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私と保護犬くるみの物語:くるみ㉙”あたしのチャレンジングタイム”

「ママちゃんがいない間、パパちゃんをヨロシクね。」

あたしをナデナデしながら、ママちゃんが言ったけど、よく意味が分からなかった。だけど、朝起きて、ママちゃんを探したけど、どこにもいなくって、次の日もいなくって、それで分かった。

ママちゃん、どこかに行っちゃったんだ、と。

パパちゃん曰く、「ママちゃんは日本に里帰り」らしい。日本ってところ、セントラルパークより遠いんだって。だから、すぐには、帰ってこれないんだって。

つまり、あたしはこの目の前にいるパパちゃんとしばらく暮らしていかないといけないってこと。あたし、、、ちょっと不安。

でも、やるしかない。やらせるしかないのよ!頑張れ、くるみ!

あたしは自分に言い聞かせたわ。

だから、あたしはパパちゃんにいつもピッタリくっついて、あたしの存在を忘れないようにモーレツにアピールした。

”パパちゃん、ご飯、忘れてないよね?”

”パパちゃん、携帯ばかり見てないで、そろそろ、くるみをお散歩に連れて行って。”

あたしのお陰で、パパちゃんの生活も規則正しく進んだわ。もう、パパちゃん、あたしなしでは生きられないハズ。

そんな時、ガチャっとドアが開く音がして、おっきな荷物をいくつも抱えたママちゃんが現れた!

「ママちゃん!!!!」

あたしは気を失いそうになる程、コーフンした。

「ママちゃん、ママちゃん、くるみを置いてどこ言っていたの?ママちゃん、ママちゃん、会いたかった。ママちゃん、ママちゃん、あたし、寂しかったんだから。ママちゃんのバカバカバカーーーっ!」

あたしは、嬉しいのと、ちょっぴり腹が立つのとがごっちゃになり、ワケ分からなくなっちゃって、ママちゃんにジャンプして、舐めたり、甘噛みしたりした。

「くるみ、会いたかったよ〜。ぎゃー、でも、唇噛むのはやめて〜!」

ふん、ちょっとぐらい痛い目にあったって良いでしょ。ママちゃん、嫌なら、もう2度とくるみを置いていかないことよっ!


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