あたしは全然覚えてないけど。By くるみ
本日、2023年8月24日。くるみがうちに来て、ぴったり2年が経った。
アメリカ流に言えば、”くるみ、ガッチャデー”(Gotcha Day=ペットを迎え入れた日。Gotが語源でGotchaは、「捕まえた!」「了解!」等のノリの良い言い方)。
くるみは保護犬が故、誕生日は6月25日前後と推測でしかないけど、うちの子になった日は間違いない。だから、私にとっては、この日の方が、アニバーサリー的な気持ちになる。そして、その日がどんな1日だったか、克明に記憶している。
2年前の今日、早朝6時半までに、マンハッタン・ミッドタウンウエスト、ポートオーソリティ裏に集合した。
テネシー州から大型バンで運ばれた何十頭の保護犬達がここに到着し、フォスターボランティアに引き渡される。
バンが予定より少し早めに到着し、サイドドアが待ち構えていたスタッフによって開けられる。
そこには、犬達が入ったクレートが3段重ねで詰められており、スタッフが次々とクレートを路肩に降ろす。
その中のひときわ小さいサイズのクレートにくるみがいた。小さいクレートの中で、妙に野太い声で「ワン!ワン!」と吠えており、サイズと声のアンバランスさが妙に印象的だった。
”どんな仔だろう?” と、クレートが開けられるまで、ワクワクと緊張で胸が一杯だった。
そして、私の順番がやってきて、クレートから漸く出されたのは、手の平サイズのくるみ。
ちっちゃい、ちっちゃいくるみが私に手渡された。
胸に抱いたくるみは、柔らかくて、温かくて、そして、少しでも気を許すと、手からこぼれ落ちてしまいそうな程、小さくて、良く動く。
注意して、注意して、キャリーバッグに入れ、ジッパーを閉め、地下鉄に乗って、最速でアッパーイーストサイドの自宅アパートまで戻った。そこから、くるみとの生活が始まったのだ。
用意していた最初のご飯を貪るように食べ、お水をゴクゴク飲み、おしっこをし、オモチャで遊び、そろそろ寝るかなって思っても、全く、寝ず、ひたすら、「遊んで、遊んで」と私の手足の指を噛みまくる。
常にお腹が空いているらしく、「腹減ったー!飯食わせ!」と要求吠え。
与えたら、与えただけ食べ、満腹になったから寝るかな、って思っても、全く寝ず・・・。初日から、兎に角、たくさん食べて、たくさんウンチをし、たくさん、動き回る仔犬であった。
元気一杯のお転婆娘。人見知りも犬見知りもせず、想定を超えて、ぐんぐん成長した1年目。そろそろ成長が止まるかと思いきや、未だに、ちょっとづつ大きくなっている気がするが、これは超大型犬グレートピレニーズのDNAを持っているからだろうか?
性格は、実は内弁慶ということがこの2年間で判明。最近は、知らない人を警戒するようになり、子供は苦手。仔犬時代の性格は、仔犬の性格でしかなかったのかなぁ、と思うぐらい変化している。
だけど、基本、甘えん坊は変わらない。兎に角、くっつきっ子。
良い子に成長した。
モンスターだった仔犬時代も、今、思い返すと、切ないぐらいにスィートメモリー。
小さいくるみも、中ぐらいのくるみも、大きいくるみも、全部がパーフェクトサイズ。どのくるみも私にとっては、完璧なサイズ。
いくつだろうが、いくつになろうが、くるみが健康で幸せであってくれたら、それで良し。
一緒に生きていく、それが大切。