの中でじっとしているし、パパちゃんが帰ってきたら、手を洗い終わるまで、鳴いたり、歓迎ダンスをしたりするのをじっと我慢しているの。すごいでしょ?
先日、初めて家族旅行ってのをした時は、ずっとずっと、くるみとママちゃん、パパちゃんは、どこに行くのも、寝るもの一緒。あたちは一人前に振る舞えたわ。
なのに・・・、お家に戻ってきたら、また、あたちを置いて、パパちゃんとママちゃんふたりで、出かけたりするのっ!
どうゆう事?
一人前に振る舞えるあたちを仲間はずれにして、酷すぎる!
あたちは、それが我慢出来ない。
だから、今日は久しぶりに、また、おしっこシーツをめちゃめちゃにしてやったわ。おしっこもシーツからはみ出してやったし、ウンチはベッドの足元にブーってしたわ。
これできっと次回からあたちを置いていかないはず。
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